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荊棘の秘密 비밀은 없다 The Truth Beneath (2016)

荊棘の秘密(字幕版)

元アナウンサーで新進気鋭の政治家キム・ジョンチャンは、選挙戦の真っただ中にいた。ジョンチャンの妻ヨノンも献身的に選挙活動を支えていた。
投票日の半月前、キム夫婦の娘ミンジンが突如行方不明となる。ヨノンはすぐに娘を探し始めるが、夫と選挙スタッフらは選挙のことしか頭になく、心配する様子が無い。ヨノンは仕方なく1人で、娘を探し続けるが…。

以下ネタバレ注意

 

ロケ地

学校のシーン

仁川税務高等学校(인천세무고등학교)※女子高
他の学校での撮影もあったようだ。
仁川フィルム・コミッションが撮影に協力しているため、他にも仁川のシーンがあるようだが、見つからなかった。

 

墓地のシーン

신불산추모공원

 

ねたばれあらすじ

選挙戦真っ只中
夫:キム・ジョンチャン 元テレビ・アンカー 新進気鋭の政治家
妻:キム・ヨノン(主人公:ソン・イェジン
娘:キム・ミンジン
キム・ジョンチャンは、第21代国会議員選挙戦に出馬するが、ライバルのベテラン政治家ノ・ジェスン側は、妻ヨノンの全羅道出身という情報や、娘ミンジンの過去の写真等を利用し、ネット上でのネガティブ・キャンペーンをくり広げていく。

ミンジンが行方不明に
娘のミンジンが夜になっても帰宅しないことを心配したヨノンは、同級生らに連絡するが、ミンジンは見つからない。夫に相談しても、夫も選挙スタッフらも心配するものはおらず、ヨノンは1人で警察へ向かう。
警察からは、男性のひき逃げ事件以外に事件は無かったと説明。ヨノンは、行方不明事件として捜査を依頼する。

捜査開始
ミンジンと一切連絡がつかず、警察は本格的に捜査を開始。
容疑者として、
・ノ・ジェスン(夫の対立候補
・チェ・ミオク(ミンジンの友人)
・ソン・ソラ(ミンジンとミオクの担任)
などが捜査線上に浮上する。

チェ・ミオク
ヨノンは、娘の友人のチェ・ミオクに会いに学校へ行く。
彼女の家は貧乏で、父親はクソを運ぶ運転手だと説明。(=バキュームカー?)
彼女は、帰宅途中にミンジンと別れたと説明。ミンジンは、知り合いに声をかけられ、白い車に乗っていったと話す。
しかし、ミオクの腕時計が、以前自宅から無くなった高級腕時計だと気づき、ミオクを問い詰めるが、ミオクは自分のものだと言い続ける。

選挙状況の悪化
ジョンチャンは、娘の行方不明事件が選挙に悪影響を及ぼすと考え、消極的な態度を取っていたが、有権者から「それでも父親か?」と批判を受け、選挙状況が悪化していく。
そのため、ジョンチャンは娘の顔写真が印刷された選挙用ブルゾンを用意し、「娘は必ず帰ってくる」と家族愛をアピールした選挙活動を繰り広げる。

孤独な戦い
ヨノンは、夫の選挙活動を手伝わず、1人で娘の捜索を続ける。
学校で娘が酷いイジメにあっていたことを知ったヨノンは、ヒステリックになっていき、チェ・ミオクに睡眠療法まで受けさせ、娘が乗ったという車の情報を得ようとする。

遺体発見
山の中で娘ミンジンの無残な遺体が発見される。
娘の死により同情票が集まり、ジョンチャンの選挙状況は好転していく。
ヨノンとジョンチャンの夫婦仲は最悪な状況になっていく。

試験問題漏洩
ヨノンは、娘宛に届いていた膨大なメールを一件ずつ確認していき、10240というメールアドレスから学校の問題用紙が送られていたことに気づく。
そして、10240が担任のソン・ソラだと判明する。

チェ・ミオク逮捕
血だらけのミオクを目撃したという人物が現れ、ミンジン殺害の容疑者として友人のチェ・ミオクが逮捕される。
警察に乗り込んだヨノンは、そこでミオクの父親が夫の運転手だったことを知る。
以前、ミオクは父の職業を「クソを運ぶ運転手」と語っており、クソ=夫ジョンチャンを意味していたと激怒する。
しかし、目撃者の証言や、ミオクへの嘘発見器の結果から、ミオクは容疑者から外れることになる。

ミンジンとミオク
(ミンジンへのイジメの様子や、ミオクと親しくなったきっかけがフラッシュバックとして流れる。)
教師のソン・ソラに、試験問題の漏洩について追及するが、ミンジンへの同情からだと説明される。そして、2人がバンドをしていたという映像を見せられる。
ヨノンは、2人のバンドの映像を繰り返し見るうちに、バンドを純粋に応援していた学生3人から話を聞くことに。バンドのミュージックビデオを頼りに、ヨノンは二人の隠れ家を発見する。

真実(ネタバレ注意
ミンジンとミオクの隠れ家から、大金を発見したヨノン。
そこにミオクが現れ、ついに事件の真相が明かされる。
夫ジョンチャンが、ミンジンらの学校の公開授業で担任教師と出会い、2人は不倫関係になる。ジョンチャンの運転手だった父親から、その事実を知らされたミオクは、ミンジンに相談する。2人は隠しカメラ付きの芳香剤を担任教師にプレゼントし、ジョンチャンと担任教師の不倫動画の撮影に成功。動画をネタに教師を脅迫し、試験問題漏洩をさせていた。脅迫はエスカレートしていき、2人は1憶ウォンを要求。教師がついにジョンチャンに相談、ジョンチャンが殺し屋を手配する。教師は、あえてジョンチャンの娘=脅迫者だとは伝えなかった。
事件の日、ジョンチャンが雇った殺し屋が、ミンジンを車で轢き殺す。その様子を見たミオクは、車から降りてミンジンの死体の写真を撮っていた殺し屋を同じように車で撥ね、殺害する。車の運転は、運転手をしていた父親に教わっていたのだった。ミオクは、自分も殺されるかもしれないと考え、自分たちを殺したのは教師のソン・ソラだと書いた遺書を持ち歩いていた。

ヨノンの復讐
全てを知ったヨノンは、投票日に夫と並んで笑顔で投票をする。
選挙は娘の死により同情票が集まったジョンチャンの勝利となる。
ヨノンは、ソン・ソラを呼び出し、事件の目撃者から脅迫されていると言って夫ジョンチャンを呼び出すよう命令する。
ヨノンは、以前対立候補の支援者から襲われた時に渡されたスタンガンを使い、待ち合わせ場所に現れた夫を襲い、一度は殺害しようとするが、生かして苦しませようと考える。選挙に勝ったと語る夫の目の前で、対立候補のホームページにソン・ソラとの不倫動画をアップロードする。

ラスト
娘ミンジンの死体が発見された場所に横たわるヨノン。
そこに、ミオクが現れるが、ヨノンは娘と勘違いし、ミオクを抱きしめる。
ミオクは、生前ミンジンが、「母はバカだから、自分が守らなきゃと言っていた。」と話し、泣きながら抱き合う。
~おわり~

 

ひとこと

韓国映画らしい嫌な内容。
誰もが怪しい設定で、正直で親切な協力者は1人も出てこない。
ソン・イェジンが、徐々に狂気じみていきながらも、確実に真相にたどり着いていく。

夫も教師もこれからどうなっていくのだろう。
ミオクとヨノンの幸せを願いながら、映画を観終えた。

ソン・イェジンさんは、いつまでたっても変わらず美しく可憐なまま。
2016年のこの作品の時から、2023年現在のインスタもほぼ変化なし。
凄すぎる。