映画とドラマとロケ地

映画や海外ドラマの撮影地の紹介+レビュー

ミッドナイト・スカイ The Midnight Sky (2020)

The Midnight Sky (Music From The Netflix Film)

地球の滅亡が目前となる中、北極の展望台に1人残った科学者オーガスティン。

最後の便に乗り損ねたと思われる少女アイリスと共に、不思議な共同生活が

始まった。

地球へ帰還途中の木星探査船の乗組員らは、地球からの通信が途絶えたままの

状態を不安に思いながらも、順調にフライトを続けていたが…。

 

以下ネタバレあり

 

 

世界の終わりの天文台 (創元海外SF叢書)

リリー・ブルックスダルトンのSF小説が原作。

 

 

サリー(アイリス・サリヴァン)役のフェリシティ・ジョーンズは、

実際に妊娠しており、それに合わせて映画のストーリーを変更したそうだ。

妊娠しているという設定が、結末を和らげてくれたような気がする。

夫は、映画監督のチャールズ・ガード。

結婚式にはエディ・レッドメインも参列されたらしい。

 

 

 

名優グレゴリー・ペックの孫であるイーサン・ペックが、若い頃の

オーガスティン・ロフトハウスを演じていた。

私は吹替を見たので、イーサン・ペックもジョージ・クルーニー

小山力也さんが吹替をしていたので違和感が無かったが

英語版では、声に違和感が生じると考え、ジョージ・クルーニーの声を

ベースにし、二人の声がブレンドされたような声を作り出したという。

若い頃の設定なので、少し高い声にしているとも海外の記事に書かれていた。

 

 

中盤、ミッチェルが船内で見ている映画は、1959年の「渚にて」(On The Beach)。

この映画の主人公:ドワイト・ライオネル・タワーズ中佐を演じているのが

若い頃のオーガスティンを演じているイーサン・ペックの祖父である

グレゴリー・ペック

この映画も、地球が放射能汚染により滅びていくという設定になっている。

 

 

(あらすじ) ※軽いネタバレ

2049年2月。

地球が放射能汚染で壊滅的な状況の中、北極から最後の避難が始まる。

1人、天文台に残ることを決めたオーガスティン・ロフトハウス。

木星探査船“アイテル”の乗組員らは、地球と交信出来ないまま

地球に向け帰還していた。

オーガスティンは、彼らに地球の状況を伝えるために、交信を試み続けるが

いっこうに連絡が取れない。

 

ある日、北極からの最後の飛行機に乗り損ねた少女アイリスと出会い

オーガスティンとアイリスの共同生活が始まる。

最後の望みをかけ、現在の天文台よりも強力な通信アンテナを持つ、

ヘイズン湖にある天文台へアイリスと共に向かうことを決める。

 

 極寒の地で、途中野宿をしながら、何とか目的の天文台へ到着した2人。

“アイテル”と交信し、地球の状態を伝えた後、ある驚愕の事実を知る…。

 

 

SFものは、やはり大きなスクリーンで見るのが良いのだろう。

個人的には、もう一段上の感動が欲しかった。

エンディングでサリーとアドウォール司令官が淡々と作業を再開するシーンは

とても良かった。

最近は、VFXを駆使し、限りなく美しい(宇宙の)映像を…と凝り過ぎるあまり

ストーリーがいまひとつ、という作品が多い気がする。

 

 

【映画ロケーション】

 

惑星"K23"のロケ地:スペイン ラ・パルマ島

主にサリーの調査の様子が撮影されているが、フェシリティー・ジョーンズが

妊娠したため、彼女は島に撮影にはいかず、ボディダブルが演じ、顔を合成した

と書かれていた。

 動画01:06あたりで、映画で水質調査をしているシーンに似た場所が

映し出されていく。

 

 

新型コロナの影響により、リモートで映画を作りあげていったと

記事に書かれていたが、そう考えると、よく完成したなと思えてくる。

 

音楽を担当したのは、アカデミー賞作曲賞受賞のアレクサンドル・デスプラ

演奏は、ロンドン交響楽団。(アビーロードスタジオにて)

新型コロナの影響で、リモートでのやりとりに関する苦労話が

VARIETYで紹介されていた。

 

 

新型コロナ影響があったと考えれば、7.5/10点、ぐらいかな。