ある日医者から思いも寄らぬ余命宣告を受けた73歳の老女エレーナ。学校の元教師で、今はひとり暮らしの年金生活をする彼女は、日ごろ仕事に追われ、5年に1度しか顔を見せない最愛の息子オレクに迷惑はかけたくないと、ひとりで自らの葬式の準備に取り掛かることを決意。かくして彼女は、葬儀に必要な埋葬許可書を得るため、役所まで出向くも、それにはまず死亡診断書が必要と言われて、今度は遺体安置所へ行くこととなり……。
以下ネタバレあり
原作:Карп отмороженный
原作は、Андрея Таратухина(Andrey Taratukhin)の同名小説。
ゴールデン・イーグル賞助演女優賞
Золотой орёл(金鷲賞)лучшую женскую роль второго плана(助演女優賞)
リュドミラ(リューダ)役のアリーサ・フレインドリフが、第16回ゴールデン・イーグル賞助演女優賞を受賞した。
【ロケ地】シャシストロイ
ロシア・レニングラード近郊のシャシストロイで撮影された。
【ロケ地】Пять Углов
主人公が食料品等、大量に購入する店。
スーパーマーケット”ピャチ・ウグロフ”
【ロケ地?】古い住宅地
スーパーの近くに、主人公たちが暮らす家に似た建物が並んでいるが、どの建物かまではわからなかった。
人が住んでいる家はあまりなさそう。(詳細:47News ロシア語サイト)
(あらすじ)ネタバレあり
元教師エレーナ
村にひとつしかない学校で、長年教職に就いていたエレーナ。
夫には先立たれ、一人息子のオレクは、仕事が忙しく5年に1度しか帰省しない。
1人慎ましく年金生活を送っていた。
余命宣告
ある日、病院で突然余命宣告をうけたエレーナ。
忙しい一人息子に迷惑をかけないため、お葬式の準備を全て1人だけで行おうと準備を始める。
葬儀の準備
夫の隣に埋葬されたいと考えた彼女は、まず埋葬許可書を得るため戸籍登録所へ。
しかし、死亡診断書がないと出せない(当然!)と言われたため、元教え子のセルゲイを頼り、遺体安置所へ向かう。
恩師に説得され、セルゲイは仕方なく死亡診断書を交付。
その診断書を持って、改めて戸籍登録所へ向かい、手続きを済ませる。
墓地に行き、埋葬場所を確保し、葬儀屋で赤い棺を購入し、自宅へ持ち帰る。
隣人リューダ
1人きりで完璧に準備をするはずが、隣人のリューダに計画を知られてしまう。
リューダは、他の友人にも声をかけ、お葬式に出す料理の準備を手伝うことに。
綺麗に身支度をし、ベットに横たわるが、上手く死ねるわけはなく。
隣人リューダに、枕で窒息死させてもらおうと頼み込むが、結局二人で準備した料理とお酒を飲み、酔いつぶれてしまう。
リューダは、エレーナのために黙って、息子オレクにメールをする。
リューダのメールを読んだオレクは、慌てて母の元に戻るのですが、ラストは、あえて書かないでおこうと思います。
(ラストが知りたい方は、”映画タイトル ネタバレ”で検索をするとすぐに見つかりますので、そちらで是非!)
エレーナが、死化粧をした後に流れているのは、お馴染みの「恋のバカンス」。
ロシアでは「У моря, у синего моря」というタイトルで有名だそうです。
初めて知りました。