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INSIDE MAN インサイド・マン (2006)

インサイド・マン [DVD]  

allcinemaよりあらすじ抜粋

狡猾な男ダルトンラッセル率いる4人の銀行強盗グループが、白昼のマンハッタン信託銀行を急襲、従業員と客を人質に取り立てこもる。事件発生の連絡を受け、NY市警のフレイジャーとミッチェルが現場へ急行。しかし、周到な計画のもと俊敏に行動する犯人グループを前に、フレイジャーたちも容易には動きが取れず膠着した状態が続く。一方、事件の発生を知り激しく狼狽するマンハッタン信託銀行会長のアーサーは、やり手の女性弁護士マデリーンを呼び出すと、ある密命を託し、現場へと送り出すのだった…。

以下ネタバレあり

 

 

じっくりとキャスト一人一人のセリフを覚えていないと、ぼんやりとしてしまう作品。
再度見直して、ようやくキャストの関係図が出来上がってくる。
凝っていてなおかつ、コミカル。
スパイク・リー監督、大好きです。


映画冒頭
クライブ・オーウェン演じる銀行強盗犯のリーダー、ダルトンラッセルの語り。
狭い空間で過ごすダルトン
銀行強盗をしたと語る。

実は、この狭い場所は、銀行内にある倉庫の奥に作られた隠し部屋。
銀行強盗団は、倉庫の壁を1メートル近く手前に作り(わずかに部屋を狭くした。)
奥にダルトンが潜伏出来る部屋を作っていたのだ。
このために時間稼ぎをしなければならなかった。

 

そして流れるヒンズー語の歌は、インドの映画「Dil Se」(1998年)の「Chaiyya Chaiyya」。
chal chhaiyya / Walk in the shadow.
Paon jannat chale chal chhaiyyan / Walk in heaven, walk in the shadow.
影の中を歩く という歌詞が、インサイドマンと重なります。


デンゼル・ワシントンが演じるのは、ドラッグの売人に14万ドルをくすねたと嘘をつかれて追い詰められているフレイジャー刑事。
同棲中の警官の恋人には、結婚をせまられているが、指輪を買うお金もない。
そこへ「名誉挽回しろ!」と言われ、銀行強盗の指揮をとるはめになる。


銀行強盗発生
人質は一か所に集められ、携帯電話等没収される。



ピーター・ハモンド
銀行員。
携帯を出そうとしなかった男性。
ダルトンにすぐに見破られ、別室でボコボコにされる。
(スリガラスでぼんやり暴行の様子が人質達に見える。)

後で、銀行強盗達は、人質に危害を加えないと話す。⇒危害を加えた=犯人の一味
人質達を恐怖に陥れるための演出か?

 


 

人質をジャンプスーツに着替えさせる。
1人、服を脱がない老女がおり、別室へ。
ぜんそくの発作が出た男性は、すぐに解放。(病人だから。)と見せかけて、どうやら一味。

 


 

犯人グループは、大金には目もくれず、消耗品が保管されている倉庫へ向かう。
「完璧だ。」← 隠し部屋を作るにぴったりの部屋だという意味。

 


 

ジョディ・フォスター演じるマデリーン・ホワイト登場シーン


ビン・ラディンの甥という男性と話している。
金や情報、権力のためなら、何でもする女性弁護士という設定か?

 


 

尋問シーン

ぜんそく持ちで最初に解放された男
祖母の財布から小銭を盗んだという話をする。
祖母はポーランド人 ⇒ ナチスから迫害を受けていた人種 ⇒ 一味

 


 

尋問シーン

ユダヤ教ラビと呼ばれていた男性?
耳が悪く補聴器⇒迫害時に受けた暴行で?…一味?

 


 

尋問シーン:巨乳女性

別の人質の男性が、彼女だけは胸の大きさで区別がついたと話す。
実は、犯人グループの中にも巨乳の女性がおり、人質の女性と犯人の女性を見間違えるよう。後で人質のふりをして監禁部屋に入ることに。

事件後の尋問でも、彼女のことを覚えているという男性の人質が多くいたためか、疑われずにすんだ。

また、この人質の巨乳女性が話していた、人質のサイテー男は、実は犯人一味。
わざと大騒ぎをし、犯人達に引きずられ、「助けてくれ!」と叫びながら姿を消す。
人質達に、彼がいたことを印象付け、また恐怖心を煽ることにも。

 


 

尋問シーン

警察の聴器に大統領の演説を聴かせていた犯人グループの男性
人質のふりをして、縛られてさるぐつわをされているところを救出。

 


 

ある監禁部屋

コロンビア法科大学で大量殺戮や戦争や戦傷補償の講座を持つという男性。(元弁護士)
ナチスの残党を追っている?←犯人一味

 


 

ダルトンラッセルとマデリーン・ホワイト対面シーン

強盗にあった銀行の会長アーサー・ケイスについて、第二次大戦中、スイスの銀行で働いていたケイスは、ナチスに協力し莫大な富を得る。
アメリカに戻り、莫大な資金で銀行を設立した。

 

ケイスが、マデリーン・ホワイトに頼んだ、金庫室にある重要なものは、ナチスからの書類と、ナチスに捕まった友人家族の奥さんが持っていた大きなカルティエの指輪、大量のダイヤモンドだった。

 


 

尋問シーン:ラビ(犯人一味)
DAMERJIAN KEMMETH(盗聴器に大統領の演説を聞かせていた犯人一味。)

PELTS DARIUS(人質のふりをして大騒ぎをし、引きずり回される。トイレ用の穴を掘っていた男。)
実は、ウィレム・デフォー演じる男性の名前が、John Darius。同じ苗字。←協力者か?

 

ダイヤモンドに詳しい甥っ子がいると話す。
(盗んだダイヤを売買する担当?それともダイヤに詳しいゆえに、ナチスが奪ったダイヤと気づいたか?)

 


 

尋問シーン:犯人グループの唯一の女性
巨乳の女性が強盗一味にいたという証言があるが、証拠にならないため困る。

 


 

銀行強盗を最初に発見し、通報した警察官。
「これからは話すことに気を付けないと。何処で誰が聴いているかわからない。」と話す。

この発言で、フレイジャーは自分たちが盗聴されていたことに気付き、SWATの銀行突入(その後銃撃戦)になることを防ぐ。

この警察官…一味か?
事件現場にずっとおり、ちょこちょこ登場していた。

 


 

銀行への強行突入はせず、人質と犯人達も外へ。
誰が犯人か区別つかないまま、盗まれたものがないため(会長のナチスの書類とダイヤモンドだけ)
事件は未解決のままに。

 


 

会長の証言
カルティエの指輪が金庫に入っていたことを明かす。
フランス系ユダヤ人の裕福な家系の女性の持ち物だった。
一族は強制収容所行き。
救えることもできたが、ナチスからお金をもらっていたため見捨てた。

マデリーン・ホワイトは、多額の口止め料をもらい、キース・フレイジャー刑事に昇進をさせ、彼の口封じをしようとするが…。

 


 

2週間ほどたった後、銀行を脱出しようとするダルトンラッセル。
鞄には、貸金庫から奪ったダイヤモンドが。

ラビらしき男性に頼まれていたカルティエの指輪は、フレイジャー宛てにメッセージをつけて残してきた。
⇒会長の戦争責任についてフレイジャーに任せるため。

 

指輪を追え FOLLOW THE RING

 

フレイジャーは、あの指輪が誰のものだったか気付いたようで、戦争犯罪調査局へ訴えるつもりらしい。

銀行で、すれ違いざまに、ダルトンラッセルは、フレイジャーのスーツのポケットにダイヤモンドを一つ忍ばせていた。

 

帰宅後、ポケットのダイヤモンドに気付くフレイジャー
「俺は(銀行の)玄関から出ていく。用が済んだらな。」という言葉を思い出して笑う。~エンディング~

 


 

映画トリビア
銀行員のPeter Hammond(携帯を隠したことがバレ、ボコボコにされる男性。)が、協力者ではないかと思ったのは、彼の携帯の着信音からでした。

 

Kanye West - Gold Digger 直訳すると「金鉱堀り」

 


 

会長に会いに行くため、女人禁制の会員制クラブ(の床屋さん)にジョディ・フォスターが突入したシーンは、NYに実際にある会員制クラブDOWN TOWN ASSOCIATIONで撮影されたとのこと。

公式サイト DOWN TOWN ASSOCIATION

床屋さんも実際にあります。