シカゴ警察東分署の刑事ダニー・ローマンは、凄腕の交渉人。
ある日、相棒のネイサンから、警察署内での年金基金の横領の話しを打ち明けられる。
内務調査局長のニーバウムも横領していると知る。
ダニーと別れた後、ネイサンは殺され、ダニーの自宅から、横領に関わる証拠が見つかり、ネイサン殺害と横領の罪で逮捕されてしまう。
自分をはめたのがニーバウムだと考えたダニーは、身の潔白を証明するため内務調査局に行き、ニーバウムらを人質に籠城してしまう。
以下ネタバレあり
1988年セントルイス年金スキャンダル
この映画は、1988年のセントルイス年金基金スキャンダルで有罪となった元警官のAnthony D. Danieleの立てこもり事件を基に作られた作品。
Anthony D. Danieleは、交渉人ではないが、人質対策チームのメンバーだった。
彼に有罪の判決が出た翌日、暴露をした人物を人質にビル15階に立てこもる。
映画とは違い、疲れたと自ら降伏したという。
J・T・ウォルシュに捧ぐ
テレンス・ニーバウムを演じたJ・T・ウォルシュは、この映画の公開5か月前に心臓麻痺で急死している。(享年54歳)
個人的には、この映画と「グッドモーニング・ベトナム」の悪役ぶりが印象に残っている。悪役顔の良い俳優だった。
映画「シェーン」
有名な「シェーン!カムバーック!」と少年が叫ぶシーンで、シェーンが振り返らないのは、シェーンが実は死んでいたからだという持論を述べるセイビアン。
初めて観た時は、「どういう意味?」と映画の内容とのつながりがわからず不思議がっていましたが、後であれが「死んだふり作戦」を知らせる発言だったのだとようやく気付きました。
【ロケ地】警察署
【ロケ地】立てこもりビル
【ロケ地】ニーバウムの自宅
あらすじ(動画と共に)
冒頭、ダニーの凄腕交渉人ぶりがわかるシーン。
濡れ衣を着させられたダニーは、自分をはめたと思われる内務調査局長のニーバウムのオフィスへ行き、偶然居合わせた人々も人質に取り、籠城をはじめる。
籠城した ダニーは、警察と電話で交渉をはじめることに。
そもそも東分署イチの凄腕交渉人であるダニーを説得できる交渉人など東分署無いにはおらず、逆に「交渉人は、決してノーと言ってはダメ!」などと言い、交渉はダニーに言われるがままの状態に。
ダニーは、交渉人として西分署のクリス・セイビアンを指名。
セイビアンは、東分署の担当に代わり、ダニーとの交渉にあたるが…。
セイビアンの指示がないまま、SWATが現場に突入。
しかし、人質を盾にしたダニーに手出しが出来ない。
狙撃命令が出るも、ダニーの同僚だった狙撃手はどうしてもダニーを撃つことが出来なかった。
交渉人であるセイビアンの指示に従わず、SWATの突入を命じたことで、セイビアンは、ダニーが無実であると考え始める。
ダニーが黒幕と考えていたニーバウムが、口封じのために殺害され、人質らも、ダニーを信じるように。
いっこうに進まない状況に、ついにFBIが現場を取り仕切ることになり、セイビアンは追い出されてしまう。
ダニーを信じるセイビアンは、ビルに侵入し、直接ダニーから話を聞き、彼が交渉中に殺したと思われていた人物が、実は生きていたことを知り、彼と共に汚職事件を解決しようと決める。
セイビアンの協力で、ダニーは現場から逃走し、ニーバウムの自宅へ向かう。
ニーバウムの自宅で、彼のPCから証拠を得ようとするダニー。
その後、 黒幕の手下のアレン、アージェント、ヘルマンの3人が現れる。
証拠を握ったと嘘をつき、3人を煽り、証言を得るダニー。
さらに、黒幕が登場したところで、セイビアンも現れ、黒幕と交渉を始める…。
(この後は、映画を観て頂くか、上記の動画で。 ※結末までの動画です)
~エンディングへ~
感想
私の大好きな作品で、再放送されるたびについ観てしまいます。
公開当時は、ケヴィン・スペイシーのファンで、彼の出演作は全て観るようにしていましたが、残念ながら最近色々報道ありまして…。
でも、変わらずデヴィッド・モースは大好き!
脇役ですが、彼の出演作の中で、この役が一番好きだったりします。
エンディングがすばらしいのだが、少したって冷静になった頃に「でも、あれだけのことをしたら、何らかの有罪にはなるよね?」と思い、あのあとどうなったのかと、毎回心配になってしまいます。