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ねたばれ感想 + ロケーションの紹介

ある少年の告白 Boy Erased (2018)

ある少年の告白 (字幕版)

アーカンソー州で暮らすのジャレッドは、自動車ディーラー兼、バプテストの牧師

である父マーシャルと母ナンシーのひとり息子として幸せに暮らしていた。

大学へ進学し、ある出来事がきっかけで、自分が同性愛者だと気付く。

両親は、彼のカミングアウトを受け止めきれずに、同性愛を「治す」転向療法を

行う施設の参加を勧め、ジャレッドもしぶしぶ同意する。

入所した施設で行われていたのは、自分を偽るよう強制するプログラムだった…。

 

以下ネタバレあり

 

 

 

Boy Erased: A Memoir of Identity, Faith, and Family

原作は、Garrard Conleyの2016年の回顧録「Boy Erased: A Memoir」。

作者のGarrard Conleyの実体験を映画化したもの。

 

原作者のGarrard Conleyと母Martha Conley。

母ナンシーを演じたニコール・キッドマン、似てました。

ラッセルが演じた父親も、実際ぽっちゃりな方。

ジャレッドが施設に入所した初日のシーンで、施設スタッフ役として

出演しています。白いシャツを着ている人物で、髭ですぐにわかります。

 

 

【映画ロケーション】

  

父の自動車販売店:COURTESY Ford

ジャレッドが、Fordのロゴが入ったポロシャツを着ているシーンも。

 

大学のシーン(マラソンでの競争シーン):モアハウス大学

 

 

(あらすじ) ネタバレあり

 

①同性愛転向療法を行う施設への入所 12日間の予定

 携帯電話や日記を取り上げられる。

 母とジャレッドは、近くのホテルに宿泊し、母が送り迎えをする。

②施設のルール

 男性は握手以外での物理的接触禁止

 女性は常にブラ着用

 お風呂とトイレには、監督スタッフがいる時にしか入れない。

③矯正プログラム:家族問題

 家系図を書かせ、家族問題を書きださせる。

 問題とは 同性愛者、薬物、アルコール依存症、ギャング、犯罪行為等

 ジャレッドの問題=クリスおじさんのアルコール依存症、と診断

④高校時代の思い出

 バスケ部で活躍するシーン。試合には両親が応援に来て、GFはチアリーダー

 フォードのディーラーの父から、誕生日にフォードをプレゼントされる。

 GFを車で家に送った夜にキスされるが、積極的な彼女に対し「待つべきだ」と

 やんわり拒絶してしまう。⇒大学入学前に別れる

⑤矯正プログラム:男らしく女らしく

 指導者は、外見での男らしさ女らしさを評価。

 男らしく足を組む姿、男らしい手の組み方など。

 バッティングゲージに入れ、1人ずつバッティングをさせていく。

 (ひ弱な青年が怖がるのを怒り、追い込む。)

⑥大学時代:ヘンリー

 積極的に親しくなろうとするヘンリー。ヘンリーが通う教会にも誘われる。

 夜、ヘンリーから強姦され、他の男性にも同じことをしたと告白される。

 ヘンリーはその後、ジャレッドの自宅に、大学のカウンセラーのふりをして

 電話をし、お子さんは同性愛者のようだと伝える。

⑦親へのカミングアウト

 両親に追及され、同性愛者を認めるジャレッド。

 教会関係者という男性2人が現れ、ジャレッドは矯正施設へ行くことに。

⑧矯正プログラム:体験の告白(懺悔)

 同性愛者になったきっかけの体験を告白させる。

 性的な内容も具体的に詳しく語らせる。

⑨仲間の退所

 バッティングゲージでの指導で脳震盪で倒れた青年の母親が、青年を連れ去る。

 矯正コースに3000ドル支払ったと激怒する母親。 ⇒ 指導<お金儲け?

⑩順応しないと1年延長

 ジャレッドは、コースを修了すれば、すぐに退所できると思っていたが

 施設での矯正が上手くいっていないと判断された場合は、隣接する住宅に

 1年間滞在(ほぼ監禁)させられることを知る。

⑪矯正プログラム:キャメロン

 キャメロンは、矯正プログラムに順応せず、休憩時も椅子に座ったまま

 自由に休憩させてもらえない。

 同情したジャレッドが、彼の肩に手を置くと、接触禁止だと怒られる。

 キャメロンに対し、同性愛者→エイズで死ぬ、と体験させるために

 架空の彼の葬儀を行い、家族も参列。

 悪魔を追い払うため、家族一人ずつに、キャメロンを分厚い聖書で殴らせる。

⑫矯正プログラム:ジャレッド

 ジャレッドが、過去の罪を告白する番に。

 ザビエルとの話をするが、指導者は納得せず、ジャレッドを追い込んでいく。

 指導者が、事実を捻じ曲げていくことに激怒したジャレッドは、

 携帯電話を奪い、トイレに逃げ込み、母親に電話をする。

⑬退所

 迎えに来た母親に対し、ジャレッドを引き渡そうとしない施設側。

 職員らは、祈りを唱えながら、ジャレッドを抑え込む。

 キャメロンがジャレッドを助け、ジャレッドは施設から逃げ出し

 母は指導者を罵倒し、恥を知れ!と叫びながら、私もだわ…と自分を責めながら

 車で走り去る。

⑭母の懺悔と怒り

 連絡した父から、施設に戻るよう言われるが、母はそんなことはさせないと

 ジャレッドを守ることに。

 施設への入所を決める際、自分は話に加わらせてもらえなかったと話す。

⑮キャメロンの自殺

 警察から、キャメロンが自殺したことに関し、事情を聞かれる。

⑭4年後

 NYに映ったジャレッド。

 作家になり、矯正施設での体験がタイムズ紙の記事になる。

 書籍化に関し、父に了承を得ようと話しかけるが、父は書籍化に関しては

 了承するが、息子から距離を置こうとする。

 翌日、職場へ出向き、父に真正面からぶつけ、立ち去っていく。

 ⑮エンディング

 実際のジャレッドの姿。両親との笑顔の写真も。

 なんと、あの指導者(ヴィクター・サイラス)のモデルになった人物は

 男性とテキサスで暮らしているという。

 

 

その、ヴィクター・サイラスのモデルになったという人物がこちら。

Ex'd Out: How I Fired the Shame Committee (English Edition)

2012年、回顧録を出版しています。

 

 

 

いまだアメリカでは、同性愛の矯正治療をする施設があるという。

そもそも、病気では無く、治療の必要が無い。

強制的な治療を罰する法律も州ごとにはあるが、全米ではない。

宗教がからんでくるので、厄介。

 

HSP気味な私にとっては、ダメージが大きい内容なのですが

皆に知られるべき作品として、9/10点と評価したい。

キャメロンのことを考えるだけで、涙が出てきます。