スーパーで働きながら両親とともに平穏に暮らす、ダウン症の女性ダフネ。明るく朗らかな性格の彼女は皆から好かれていたが、彼女の一番の理解者であった母親のマリアが、ある日突然倒れて病院に搬送され、そのまま帰らぬ人となってしまう。この先、娘と2人、一体どうすればいいのかと、年老いた父親のルイジは途方に暮れてすっかりふさぎ込むようになり、ダフネは、母親の故郷の村を父親と一緒に訪ね歩く旅へ出ることを決意する。
以下、ロケ地など
キャロライナ・ラスパンティ
主人公ダフネを演じたのは、キャロライナ・ラスパンティ(Carolina Raspanti)さん。
書籍も2冊出版しています。
1冊目: "Questa è la mia vita" (英訳:This is my life)
2冊目:"Incontrarsi e Conoscersi: ecco il mondo di Carolina"
(英訳: "Meeting and Knowing Each Other: Here is Carolina's World" )
上記動画は、2冊目の出版時に開催された“著者との夕べ”というイベント時のもの。
2冊ともに、ラスパンティさんの自伝的な内容の作品になっているそうです。
上記リンクは、2冊目出版時のインタビュー記事。
“Ho deciso di scrivere un libro per raccontarmi, per dare una mia testimonianza. Per parlare alle nuove generazioni, per dir loro che la vita è bella, che va vissuta fino in fondo”
「私は自分のストーリーを語り、証しをするために本を書くことにしました。新しい世代に語りかけ、人生は美しいものであり、人生は最大限に生きなければならないことを伝えることです。」(自動翻訳にて)
イタリアのサン・パトリーツィオという集落に両親と暮らしていることや、ルーゴにあるスーパーマーケットで働いていることなどが書かれており、映画の主人公ダフネと似た生活をしていることがわかりました。
(映画の日本版公式サイトでは、生協スーパーで働いていると書かれていました。)
地元:サン・パトリーツィオ(集落)
ロケ地
冒頭のキャンプ場
Camping Village il Sole - Camping Bungalow Tuscany
ダフネの勤務先のスーパー
Centro Commerciale Mugello
上:駐車場の横断歩道を手を挙げて渡るシーン
中:この壁沿いを歩いていく
下:ランチのシーン
美容院のシーン
Parrucchiera Cristina Coppini Hair Studio
美容院の公式サイトを確認すると店内のシーンと一致する。
ひとこと
主人公のダフネは、自分の人生を愛する強い女性。
母の死をとても悲しんではいたが、父と二人で生きていこうとしっかり切り替えている。逆に父ルイジは、老いていくことや死んだ後のことを考え、不安に押しつぶされ、鬱になっていく。
そんな父を心配したダフネは、2人で母の生まれ故郷へ行こうと提案する。
2人は、牧草地を歩いたり、古い氷貯蔵を探索したりしながら、様々な人と出会い、父娘の絆を深め、心の痛みを癒していく。
観ている私も癒しの時間になった。
スーパーで働くダフネは、同僚を愛し、顔なじみのお客さんとも親しく付き合い、仕事が楽しいと語る。愚痴ばかりの私はハッとさせられた。
ダフネのように、自分の生活を丸ごと愛してみたら、人生は違って見えるかもしれない。