エノラ・ホームズは、兄のシャーロックのように自分の探偵事務所を立ち上げるが、クライアント獲得に苦労し、事務所をたたもうとしていた。そんな中、少女から行方不明の姉サラ・チャップマンを探してほしいという依頼が入る。
以下ネタバレ注意
- 映画用オリジナル脚本
- マッチ・ガール・ストライキ(1888年)
- ロケ地 Hull's Old Town
- ロケ地 泥酔シャーロックのシーン
- ロケ地 ドーチェスター刑務所
- ロケ地 マッチ工場(内部)
- ロケ地 マッチ工場(外観)
- ロケ地 ボールルーム(舞踏室)
- 室内シーン(スタジオでの撮影)
- あらすじ(ネタバレ)
- ひとこと
- 関連動画
映画用オリジナル脚本
前作は、アメリカ人作家ナンシー・スプリンガーの「エノーラ・ホームズの事件簿シリーズ」を原作とし製作されたが、今回は、映画用オリジナル脚本での製作。
コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズシリーズ」とも関係無し。
マッチ・ガール・ストライキ(1888年)
今回の映画は、1888 年のイギリスでのマッチ・ガール・ストライキと、その労働争議のリーダーの1人であるサラ・チャップマンの活動をベースにした作品になっている。
当時、マッチ工場の労働者の間で、白リンによるリン中毒性顎骨壊死(あごの骨が壊死する)という職業病が流行したという。
歯痛から始まり、歯が抜け、歯茎が腫れ、顎の骨が壊死し、死亡するという病気。
映画で、工場に入る前に歯茎が腫れている(頬が膨らんでいた)女性が、追い返されていたが、彼女がこの病気にかかっていたという表現だったのだろう。
ロケ地 Hull's Old Town
街並みのシーンは、石畳の通りや歴史的な建物が並ぶ歴史地区Hull's Old Townで。
上記のHull Daily Mailの記事には、映画で使われたセットの写真が紹介されています。
ロケ地 泥酔シャーロックのシーン
The Royal Oak
泥酔した兄シャーロック・ホームズが、店から出てくるシーン。
エノーラは、兄をベーカー街 221Bの自宅まで送り届ける。
ロケ地 ドーチェスター刑務所
2014年に閉鎖された刑務所を撮影に使用するため、修復してもらえた上、お金ももらえてWin-Win!という記事。映画を作るならNetflixですね。
ロケ地 マッチ工場(内部)
マッチ工場の内部のシーンは、ロンドンのワッピング地区にある古い製紙工場で撮影されました。
映画のベースになった、マッチ・ガール・ストライキが行われた工場の跡地は、現在、The Bow Quarterという集合住宅になっています。
ロケ地 マッチ工場(外観)
ザ・ヒストリック・ドックヤード・チャタム
工場の外観や、ベッシーたちが住む家(外観)のシーンなどに使われたという。
赤レンガの倉庫等、ロケ地としてよく使用されている。(映画「シャーロック・ホームズ」ロバート・ダウニー・Jr主演作等)
ロケ地 ボールルーム(舞踏室)
ボールルームのシーンは、イギリスではおなじみのロケ地ハルトン・ハウスで。
室内シーン(スタジオでの撮影)
Shepperton Studios
室内等、スタジオ内での撮影は、シェパートン・スタジオで撮影されました。
実写版「美女と野獣」もこちらのスタジオで撮影されています。
あらすじ(ネタバレ)
初めての依頼
ベッシー:エノーラ・ホームズ探偵事務所の初めての依頼人
依頼内容:失踪した姉サラ・チャップマンを探してほしい。
ベッシーが暮らす家へ行き、サラ失踪に関連する証拠を探すが、メイという女性に追い払われそうになる。
証拠:メモの切れ端、化粧道具、植物や昆虫での実験の形跡
マッチ工場潜入
エノーラは、ベッシーの協力のもと、二人が働いていたマッチ工場へ潜入する。
エノーラは、職員の目を盗んで事務所に侵入し、サラが盗んだものが、金庫にしまわれていた書類の一部だと気づく。
劇場
エノーラは、メイの後を追い、ある劇場へたどり着く。
メイは、マッチ工場の仕事と掛け持ちで、劇場のダンサーとして働いていた。
サラも劇場で働いていたことを知り、彼女が使っていた化粧台から、サラ宛の恋人からの手紙を発見する。
劇場からの帰り道、泥酔した兄シャーロック・ホームズと遭遇。兄を自宅に送り届ける。シャーロックは、政府関係者の脅迫事件に絡むお金の流れを追っていたが、行き詰まっていた。
メイ殺害
サラの恋人の手紙:ホワイトチャペルの家を示す暗号文
エノーラが、その家に向かうが、メイが何者かに殺害されているのを発見。
すぐに警察が到着し、エノーラは第一容疑者として逮捕されそうになり逃走。
兄シャーロックの家に逃げ込む。
舞踏会へ
サラの恋人:マッチ工場オーナーの息子 ウィリアム・リヨン
サラの恋人と接触するため、エノーラは舞踏会に潜入。
シシリー:エノーラに親切な貴婦人
ミラ・トロイ:財務大臣チャールズ・マッキンタイア卿の秘書
テュークスベリー子爵からダンスを教わったエノーラは、最後のダンスでウィリアムと踊り、深夜0時に書斎で会う約束をする。
しかし、書斎にいたところを、グレイルに逮捕されてしまう。
刑務所に収監されたエノーラだが、母とエディスの協力により、脱獄に成功。
マッチ工場の隠蔽
サラとメイ、ウィリアムが、マッチ工場で発症していたのが、発疹チフスではなく白リンが原因であることを突き止め、暴露しようと計画していたことが判明する。
マッキンタイア卿は、ウィリアムの父親と共に私腹を肥やすため、安価なリンを使用する契約をしていた。
エノーラは、テュークスベリーと兄シャーロックと共に工場へ行き、ウィリアムが殺害されているのを発見する。
ウィリアムが持っていた楽譜=劇場の地図
劇場へ
エノーラ、テュークスベリーとシャーロックは、劇場に向かい、楽譜にあった場所を探り、証拠の書類を発見する。
ウィリアムと待ち合わせをしていたサラ(貴婦人シシリー)が現れ、彼が亡くなったことを伝える。
すぐにグレイルや警官らが到着するが、必死に抵抗し、彼らを倒す。
モリアーティ
劇場にマッキンタイア卿らが現れ、証拠の書類を燃やし、サラを逮捕しようとするが、シャーロックが、秘書のミラ・トロイこそが、未解決の恐喝・殺人事件の犯人であるモリアーティだと説明し、ミラ・トロイが逮捕されることに。
Mira Troy=Moriarty(アナグラム)
ラスト
後日、エノーラは、サラとベッシーとマッチ工場へ向かい、工場で働く女性達にストライキするよう説得、全員で工場を出ていく。
マッキンタイア卿は、テュークスベリーの活躍により逮捕される。
モリアーティは、逃走し行方不明に。
エノーラは、エディスのオフィス内に改めて探偵事務所を設ける。
テュークスベリーとの交際は順調の様子。
~おわり~
Just a couple of nincompoops. pic.twitter.com/Y8Ee8UscBV
— Netflix UK & Ireland (@NetflixUK) November 7, 2022
ひとこと
色々と物議を醸した前作を反省し、続編は原作の小説を使わず、映画オリジナルの脚本、そして史実+フェミニズムをベースにした内容となっていた。
個人的には、Henry Cavill様とLouis Partridge君が堪能出来たら良いのですが、今回もとても面白かったです。
ホームズ家の母も大活躍!Bellatrix Lestrangeにしてみれば、脱獄などちょろい。
ひとつ残念だったのは、前作で兄マイクロフト・ホームズを演じたサム・クラフリンが登場しなかったこと。涙
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