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埋もれる殺意 ~39年目の真実~ Unforgotten 全6話

WOWOW公式サイトより抜粋

ロンドン。取り壊された建物の地下室の床下から若い成人男性のものと思われる人骨が見つかる。警部キャシーと部下のサニー巡査部長は事件の捜査を開始する。現場に残された手掛かりから、被害者の日記が見つかり、遺体は39年前に殺された17歳の少年のものだったことが分かる。さらに、そこに記されていた名前から、容疑者は、認知症の妻と暮らす車椅子生活の男性エリック、政界に影響力を持つ実業家フィリップ、家族や自分が住む地域を愛する牧師ロバート、夫婦でサッカーチームを支援するリジーの4人に絞られていく。それぞれ地位を築き、一見幸せそうに見える彼らだったが……。

以下ネタバレあり

 

【登場人物】

キャシー・スチュアート: 主人公の女性警部
サニル・“サニー”・カーン : 巡査部長 キャシーの部下
ジミー・サリヴァン:発見された白骨死体の被害者
ロバート・グリーヴス :牧師(教会のお金を使いこみ?)
フィリップ・“フランク”・クロス :実業家
ジー・ウィルトン :貧しい黒人青年らをサポートしている
エリック・スレイター :ジミーがいた元ホステルの経理担当 車椅子
クレア・スレイター :エリックの妻 認知症

 


 

第1話:眠れる遺体

事件発覚:白骨遺体発見(取り壊された建物の地下室の床下)車の鍵も発見される
事件当初の建物:アーリンガム・プレイス (ホステル)
物証:車のキー
65年11月に作られた車の鍵→1966年1月に購入した所有者判明→盗難にあう
盗難車:警察にレッカーされる→スクラップ業者が購入→車のトランクからバッグ→中に手帳

<手帳のメモ>
ブライアン・ケント
ミセス・スティーブンズ
ポール・ホープ
GP
べス(・ローズ)= Lizzie Wilton:夫と共に貧困家庭の黒人青年らをサポート
ショーン・コリンズ
クライブ・クラウザー
ロバート牧師
トロツキー
マッキ―
ミスター・スレイター=エリック・スレイター:車椅子の男性
ポール・フリート
フランキー・C=フィリップ・フランク・クロス:実業家
ケブン・フレミング
シュリンプ
リタ・モンロー
ジョジョ:ジミーの恋人か?

主要キャストの現在の様子が描かれる。
どのようにジミーと関わったのかは不明。

 


 

第2話 鎖される過去

被害者:ジェームズ・サリバン 通称:ジミー
1976年11月 捜索願 (母親が提出)
捜査担当者:人種差別があった時代で、きちんと捜査せず。
(ジミー:黒人と白人のハーフ)

エリザべス・ローズ( Lizzie Wilton)
ジミーの手帳にあった“べス”
恋人ビンセント・アースキンと共にスキンヘッドの人種差別主義者だったことがわかり、数週間滞在後、家賃滞納を理由に下宿先を追い出される。
今でも、指の付け根に“SKIN”という刺青が残り、指輪で隠している。
8つの有罪:懲役半年 執行猶予2年
1998年 レイ・ウィルトンと結婚
ジミーのことは知らない、人種差別はしてない、の一点張り。

エリック・スレイター
ジミーが度々滞在していたホテルの経理担当者
認知症の妻と二人暮らし。
ジミーのことは知っている様子。

フィリップ・フランク・クロス
ジミーの手帳にあった“フランキー・C”。
現在は、サーの称号をもらっており、実業家として成功している。
過去に関わったフェンウィック兄弟に関して尋ねると激怒。

ロバート・グリーブス
ジミーの手帳にあった“ロバート牧師”
教会の使途不明金について追及される。(使い込みのよう)
教会の金庫のお金を盗み、妻の宝石等を質屋に入れ、誤魔化そうとする。
ジョジョ(手帳に名前、ジミーの恋人?)に電話をする。

ジミーの手帳にあった人物らから話を聞いていく。第2話まで容疑者は3名。
べス(現在はリジ―):人種差別がらみ?
サー・フィリップ・クロス:実業家になる前のギャング(フェンウィック兄弟)の手下の頃の事件か?
ロバート牧師:お金に必要なのは、事件について脅されているからなのか?

 


 

第3話 崩れる偶像

リジ―・ウィルトン(べス・ローズ)

警察が来たことで動揺したリジ―は、夫レイ、恋人と国民戦線にいた過去を説明。
サッカーチームのロッカーで話し込む、カーティスに聞かれてしまい、拒絶される。
過去に恋人と西インド諸島の男性を襲った事件では、手は出さなかったが、恋人を煽り、帰り際にツバをはきつけたと被害者が説明。

フィリップ・フランク・クロス
弁護士の娘に過去について説明するが、ジミーの事件に関しては知らないと説明する。
貧乏な家(水道の無い家)から出ていくために、フェンウィック兄弟の手下になる。
フェンウィック家は、指名手配されているため、全員国外逃亡中。
新聞記事により、会社の株価が暴落。
弁護士にトップから退くよう説得されている時に、フェンウィック一家の一人から電話が入る。

トーマス・ピニオン
フェンウィック家の手下の一人
クロスが、一家の手下で借金の取り立てをしていたことを話す。
ボルト・カッターで手の関節を切っていたと説明。
ジミーも手下の一人で、一家から50ポンド借りていたことも知っていた。
デイリー誌に情報を売る。→翌日の新聞のトップ記事に。(知人へ口止め料)

エリック・スレイター
ジミーが滞在していたことは覚えており、良い印象。
ジョジョは物置部屋で一度見かけたと言い、ジョジョの相手がロバート・グリーブスだと証言。
16,17歳の少女だったジョジョと牧師が関係を持っていたため、ロバート牧師を「腐れ外道」と呼ぶ。
認知症の妻クレアが、夫が帰ってこなかった日があったと突然言いだし、お湯で洗濯したのは間違いだとも語り出す。
夜、寝室で、妻クレアが顔の痣(殴られた?)を手当てする様子が映る。

ロバート・グリーブス
牧師
ジョジョジョアンナと交際したことを認める。
ジミーと交際していたことは知らなかった。
最後に話したのは39年前と言いきる。

第3話での容疑者は4名。
牧師は、ジョジョの恋人だったジミーが邪魔だったのか?逆にジミーに脅されてたことがあったのか?
フィリップ・クロスは、過去を消したいために動いてしまったことが裏目に。
リジ―の人種差別、という線も消えない。
エリック・スレイターの妻が話した帰らなかった日に何かあったのか?妻の痣の原因は?暴力的な人物なのか?

 


 

第4話 暴かれる女

エリック・スレイター
妻クレアは、「この家にいたくない。安全なところにいきたい。」と長男に訴える。
エリックは激怒し、料理をぶちまける。クレアは、顔の痣は転んだからと説明する。
過去に暴行事件を起こしていたことがあり、事情を聴くがサッカーの応援でのいざこざと説明。
酔っていて何も覚えていないと説明するが、実は暴行事件を起こしたのはゲイバーの前だった。
被害者の姉から、ゲイ差別での暴行のため裁判には出席出来ず、公にはならなかったようだ。

フィリップ・クロス
フェンウィック家との関わりがあったことは認めるが、人殺しはしないと話す。
ゴードン・フェンウィックから再度脅され、お金を支払うことにする。
ジミーの手首に穴が開いた跡があり、さらに追及されることになる。

ロバート牧師
妻にジョジョとの関係について告白し、妻は娘達に伝える。
ロバートは、公民館の事務員シーラに真実を伝えようとする。

アラン・マッケイ
ジミーとべス、共通の知人。
べスの恋人がジミーのお金を盗もうとしていたことを話す。
ジミーに知らせようとしたが、薬が原因で2日間意識がなく、その後ジミーと会うことは無かったと話す。

ジョアンナ・ブリッジス
ジョジョ
中絶のためジミーが50ポンド借金をしたことが判明。

リジ―・ウィルトン(べス・ローズ)
事情徴収され、ジミーの50ポンドを恋人と奪ったことは認めたが、殺害はしていないと話す。
ジミーと初めて会った時は、アースキンと別れようとしていた時期で、読み書きを教えてくれることと言われていたらしい。

容疑者1名
リジ―の人種差別としての殺害容疑は消えたが、恋人ビンセント・アースキンのお金がらみの殺害はありそう。
ジョジョは、全く関係ない様子。
フィリップ・クロスは、今の地位を失いたくないからの行動で、殺害には関わっていないような気がする。
やはり、怪しげなのは、エリック・スレイター。
妻の顏の痣、怯えた様子などが、少々わざとらしすぎる気もするが、過去のゲイ差別がらみの事件も明らかになる。

 


 

第5話 突きつけられる証拠

エリック・スレイター
妻クレアが長男に告白し、長男が警察に通報。
エリックが庭に死体らしきものを埋めていたと告白し、庭からニコラスと言う男性の遺体が発見される。
ニコラスがゲイだったため、キャシーやサニーは、ゲイ差別からの殺害だと、エリックを追及するが、殺害を認めない。
しかし状況証拠により、起訴され収監されてしまう。

クレア・スレイター
夫が遺体らしきものを埋めていたと告白したが、遺体について聞かれてもきちんと説明が出来ない。

ロバート牧師
公民館の事務員シーラが、牧師の自宅へ。
ロバートが公民館のお金の盗んだことを警察に説明してきたと家族に説明する。
牧師が、教会のお金や、妻の宝飾品にも手を付けたと話していたことも伝え、去っていく。
警察に出頭し、罪を告白する。

リジ―(べス)
リジ―が行方不明になり、夫はカーティスとリジ―を探すが、リジ―は、橋の上から飛び降りてしまう。

容疑者1名?
エリックが限りなく怪しいが、ラストで犯人を知っていると話す。
ということは、妻クレアなのか?
認知症になっているクレアは、自分が殺したことを忘れ、夫に罪をなすりつけようとするだろうか?
ゲイバーの近くでお金を引きだしていることから、夫エリックは実はゲイで、妻クレアは、それを嫌悪し、相手を殺害した可能性が出てきたが、小柄な女性が男性を殺すことは出来るのか?

 


 

第6話 語られる真相 (最終回)

リジ―(べス)
橋から川に飛び込むが、救出され一命を取りとめる。
カーティスは、無事中等教育課程の修了証を得ることが出来た。
サッカーチームのメンバーとも和解。
ジミーの事件とリジ―は、一切関係無かった。

ロバート牧師
ロバート牧師とジョジョの間に生まれた娘が、牧師の妻グレースと娘に事情を説明する。
ジョジョは、娘が奪われてしまうかもしれないと考え、グレースに打ち明けることを止めさせたと話す。
牧師は、ジョジョと娘の援助のため、教会のお金を使いこんでしまっていた。
ふたつの家庭を行き来していたため、家族サービスする時間が無かったこともわかる。

フィリップ・クロス
息子が警察に通報し、フィリップもフェンウィック殺害のお金を工面したことを認め逮捕される。
息子と娘との面会後、刑務所内で自殺。

エリック・スレイター
エリックは、妻クレアとの出会いから語りはじめる。
同じ会社の同僚で、女性が苦手なエリックにとってクレアは気が合う女性だった。
クレアから誘われ、付き合いだし、結婚へ。
エリックは、元々ゲイで、時代もありそれを隠して生きていた。
暴行事件の被害者は、特殊な性的嗜好があり、相手から頼まれ殴ったと説明。
今回発見されたジミーは、お金を払って関係を持っていた。
庭に埋められていたニコラスは、パブで知り合った相手だった。

クレアはエリックがゲイだったことは薄々気づいており、ジミーを殺害した頃は、出産後で精神も病んでいた。
遅くなった夫を探しに地下室に来たクレアは、カッとなって近くに落ちていたかなづちでジミーを撲殺。エリックは、妻を部屋に連れて行き、死体を埋めた。

事件のこともあり、ロンドンから離れるため引っ越しをするが、仕事が無く、エリックは、結局ロンドンまで働きに出ることになり、ゲイバーにも通い始める。
夫を怪しんだクレアは、ロンドンまで彼を探しに来て、ニコラスと車で愛し合う様子を目撃し、彼を車から引きずり出し、刺し殺してしまう。
ニコラスの死体を自宅の庭に埋めるが、罪の意識から自殺をしようと車で木に激突するが、死ぬことが出来ず、車椅子に。

クレアは病気のため、保護観察処分となり、医療施設に入り、夫エリックは刑務所に。

事実を知った息子のマットは、母親への怒りが抑えられず
施設を訪問しては、母親に辛い仕打ちを行う。
~おわり~

病気のため有罪にはならなかったが、結果実の息子から死ぬまで酷い虐待を受け続けることになってしまったクレア。
彼女はどこまで自分の罪を判っているのか?
思い出しても、認知症を理由に誤魔化している可能性もあるのだろうか。

気になったのは、顏の痣のこと。まさか、マットの虐待はあの頃から?
安全を求めていたのは、夫ではなく、マットからの暴力だったとも考えられる。
しかし、マットはほとんど両親の世話はしていなかったと長男が言っていたので、あの痣は、クレアの言うとおり転んだ時に出来たもので、暴力夫に見立てるためのものだったのだろう。そう思いたい。

 

エリック役のTom Courtenay が受賞!