ネブラスカ州ライルストーン。トウモロコシ栽培で栄えたこの町は、農業関連企業の勧めで導入した除草剤と遺伝子組み換えが原因で不作が続き、寂れ果てていた。そんな中、進学で町を離れる少女ボーリンは、両親の不仲と残していく弟を心配する。一方、住人たちは手の施しようがない畑を焼き尽くすことを決定。だが、畑に棲むという怪物を神とあがめる孤児の少女イーデンは、畑を守るため子どもたちを扇動、大人への反逆を開始する。
以下、ロケ地など
原作 Children of the Corn
原作は、スティーブン・キングの短編小説。1977年3月号のペントハウス誌に初めて掲載され、後に1978年の短編集「Night Shift」に収録された。
多くの映像化
Disciples of the Crow(1983)
初めて映像化された作品。(短編映画)
The Children of the Corn (1984)
初めての短編映画の1年後、長編映画としてピーター・ホートンとリンダ・ハミルトンらが出演する作品が公開される。評論家からは賛否両論あったが、カルト的人気を博し、その後も関連作品が作られていくことになる。
シリーズ作品
Children of the Corn II: The Final Sacrifice (1992)
Children of the Corn III: Urban Harvest (1995)
Children of the Corn IV: The Gathering (1996)
Children of the Corn V: Fields of Terror (1998)
Children of the Corn 666: Isaac's Return (1999)
Children of the Corn: Revelation (2001)
Children of the Corn: Genesis (2011)
Children of the Corn: Runaway (2018)
Children of the Corn (2009 film)
1984年の映画のリメイク作品。
アメリカのケーブルテレビSyfyで初公開された作品。
トワイライトゾーン
映画前半で、テレビに映っているのは「トワイライト・ゾーン」シーズン3の第8話「It's a Good Life」。
ジェローム・ビクスビーの1953年短編小説「イッツ・ア・グッド・ライフ」をベースにした作品で、6歳の超能力者の少年が町を支配しているという内容。悪い考えを持つ住人は、少年によって“とうもろこし畑”と呼ばれる場所に永遠に追放されてしまう。
ロケ地
架空の町ライルストーン
ライルストーン Rylstone
同じ名前だが、アメリカのネブラスカではなく、オーストラリアにある街。
トウモロコシ畑のシーン
リッチモンド Richmond (オーストラリア)
上記記事には、撮影時の画像が紹介されている。
パンデミック中の撮影のため、現場には医師、看護師、救急隊員が待機していたという。
感想
トウモロコシ畑が広がるアメリカの小さな(架空の)町が舞台。
町は衰退し、大人たちはいら立ちを隠せない様子。
特産品のトウモロコシも不作になり、政府からの補助金を得るために、トウモロコシ畑をつぶすことが決定する。その決定を聞いた孤児のイーデンが激怒し、畑をつぶすことに大反対するが、心無い大人らにバカにされ、罵倒されてしまう。
激怒したイーデンは、子供達を引き連れて、町の大人らを殺しはじめる。
ホラー作品だが、怖がり屋の私でも全く怖くなかった。
怪物も、怪物らしくないデザイン。
ファンタビのピケット風で、明らかに弱そう。結果、弱かった。
しいて言えば、荒んだ町の大人たちや、トウモロコシ畑で遊ぶ子供達の残虐性などが、観る側にじわじわと不気味さ、異常さを伝えてくる。
冒頭の児童養護施設の立てこもり事件に関して、もう少し説明があれば良かったが、あえてなのだろう。保安官と農夫が、麻酔ガスで子供達を制圧しようとするシーンがあるのだが、その保安官らの異常性についてはあまり語られていない。
案の定、ネット上での評価は散々。
imdbのレビューを観ると、10段階で1を付けている人も多かった。
製作側のインタビュー記事をいくつか読んだが、ピンとくる言葉や、納得する言葉が無かったのが残念。
あまり深読みしてはいけないのだろうが、ピケットな怪物の目的がはっきりしなかった。トウモロコシを守れ!ということなのか?
それとも、人間らを洗脳し、殺し合いをさせようとしているのか?
生贄目的なのか?
納得する解説を読んでみたい。