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クロニクル Chronicle

クロニクル [DVD]  

 

Wikipediaより抜粋

シアトルを舞台とし、内気な少年アンドリュー(デイン・デハーン)、その従兄弟のマット(アレックス・ラッセル)、皆の人気者スティーヴ(マイケル・B・ジョーダン)の高校生3人組が超能力を手に入れ、次第に破滅してゆく。

 

 

以下ネタバレあり

 



少年版「キャリー」

 

内気でいじめられっこな少年アンドリュー。

父親は飲んだくれの家庭暴力男、母親は病気で寝たきり。

 

卑屈になる家庭環境はばっちり。

 

そんな時に偶然、人気者の同級生、今時の学生らしいいとこと3人で超能力を

身につけてしまう。

 

3人だけの秘密の能力…

 

そんな状況に盛り上がる3人だったが、アンドリューが少しずつ変わっていく。

 

彼は、「頂点捕食者」 と表現していた。

 

能力があっても、精神的に弱いアンドリューは、歪んでいってしまう。

 

政治家を目指す人気者のスティーブは、自信が無いアンドリューを人気者にしようと

マジシャンとして彼を人気者に祭り上げるが

対人関係の能力は向上していないのだから、長続きはしない。

 

今まで通りの自分と、頂点捕食者と呼べるような超能力を持つ自分に苛立つ

アンドリュー。

 

アンドリューを心配し、上空まで追ってきたスティーブは、雷に打たれ死亡。

いとこのマットは、アンドリューが殺したのではないかと疑って責める。

 

さらに母親が亡くなり、アンドリューのせいだと罵る父親。

 

アンドリューの怒りが爆発。

 

物を次々破壊し、制御不能のモンスターとなった彼は、警察や軍に囲まれる。

 

追い詰められたアンドリューはどうなるのか?

 

ラストは、映画でご覧ください。

 


 

この歳になり、人間関係を円満にする秘訣は、見た目、能力、学歴ではなく

卑屈さ(コンプレックス)が鍵だと実感している。

卑屈度が高いと、相手の言葉にいちいち凹んだり

ちょっとしたことを悪くとり、自ら距離を置き始めてしまう。

嫌なことを言われても、跳ね返しもせず、受け取ったまま離れていってしまう。

むろん笑って払い飛ばす術などない。

 

子供が、家庭内で言葉の暴力、肉体的暴力を日常的に受けていたら

よっぽどでない限り、卑屈にならないはずはない。

 

 

 

超能力があっても、母の薬を入手する手段が暴力しか思い浮かばない。

人に相談することもなく、結局、短絡的な方法(暴力)を選択。

頂上ではなく、憎んでいる父親と同じような自分。

 

 

 

自分を愛してくれた母が亡くなり、お前のせいだと罵る父。

超能力があったって、母を生き返らすことなどできない。

気持ちを封印していた分、怒りを爆発させたらコントロールが効かない。

ラストのマットのように飛んで、地球の裏側に逃げる手段さえ思い浮かばない。

追い詰める警察官を払い飛ばして抵抗するしか出来ない。

 

フィクションではあるが、普遍的な問題として、やりきれない。。。

 


 

切ない映画ですが、能力を開花させていくシーンは楽しくて、爽快!

 

 

 

レゴだって、手を使わずにこの通り!

 

 

 

特に空を飛べるようになったシーンは最高!

 

映画館の大きなスクリーンで見れば良かった!後悔。

すばらしい映像を単純に楽しんでください。