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テーラー 人生の仕立て屋 ΡΑΦΤΗΣ Tailor/Raftis (2020)

テーラー 人生の仕立て屋(字幕版)

映画公式サイトより抜粋

アテネで36年間、高級スーツの仕立て屋店を父と営んできた寡黙なニコス。だが不況で店は銀行に差し押さえられ、父は倒れてしまう。崖っぷちのニコスは店を飛び出し、手作りの移動式屋台で仕立て屋を始める。

以下ネタバレ注意

 

ニコス・キプルゴス

Νίκος Κυπουργός
音楽は、ギリシャの著名な作曲家ニコス・キプルゴスが担当。
ニコスがミシンのペダルを踏む音に合わせた音楽がとても軽快で素晴らしかった。
移動式テーラーをひらめくシーンでの車輪の音など、色々な音がBGMと相まって、楽しませてくれた。
仕立て屋が主人公なので、もちろん服がメインなのだが、個人的には音楽が一番気に入った。

 

ロケ地

アテネ中央市

Κεντρική Δημοτική Αγορά Αθηνών
ニコスがテーラーの屋台を始めた場所。

 

結婚式のパーティー

Καμίνια(ギリシャアテネ近郊のカミニア)
ニコスが初めてのウエディングドレスの注文のために、バイクで採寸に行くシーン。その後の結婚式のシーンも。
上記記事(ギリシャ語)は、その結婚式の撮影の様子や監督へのインタビューが紹介されている。自動翻訳等で、一読してほしい内容。

 

海辺のシーン

ニコスがオルガと露天のウェディングドレス店をひらいた街。
夕暮れ時に2人並んで、ニコスの生まれ故郷の島を見つめているシーンも。

 

ひとこと(ネタバレ注意)

10代の頃から父に弟子入りし、仕立て屋以外の人生を知らないニコス。
内気な性格が原因なのか、いまだ独身の様子。
そんなニコスが、店を立て直そうと苦肉の策に考え出したのが移動式の仕立て屋。
そんな彼に、ウエディングドレスの注文が舞い込んでくる。
隣人のオルガの協力で、女性服の仕立てを学び、素敵なドレスを作り上げていく。

男性ばかりの職人の世界から、女性の世界で働くことになる面白さ。
人妻オルガとの恋などが穏やかに描かれていくが、不倫が娘と夫に知られたことで、ほのぼの映画は急展開のラストを迎える。

女性好みの作品。
映画「かもめ食堂」など、癒し系作品が好きな人におすすめしたい。