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クリミナル・マインド FBI行動分析課 S3 #19 記憶を失くした殺人犯 Criminal Minds "Tabula Rasa"

オフィシャルブログより

ある日、ヒレンブランド検事からホッチに驚くべきニュースがもたらされた。逃走中にビルから転落し、4年にわたり昏睡状態がつづいた殺人犯ブライアン・マトロフが、病院で覚醒したというのだ。検事はこれでマトロフを裁判にかけられると意気込むが、しかし、目覚めたマトロフは逆行性健忘症で、人を殺したことはおろか、自分の名前すら記憶していなかった。
マトロフの記憶が戻らないまま裁判は開廷。しかしこの事件、もともと物証がほとんどなく、起訴に持ち込めたのは、被害者とマトロフが一緒にいるところを見たという目撃証言のおかげだった。ところがその重要証人が、この4年の間に死亡していることが判明。BAUはマトロフの犯行を証明するために事件を再検討する。

以下ネタバレあり

 

4年前と現在のシーンがクロスしながら進んでいく今回のエピ。
リード君の新人時代、ガルシアとモーガンが初めて話しをするシーンなど、見所満載!

 

また、1989年エミリー・プレンティスの高校のアルバムの衝撃写真が登場!
その時のリード君とガルシアの会話が笑えます。

 

It's remarkable. Something like this makes you question everything you thought you knew.
リード:(何かの写真を見ながら)これすごいね!全ての常識が覆される。

Yeah. It's like the monolith in 2001.
ガルシア:そう、「2001年宇宙の旅」のモノリス並み。

So there was actually a time when something like this was socially acceptable?
リード:これが社会的に許されていたの?

Oh, you're young. The 80s left a lot of people confused. This is, uh, especially sad, though.
ガルシア:ああ、若いね。80年代は皆どうかしてたの。これは特に痛すぎるね。

そして、エミリーのへヴィメタ姿の写真のアップ!
エミリーは、フォトショップで加工したんじゃないの?と答えると、リード君は「日常のストレスに耐えかねての解離性逃走なんじゃないの?」と。

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2004年 ヴァージニア州モアロークのブルーリッジ・パークウェイ。
早朝、1人でジョギング中のブルネットの若い女性が、3人相次いで殺害される。
プロファイルで、ブルーリッジ・パークウェイに出入自由である林野局職員ではないか?と考えられ、マトロフが浮上。
死体はうつぶせに埋められていた→マトロフが、先住民族の信仰に興味があったことが判明。
(うつぶせに埋めると死者の魂に呪われることがないと信じられていたという。しかし、彼はカトリック。)
時計などの装身具が奪われていた→いまだ見つかっておらず。

その頃のリード君は新人。
事件を担当しているジャービス刑事に、ホッチが紹介。
ジャービス刑事が「ずいぶん若いね。失礼ながら。」というと、「とんでもない。神経情報処理のスピードは15歳がピークなので、犯罪現場、その他の視覚情報の及ぼす影響に関してはみんな平等なんです。」と早口で話し、ジャービス刑事びっくり!

4年ぶりに目覚めたマトロフ。
しかし、逆行性健忘症で事件のことも自分自身のことも忘れてしまっていた。
その上、唯一の目撃者が死亡。
そこで、検察側は脳指紋検査を提案。弁護士は反対するが、マトロフ本人が自分が何者なのか思い出したいと言って、検査をすることになる。
しかし、結果は…マトロフは何も思い出せず、記憶の損傷を証明したのみ。

彼が入院中にニーナ・ムーアという女性が何度か訪ねてきていたことが判明。
女性について調べてみると…、マトロフの実母で、先住民だった。
事件の1年前にマトロフは、実母に会いに行くが、再婚し別の人生を歩んでいた母親に受け入れてもらえず、それがストレス要因となり、マトロフは母親と同じ黒髪の女性を襲いはじめたことがわかった。

裁判で、ホッチが証言することに。マトロフを犯人と判断した経緯を説明することに。
被害者を油断させてから襲った→権限を使った?
被害者を浅く埋めることから警察官は省かれる→林野局職員?
林野局職員→死体をいつでも確認にいける
1718人いる職員の中から、新人ではない・慎重な秩序型妄想捜査に協力している可能性あり。
ガルシアが、職員名簿と警察が供述をとった証人の名前を照らし合わせ、マトロフの名前が!
この時に、はじめてモーガンとガルシアが話すシーンが紹介されます。

 

Hey, what's that new tech girl's name?(リード君に尋ねる)
モーガン:あの新人なんてったっけ?

Ahh...Gomez, I think.
リード:えっと…、ゴメスだったかな?

Excuse me, Gomez...
モーガン:おい、ゴメス!(ガルシア反応せず)

Hey, baby girl!
モーガン:そこのベイビー!

Baby girl?
ガルシア:ベイビー?

Forgive me, I just didn't know the real...
モーガン:ごめん、名前がわからなくって…

I've been called worse. What can I do for you?
ガルシア:ベイビーは悪くない。 何か用?

 


 

相手の弁護士サーリング(私の好きなSteven Culp。また悪役!悲)が、「はっきり言って行動分析なんてただの知的な当て推量にすぎなんです。どうせ私の靴下の色も当てられない。インチキ霊能者と同じで。」とホッチに暴言を吐く。
ホッチは、めずらしくカッときたのか、表情は変えないが、サーリングのプロファイリングをし始める。

「靴下はチャコールグレイ。背が高く見えるよう、スーツの色とあわせている。靴の中敷は、上げ底。靴のかかとを修理したのは、倹約家だからではなく、経済的に困っているため。左腕のロレックスは偽物。本物はギャンブルのかたに取られた。多分競馬でしょう。さっきから20分おきにブラックベリー(携帯電話)が鳴っているが、コロニアルダウンズ競馬場のレースも20分おき。つまり結果の連絡。勝ち負けは法廷での態度に表れる。今日は不調らしい。何故なら馬の買い方が仕事と同じで大穴狙いだから。」(リード君、にやり。)

サーリングは、動揺しながらも何一つ証明できていないと言い返す。
そこでホッチは、「もうそろそろ第5レースの結果が入ってくるはずです。」というと、良いタイミングで着信が。
判事は「ブラックベリーを見せるか、尋問を終えなさい。」と弁護士にいうと、明らかに動揺した弁護士が「質問は以上」と言い、尋問を終わりにします。
シリーズで、一番カッコいいシーンだったかも。

 


 

JJとロッシは、実の母親ニーナ・ムーアのもとへ。
マトロフは、5年前に母の元を訪れ家族として付き合ってほしいと言われたが、母親は拒絶。
それが原因で犯罪を起こしていたのではと、母親も感じていた。
また、マトロフは母親に被害者女性達の装飾品を送っていた。(物的証拠!)
そのころ、マトロフは少しずつ記憶を取り戻していた。
そして、母親が法廷で証言をすることに。
ホッチは、彼が母親の証言を聞き泣いていたことに気づき、慌てる。
そして、マトロフは完全に記憶を取り戻し、看守を殴り銃を奪い、車を奪って逃走!
リード君は、独房にあったマトロフの絵から、彼が記憶している場所、殺害現場のブルー・リッジパークウェイへと向かうと分析。一人目の被害者の死体を掘り起こしたマトロフを無事確保。
罪を認め、裁判終了。

 


 

リード君は、被害者女性の父親(マトロフを殺そうとし、リード君に止められる。)のもとへ。
マトロフが罪を認めて仮釈放なしの終身刑になったと報告し、遺品の時計を父親に渡す。
裏の文字「草花の栄光」についてたずねると、2人が好きだったワーズワースの詩だと話す。

かつてのあのまばゆいきらめきが
今や永遠に奪われても
たとえ二度と戻らなくても

詩を思い出し、涙する父親。リード君はお礼を言われ、ほっとしていました。
きっと、彼はもう大丈夫でしょう。

 

あの草原の輝きや
草花の栄光がかえらなくても
嘆くのはよそう
遺されたものの中に
力を見出すのだ
Though nothing can bring back the hour
of splendor in the grass,
of glory in the flower,
We will grieve not,rather find
the strength in what remains behind.
(William Wordsworth「Splendor in the Grass」)