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きっと、またあえる Chhichhore (2019)

きっと、またあえる(字幕版)

アニルッド・パタク(通称アニ)の息子ラーガウが、大学受験に失敗したことが

原因で窓から飛び降り、病院に担ぎ込まれる。

意識不明の息子に、父アニは、“負け犬”だった大学時代の思い出を語りはじめる。

息子の意識が戻るが、大学時代の話が本当かどうか疑われたため、アニは

当時の“負け犬”4号寮の仲間らを息子に会わせることにする。

 

以下ネタバレあり

 

 

 

インド工科大学ボンベイ校(IIT Bombay)にある学生寮をベースにした作品。

監督・脚本の ニテーシュ・ティワーリーは、この大学のH4(Hostel 4)の学生だった。

 

主人公アニルッド・パタク(アニ)を演じたスシャント・シン・ラージプートは、

2020年に自殺。

鬱病が原因と言われているが、スターの突然の死に対し、様々な憶測が語られ

警察が捜査も。

Wikipedia : スシャント・シン・ラージプートの死 で、詳細が書かれています。

 

 

ターヒル・ラージ・バシンが演じたデレクは、スポーツ万能青年という設定のため

撮影前に、様々なスポーツのスペシャリストとトレーニングをしたと

言われています。

 

 

globe.asahi.com

学歴社会である韓国の熾烈な大学受験戦争の様子は、よくニュースで紹介

されますが、インドの大学受験も熾烈な戦いだと言われています。

インドの場合は、いまだに根強く残るカーストという差別から脱却するため

大勢の若者が、”ITT(インド工科大学)に入学しIT業界へ就職する”ことを

目標にしているという。

その反面、成績が伸び悩むことが原因で、自殺をする若者も急増。

(扇風機に紐をかけて首つり自殺をする場合が多く、重さをかけると外れる設計の

扇風機が販売されるようになったと上記記事で書かれている。)

監督の大学時代のノスタルジックな思い出と現在のインドの大学受験戦争を

重ねた、メッセージ性のある素晴らしい作品に仕上がっている。

 

 

 

(ネタバレ あらすじ)

 

アニルッド・パタク、通称アニは、離婚し、息子ラーガヴとの二人暮らし。

高校生のラーガウは、父と同じ工科大学への入学を目指していたが

受験結果が不合格だったことに絶望し、窓から飛び降り自殺を図るが

一命をとりとめる。

病院に駆け付けたアニは、離婚した元妻のマヤから、ラーガヴにプレッシャーを

かけ過ぎだと責められてしまう。

医師から、ラーガウが「生きようとする気力」が無いと言われ、アニは

ラーガヴのために、「負け犬」だった自分の大学時代の物語を語り始める。

 

意識を取り戻したラーガウが、父の話が本当かと疑うため、アニは大学時代の

悪友らに連絡を取り、息子に会いに来てもらうことに。

 

1992年。

工科大学に入学したアニは、学生寮「H4」の部屋を割り当てられる。

H4は、大学での競技大会ゼネラル・チャンピオンシップ(GC)で、万年最下位の

”負け犬”の寮と呼ばれていた。

アニは、転寮届を出しながらも、同じ寮の個性的な先輩や新入生らと出会い

かけがえのない日々を過ごしていく。

 

 

セックスにしか興味がないセクサ先輩

 

ザコンの新入生 マミー

 

チェスが得意な大酒飲みのへべれけ先輩

 

 

また、大学のマドンナのマヤ(前妻マヤ)にひとめぼれをし、その後、恋人同士に。

 

ゼネラル・チャンピオンシップ(GC)で優勝常連である、H3のリーダーのラギーは

スポーツ万能のアニを、H3に転寮させようとするが、親友らとH4での寮生活を

満喫していたアニは誘いを断ってしまう。

その後、アニは、同じようにラギーの誘いを断ったH4のデレクと出会い、

「負け犬H4」の汚名返上のため、GCでの優勝を目指し始める。

 

スポーツが苦手な寮生ばかりのH4は、様々なアイデアを出し合いながら、

GC優勝に向け突き進んでいくが、決勝戦の日、H3のラギーからの妨害工作

絶体絶命に。

しかし、H4のメンバーは諦めずにH3に立ち向かっていく。

結果、H4は優勝を逃すが、ラギーはH4の健闘を称え、H4は負け犬寮から脱却する。

 

話し終えたアニは、息子に結果よりも努力することが重要だと伝え、

かつてのH4の仲間たちと共に、再手術に向かう息子を見送る。

 

回復したラーガヴは、1年後、無事大学入学を果たす。

 

~終~

 

 

 

【映画ロケーション】

 

大学外観:Vivekanand Education Society's Institute Of Technology(ムンバイ)

 

H4など、大学の学生寮外観:IIT学生寮(ムンバイ)

 

 

日本でもインドでも、学生生活は変わらないな。

あの森の奥の学生宿舎を思い出していました。

自転車の多さも、何だか似てる。