NYに住む写真家のロニートは、イギリスの敬虔なユダヤ教徒の家に生まれるも
保守的な価値観に溶け込めず、逃げるように故郷を出ていった。
ある日、ロニートの仕事場に、父親の訃報が届く。
彼女は、2人の幼馴染であるドヴィッドと結婚していたが、かつて、ロニートと
エスティは恋人同士だった…。
以下ネタバレあり
原作は、2006年3月にイギリスで出版された、ナオミ・アルダーマンのデビュー小説。
作者自身もNYに移住前には、ヘンドンの正統派ユダヤ人コミュニティに属していた
という。
【映画ロケーション】
ドヴィッドの家:Cricklewood, London
シナゴーグ外観:Lauderdale Road Synagogue
度々映る十字路:Golders Green, London
エスティが、街中でロニートを見つけ、後をつけ高架下で声をかけるシーン。
(ポイント)
敬虔なユダヤ教徒という設定が描かれるシーンがあります。
①タトゥ禁止
冒頭、全身に入れ墨を入れている男性を撮影しているロニート。
敬虔なユダヤ教徒では、入れ墨はNG。
特に説明は無いが、保守的なユダヤ教徒に反発し、イギリスからNYへ渡った
という設定が、描かれています。
②既婚者へのハグ(接触)禁止
既婚者は、異性に触れてはいけないという決まりがあり
帰郷したロニートが、幼馴染みのドヴィッドに
気さくにハグをしようとして止められるシーンがあった。
③既婚女性はシェイテル着用
既婚女性は、髪を剃り、シェイテルというカツラをつける。
作品内にも、シェイテル専門店のシーンがあった。
④同性愛禁止
ロニートとエスティが関係を持っているのを、ロニートの父に知られ
父が取り乱す…ということがあったと語られる。
(感想)
愛し合いながらも、宗教にはばまれ、別れを選択する。
故郷に残るしかなかったエスティ。
エスティは、ロニートの父が実の息子のように可愛がっていたドヴィッドと
結婚し、妊娠。
一度は、ドヴィッドのもとを離れようと考えたエスティだが
NYへ帰るロニートを見送り、ドヴィッドと共に子供を育てていこうと決める。
ロニートが去った後のエスティが少し心配になるが、ドヴィッドの"自由"発言、
ロニートの変わらぬ愛、お腹の中には赤ちゃん、と
彼女なりに覚悟が出来たのだろう。
冒頭とは、表情が全く違っていた。
さすが、レイチェル・マクアダムス。
もちろん、レイチェル・ワイズも美しかった。
8/10点