人気漫画家の早川佐和子。夫の早川俊夫も漫画家だが、現在スランプ中。佐和子は、2人を担当する編集者の桜田千佳と夫が不倫していることに気づいていた。
ある日、佐和子の母が怪我をし、佐和子は夫俊夫とともに、実家にしばらく滞在しようと決める。近くの教習所に通いながら、佐和子は新作のネームにも取り掛かることに。
ある時、俊夫が佐和子のネームを盗み見すると、俊夫と編集者との不倫がリアルに描かれていることに気づく。
以下ネタバレ注意
ロケ地 教習所
(閉校)しもだて自動車学校
茨城県筑西市にあった自動車教習所で撮影されていました。
映画内では、若草自動車教習所という教習所名。
ロケ地 佐和子の実家
民宿:Smile BBQ Place なめがた
佐和子の実家である下條家。
ロケ地 平田酒店
佐和子と俊夫が立ち寄った酒店。
その他、筑西市内にある道の駅グランテラス筑西・TSUTAYA下館店などでも撮影されています。
主題歌 eill「プラスティック・ラブ」
主題歌は、竹内まりやさんの「プラスティック・ラヴ」(PLASTIC LOVE)のカバー曲。
映画の雰囲気にとても合っていた。
感想
最後の最後まで、どちらに転ぶのか分からない展開で、目が離せない作品だった。
だが自分でも、この一択しかない(断然、新谷先生!)と妄想していた。
漫画に描かれていた新谷先生との関係も、実際にあった出来事なのだろう。
新谷先生は、佐和子の実家に来た際に、「外で会ったのは今日が初めて」と言っていたが、嘘をついていたようだ。
新作のネームに夫の不倫を描き、夫がどう動くか見極めたかったのだろうが、夫は誤魔化そうと必死で、更に佐和子と新谷先生との関係に動揺している様子に呆れていたはず。
夫を作画担当にしたのは、優しさなのだろうか、それとも復讐なのだろうか?
描けなくなった夫のために仕事を与えようという考えなのか、それとも、別れても関係を続けていこう(縛り付けよう)という考えなのか?
担当もそのまま桜田千佳が請け負うことになり、編集長も承認済という。
あの作品がどんな風に売り出されるのかが、恐ろしい。
タイトルも、素直に考えれば教習所の新谷先生ということになるが、ラストに2人で並んで描く姿や回想シーンを観て、夫に向けての言葉でもあったことに気づかされる。
黒木華さんが大好きなので、彼女の良さが際立った作品で、ファンとして大満足。
少女漫画のようなサスペンスのような作品で、30代以上の女性におすすめしたい。
復讐するなら計画的に。