映画とドラマとロケ地

映画や海外ドラマの撮影地の紹介+レビュー

ファンフィク FANFIK (2023)

16歳の高校生トシア。トシアは、自己受容と自身のセクシュアリティや父との関係に悩み、自傷行為を繰り返しカウンセリングに通っていた。新入生レオンと出会ったトシアは、徐々に彼に惹かれていく。

以下、簡単な感想など

 

原作

原作は、2016年に出版されたNatalii Osińskiejの小説「FANFIK」。
ポーランドで初めてトランスジェンダーを主題にした青少年文学作品だと言われている。2016年の第9回Konkursie Literatury Dziecięcej im(児童文学コンクール)優秀賞受賞作。

 

ロケ地

カジミエシュ・ドルニ

Kazimierz Dolny
撮影スタッフが度々目撃されていた場所。

レオン役のJan Cieciaraのインスタグラムより(Kazimierz Dolnyでの撮影)

 

ジョリボルシェ

Żoliborz
ジョリボルシェでも撮影チームの目撃情報あり。
川沿いのシーンなどは、ジョリボルシェ近辺だろうか。

 

FANFIK(ファンフィクション)とは

日本でのファンフィクションとは、多少違った意味があるのかもしれない。
ポーランドのサイトでは、”ファンが作成した、現実や架空のキャラクターを独自の世界感で描いたインターネット上で公開されている作品(オンライン小説)。”という説明があった。トランスジェンダーの主人公のトシアは、現実逃避のために小説を書いて、バランスを取っているように感じた。

 

 

ひとこと

海外の映画サイトでの評価は、☆5~6/10と低めだが、私は☆8~9/10と感じた。
1時間35分という短めの作品だが、主人公の自己受容、父と娘の関係、同級生との恋、友人との関係・理解、SNSイジメ、生徒イジメの校長等、盛りだくさんの内容が詰め込まれているが、紆余曲折ありながらも皆が成長していく様子が丁寧に描かれている。
このような内容の作品は、悲劇的な結末を迎えることが多いが、恋愛も友情もハッピーエンドにまとめられているのが良かった。
主人公を演じたAlin Szewczykもノンバイナリーと公表している。

 

撮影現場の楽しそうな様子が出演者のinstagramで紹介されていました。