映画とドラマとロケ地

映画や海外ドラマの撮影地の紹介+レビュー

DUNE/デューン 砂の惑星 Dune: Part One (2021)

DUNE/デューン 砂の惑星(字幕版)

Wikipediaより

遠い未来、レト・アトレイデス公爵は、宇宙で最も価値のある物質である「メランジ」の唯一の供給源であるデューンとしても知られる危険な砂漠の惑星アラキスの管理権を受け入れる。
公爵はその機会が宇宙皇帝らによって仕組まれた複雑な罠であることを知っていたが、彼は公爵の愛妾のレディ・ジェシカ、息子で後継者のポール、そしてアラキスの最も信頼できるアドバイザー達を連れて行く。

以下ネタバレあり

 

ロケ地 惑星アラキス①

Wadi Rum Reserve(自然公園)
映画「アラビアのロレンス」のロケ地になった壮大な赤い岩の砂漠。

 

ロケ地 惑星カラダン

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Jostein Vedvik(@vedvikphotography)がシェアした投稿

Caladan
ノルウェーでの撮影
①キン島:中央で割れている岩山は、現地の人に“Kinnaklova”と呼ばれている。
②Stadlandet半島にあるMyresanden(ビーチ):出発前日の夕暮れのシーン

 

ロケ地 惑星アラキス②

Arrakis

アラブ首長国連邦アブダビ首長国内陸にあるリワ・オアシスにて撮影。

 

原作の大ファン!

デューン 砂の惑星〔新訳版〕 上 デューン・シリーズ (ハヤカワ文庫SF)

監督のドゥニ・ヴィルヌーヴは、原作の大ファンのため、 あの「007ノー・タイム・トゥ・ダイ」を断って、この作品を選んだという。映画化は長年の夢だったそうだ。
同じように、音楽を担当したハンス・ジマーは、「TENET」での仕事を断り、この映画の仕事を選んだといわれています。
結果、第94回アカデミー賞作曲賞を受賞の快挙!
作品としては、10部門にノミネート、最多受賞に輝く。
原作は、世界で最も売れたSF小説のひとつと言われている。

 

砂虫に1年間!

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は、エンパイア・マガジンのインタビューで、サンド・ワーム(砂虫)が完成するまでに1年かかったと語っていました。
皮膚の質感、口の開け方、獲物の食べ方まで細かく決めていったようだ。
観た時には、シンプルな虫だなと思いながら観ていたが、それほどこだわっていたとは!

 

ファイト・コーディネーター

ファイト・コーディネーター:Roger Yuan(Lanville中尉役も)は、それぞれ戦闘スタイルを設定して、戦闘シーンを作り上げたと言われている。
アトレイデス家:フィリピンの格闘技をベースにした戦い方
ハルコンネン家:古代モンゴルの戦闘スタイル(野蛮に見える戦闘スタイル)
サルダウカー :日本の武士+バイキング(The Úlfhéðnar=狂信的なイメージ)
改めて見比べてみると面白い。

 

赤毛⇒ハゲへ

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

DUNE(@dunemovie)がシェアした投稿

ハルコンネン家のみなさん。
1984年では赤毛ファミリーでしたが、今回はスキンヘッド・ファミリーに。
より悪役度が増した気がします。

 

ネタバレあらすじ

砂漠の惑星アラキス
レト・アトレイデス公爵は、ハルコンネン家にかわり、宇宙で最も価値のある物質である「メランジ」を産出する砂漠の惑星アラキスの管理権をシャダム四世から任命される。
メランジは、活力と意識を高める物質であり、宇宙での超光速の移動に欠かせないものだった。
シャダム四世がアトレイデス家を根絶するために任命したことを、公爵も気づいていたが、アラキスを支配し、優れた戦闘能力を持つ砂漠の原住民フレーメンと同盟を結ぶことで、状況を好転させようと考えていた。
公爵の息子ポールは、以前から同じ青い瞳の女性が出る夢を見続けていた。

秘密結社ベネ・ゲゼリット
公爵の妾であるレディ・ジェシカは、元はベネ・ゲセリットの侍者。
秘密結社ベネ・ゲゼリットのメンバーは、魔女と呼ばれ、超能力を持っていた。
何世紀にもわたる繁殖プログラムの一環として、ベネ・ゲゼリットから、ジェシカは娘を生むよう命令されていたが、ジェシカは命令に背き息子ポールを出産する。
ジェシカはポールのために、公爵の部下たちから訓練を受けさせ、ジェシカ自身もベネ・ゲセリットで得た能力を教え続けていた。
ポールは、ベネ・ゲセリットの教母の死(毒針)のテストを受け、無事合格する。
教母は、ハルコンネン男爵に、ポールとジェシカの命を守るよう助言する。

暗殺未遂
アトレイデス家は、アラキスに到着。
ポールは、部屋の中でハンター・シーカーで暗殺されそうになり、公爵は裏切り者を見つけるよう命令する。
公爵は、フレーメンの部族長であるスティルガーと交渉し、生態学者であるリエト・カインズ博士から、砂漠に住む砂虫について学んでいく。

ウェリントン・ユエ博士の裏切り
アトレイデス家の医師であるユエ博士は、ハルコンネン側に妻を拉致され、妻の命と引き換えに、アトレデス公爵を引き渡すよう命令される。
その後、シールドを無効化させ、ハルコンネン軍とサルダウカーの軍が、アトレイデス家に襲撃を開始する。
ユエ博士は、公爵を引き渡すが、すぐに殺害されてしまう。
ユエ博士に毒ガスの義歯を入れられた公爵は、ハルコンネン男爵の暗殺を試みるが失敗し、命を落とす。
ポールとジェシカは、ハルコンネン側に捕まるが、ジェシカの能力で敵を殺害し、2人は砂漠へ逃走する。

フレーメンとの出会い
ハルコンネン男爵は、甥のラバンにアラキスの指揮権を与え、スパイス生産を再開するよう命じる。
ポールとジェシカは、アトレイデス家の剣士ダンカンと再会し、古い基地へ逃げ込むが、すぐにサルダウカーに見つかり、ダンカンは命を懸けて2人を逃がす。
砂嵐の中、羽ばたき機を操縦するポールの脳裏にあるメッセージが伝わってくる。
“任せよ”という言葉を信じ、操縦を止め、嵐に身を任せ、嵐からの脱出に成功する。
2人はフレーメンの部族長スティルガーと出会うが、ポールはフレーメンの戦士と死の決闘を受けることになり、初めて人を殺してしまう。
ポールは、アラキスに平和をもたらそうとした父の思いを受けつぎ、フレーメンと共に砂漠を進んでいく。
そして、ポールは夢で見た通りのチャニの表情を見て笑顔になる。
~パート2へ続く~

 

感想

デイヴィッド・リンチ監督の前作と違い、二部構成となった本作品。
丁寧に描きこまれている。
キャスティングが見事で、どの俳優もかなりのはまり役。
好きな俳優が沢山出ていたが、ティモシー・シャラメの美しさが際立ちすぎて、他に目がいかなかった。

MENA(中東・アフリカ)の俳優を使っていないこと、原作に基づいたアラビア世界やイスラム文化の影響を受けていない内容にがっかりする声もあるが、どこまで原作に忠実にするのか、線引きも大変そう。
原作ファンが世界中にいるため、いろいろ突かれるかもしれないが、パート2を観てから、改めて評価してもらいたい。とにかく続編が待ち遠しい!