映画とドラマとロケ地

映画や海外ドラマの撮影地の紹介+レビュー

サイン Signs (2002)

 

引用:WOWOW
牧師グラハムは、最愛の妻を亡くした事件をきっかけに神の存在に疑問を抱き、聖職を捨てて農民になった。2人の子どもや弟メリルと暮らしていたある日、彼のトウモロコシ畑に巨大なミステリー・サークルが出現。その頃、世界各地でも同様なサークルが発見され始めていた。これは壮大なイタズラか、それともUFOによる超常現象か。やがて、グラハムの周囲で次々と奇妙な出来事が起き、彼は一連の現象が何を意味するのか調べだす。

以下、ネタバレ注意。

 

お勧めトリビア

ケリー・ホプキンスビル宇宙人遭遇事件

この映画は、Kelly–Hopkinsville encounterと呼ばれているアメリカで起きた有名なUFO事件から着想を得たと言われている。
1955年8月にケンタッキー州の農家の屋根を歩く“小さい男たち”に遭遇、4時間にわたり謎の侵入者に向け、発砲し続けたという。
ただ、Wikipediaにも書かれているように現在は“捏造”と認識されている。
映画で、屋根の上をエイリアンが歩くシーンがあるが、それはこの事件のオマージュということのようだ。

 

コオロギの鳴き声

ヒッチコック映画「鳥」の鳴き声のシーンのように、この映画ではコオロギの鳴き声を不気味な効果音として使用している。
また、“警告”としても使われており、コオロギが鳴いている間は大丈夫だが、鳴き止みシーンとなった時に危険が迫っているという設定になっているようだ。

 

トウモロコシ畑

家とトウモロコシ畑のシーンは、農業大学であるデラウェア・バレー・カレッジにセットを作り、撮影したもの。
大学にはもともとトウモロコシ畑があったようだが、映画用にトウモロコシ畑が作られた。また、ミステリーサークルは、CGではなく実際に作られている。
撮影後、収穫したトウモロコシは全て大学に寄付している。

 

ロケ地

家とトウモロコシ畑

デラウェア・バレー大学 Delaware Valley University
映画撮影用に土地を借り、トウモロコシ畑と家を建てたが、撮影後はトウモロコシは収穫され大学へ寄付、家は取り壊されている。

 

レコードと古本の店

Newtown Book & Record Exchange
同じ通りにあったピザ屋さんは無いですが、レコード店は20年以上変わらずに営業されています。

 

薬局

Burns Pharmacy
薬局も健在!

 

ネタバレあらすじ

ヘス家

父:グラハム・ヘス 元聖公会の司祭
叔父:メリル・ヘス グラハムの弟 元マイナーリーグの野球選手
長男:モーガン 喘息持ち
長女:ボー

ペンシルベニア州ドイルズタウン(架空の街)在住。
妻のコリーンが、半年前に交通事故で亡くなり、グラハムは教会を去った。

ミステリーサークル

ある日突然、ヘッセ家のトウモロコシ畑にミステリーサークルが現れる。
グラハムは、何者かの悪戯や嫌がらせかと思っていたが、他の地域でもミステリーサークルが現れ、さらに世界の多くの都市の上空に光る物体が現れ始める。
ヘッセ家のトウモロコシ畑で人影を見かけるようになる。
さらに、幼い娘ボーのベニーモニターから、奇妙なカチカチという音が聞こえるように。
ブラジルのニュース映像には、エイリアンの姿が映し出されていた。

レイ・レディの家へ

(レイ・レディ:グラハムの妻が巻き込まれた自動車事故を起こした張本人。)
突然、レイ・レディから電話を受けたグラハムは、彼の家へ向かう。
エイリアンに襲われた彼は、唯一覚えていた電話番号であるグラハム家に連絡をし、パントリーにエイリアンを閉じ込めたと説明。エイリアンらは水が嫌いだから、湖に逃げると話す。
グラハムに電話をしようと電話番号をメモしていたが、今まで出来なかったと言い、自動車事故のことを謝罪する。
グラハムは、彼の家に入りパントリーの扉の下をのぞき込むと、鋭い爪が生えた手が伸びてきて、咄嗟に包丁で指を切り落として、逃げる。

 

地球侵略

エイリアンは地球侵略をはじめ、一家は地下室に避難する。
エイリアンが家の中に侵入、モーガンが喘息の発作を起こすが、何とか一夜を無事に過ごした。
ラジオから、エイリアンが突然攻撃をやめたという速報が流れ、一家は外へ。
しかし、レイ・レディがパントリーに閉じ込め、グラハムに指を切り落とされたエイリアンが現れ、モーガンが人質に取られてしまう。
絶体絶命の中、グラハムは妻コリーンの最期の言葉を思い出す。
グラハムには「見て」、メリルには「振り抜いて(swing away)」と。
グラハムは、メリルに「フルスイングだ!」と言い、メリルは壁に飾っていたバットでエイリアンに殴りかかる。

弱点

メリルの一撃で、エイリアンはモーガンを落とし、グラハムはモーガンを救出する。
さらに、メリルがバットを振りぬくと、ボーが家のあちこちに置いていたコップの水がエイリアンにかかる。
するとエイリアンの皮膚がただれたようになり、水が弱点だと判明。
グラハムはモーガンをかかえ、ボーと家の外へ。
水のコップを頭からかぶったエイリアンに対し、メリルはバットが折れるほど殴り、ついにエイリアンの息の根を止めた。
エイリアンから毒をかがされていたモーガンだが、持病の喘息によって気道が閉じていたため、毒を吸わず難を逃れた。


ラスト

亡くなった妻の最期の言葉、メリルの打撃能力、モーガンの持病の喘息、ボーの水のコップを並べる癖など、全てに意味があり、ヘスの家族に超越的な力による介入があったと考えたグラハムは、悲しみを乗り越え司祭に復帰する。

~おわり~

 




ひとこと

Netflixで映画が公開されたのを知り、久々に見た。
一般的には評価が低いが、M・ナイト・シャマラン監督の作品の中で一番好きな作品だ。
エイリアンやアクションシーンよりも、やはりタイトルになっている“サイン”について考えさせられたのが良かった。

とはいえ、一番好きなシーンはこれ!

アルミホイルの帽子、かぶりたい!