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ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 Harry Potter and the Order of the Phoenix (2007)

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 (吹替版)

Wikipediaより抜粋

夏休み、路地を歩いていたハリーと従兄のダドリー・ダーズリーは、突如として現れた吸魂鬼に襲われる。ハリーは魔法を使って窮地を脱するが、魔法省は、「未成年の魔法使いは、自衛以外の魔法の使用を禁じられている」として、ハリーをホグワーツ魔法魔術学校から退学させようとする。

以下ネタバレ注意

 

はじめに

7月にワーナー ブラザース スタジオツアー東京 - メイキング・オブ・ハリー・ポッターに行く予定のため、時間がある時に映画を観なおしている。
一緒に行く娘は、イギリスにあるスタジオツアーに行ったことがあり、娘が撮った写真でだいたいの説明は受けているのだが、楽しみを倍増させるために細かくチェックしている。
今回は、この映画で気になった場所を紹介していきたい。

 

魔法省法廷

法廷は、古代のビザンティン教会を参考に作られたと言われている。
ドーム型の天井で、壁にもビザンティン教会の壁画を模したフレスコ壁画がデザインされているという。
「炎のゴブレット」よりもさらに倍広く作り直している。

上記は「炎のゴブレット」での裁判シーン。
書類が床に山積みになっており、床のデザインがほとんどわからないが、「不死鳥の騎士団」では、床のビクトリア様式のタイルを確認することが出来る。


必要の部屋

Room of Requirement
ヴォルデモート卿と戦う力を身につけるために結成した「ダンブルドア軍団」と共に防衛術を練習する場所として登場する。
そこは、その部屋が必要としている人だけが見つけることが出来ると説明されていた。
天井にあるシャンデリアは、アンブリッジが部屋を発見し破壊するシーンを撮影するために、振動に強い高品質のプラスチックで作られたと言われている。
映画「ファンタスティックビースト」でも、みぞの鏡のシーンや、麒麟の儀式のポートキーが置かれていた部屋として登場する。

 

ドローレス・アンブリッジの研究室

ピンクを基調としたフランス風家具が使われている円形の部屋だが、陰険なアンブリッジを知った後でこの部屋を見るため、可愛いデザインが逆に毒々しく見えてくる。
カーテンも絨毯も、石壁さえもピンクで統一されている。
子猫が描かれた40枚の壁に飾られた絵皿も、可愛いを越して狂気を感じる。
アンブリッジが権力を得るたびに、衣装のピンク色が徐々に濃くなっていくのも面白い。

イギリスのスタジオツアー内には、アンブリッジの部屋が再現されているコーナーがあり、机や壁の絵皿と共に衣装が展示されていた。
日本のスタジオツアーでも再現されているのではと楽しみにしている。

 

占い学の教室

シビル・トレローニー教授が担当している占い学の洋室は、屋根裏部屋のような場所であり、円形劇場風なデザインになっている。
「アズカバンの囚人」でも登場するのだが、今作品ではアンブリッジによってトレローニー教授がホグワーツから追放されそうになるという設定のため、あえて色合いを抑え、部屋が暗い印象になっている。また、部屋の広さもあえて狭めているという。
トレローニー教授が絶望している気持ちを表したようだ。

上記動画「アズカバンの囚人」でのワンシーンでは、赤を基調としたエキゾチックなデザインが印象的な部屋になっている。

 

ホッグス・ヘッド

Hog's Head Inn
ダンブルドア軍団への入団希望者への集会のために選ばれた、ホグズミードのパブ。
怪しげな場所にある荒れた店で、ハーマイオニーはこの店であれば秘密が漏れないと考えて選んでいた。
店は、どこもかしこも傾いて作られている。入口の扉、大きなオーク材の梁、壁も傾き、床はでこぼこしている。木材は虫に食われたようになっており、かなり老築化している様子。ちなみに、「ファンタスティックビースト」でも登場している。

店の壁に飾られた大きなイノシシの首は、目や鼻が動き、よだれを垂らしている。
映画では一瞬映っただけだが、製作チームはこのイノシシの首の制作に時間をかけたと言われている。
ロンドンのスタジオツアーでは、このイノシシの首が展示されていた。
日本での展示もあるだろうか?

 

予言の部屋(予言の間)

イギリス魔法省神秘部の予言の部屋。
この部屋には大量の予言の球が保管されている。
完全なるバーチャルセットで、撮影は緑の背景が張られた部屋で、床に目印として道を描き、簡単な骨組みだけの棚を置いて、俳優が通り抜けるように撮影さつえいしたと言われている。

 

グリモード・プレイス

12 Grimmauld Place
ブラック家先祖代々の邸宅。
ハリーはここに、不死鳥の騎士団のメンバーに付き添われ、初めて訪れる。
室内のインテリアは、濃い藍色を基調にしている。
壁紙やカーテンは縞模様で十いつされている。
ブラック家の家系図が描かれたタペストリー専用の部屋もあった。
ところどころ黒く焦げているのは、勘当した家族の顔を焼き焦がしているため。
ブラック家の人々は、星や星座の名前から名づけられている。
日本のスタジオツアーでも、この壁紙はどこかで使われていると予想している。

 

ひとこと

7月のスタジオツアーまで、細かく映画美術をチェックしていきたい。
イギリスのスタジオツアーにはない、日本だけに展示されているものなどがあると嬉しい。
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