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暗数殺人 암수살인 (2018)

暗数殺人(字幕版)

恋人を殺害した罪で逮捕されたカン・テオは、刑務所での面会中、キム・ヒョンミン刑事に、他に7人を殺害したと語りだす。
警察内部でカン・テオの証言を信じる者はおらず、ヒョンミンは、上層部の反対を押し切り単独で捜査を進めていく。
テオの証言の通り、白骨死体が発見されるが、裁判でカン・テオは証言を覆す。
ヒョンミンは、カン・テオの作戦通り、裁判で負け、左遷されてしまうが、その後も1人で捜査を続けていた。

以下ネタバレあり

 

【映画ロケーション】主に釜山での撮影

冒頭、雨が降る中市場を歩くシーン:釜山 チャガルチ市場
屋外用の大きなパラソルがひしめき合う市場

 

ヒョンミンが、カン・スクチャの家を訪ねるシーン。:釜山広域市
(背後に南港大橋やLGマークのビルが映る)
ヒョンミンが急な階段を上り、尋ねるが留守。
タバコ屋のおじさんから話を聞くことに。

 

元刑事ソン・ギョンスの職場:チャガルチ市場駐車場

 

実際に起こった連続殺人事件がベースとなって作られた作品。
映画の主人公キム・ヒョンミン:実在の刑事 金城警察署 キム・ジョンソ刑事
韓国の映画紹介サイトでは、監督が実際にキム・ジョンソ氏から話を聞き、何年も映画準備のために取材をしたと言われています。

 

 

 (あらすじ)※ラストネタバレあり

主人公:韓国の麻薬捜査官 キム・ヒョンミン
犯人:カン・テオ
情報屋の男から紹介され、一緒に食事をし「バラバラ死体を、運ぶのを手伝った」という話をされる。
その瞬間、カン・テオを恋人殺しの容疑で張り込んでいた刑事らが突入し、逮捕。
あっけにとられるヒョンミン。

カン・テオの告白
ヒョンミンへ刑務所から電話をし、「本当は7人殺害した。」と告白。
(ヒョンミンはゴルフ中⇒実家は裕福らしい)

刑務所での面会
テオから恋人の殺害についての詳細を聞かされ、警察の証拠がねつ造で、本物の証拠は、別の場所に隠してあるとメモを書く。

証拠発見
ヒョンミンはテオの証言をもとに、証拠が隠されているという鳥の巣箱を探し、彼の証言通りのものが発見される。
⇒警察側の証拠は、捏造。⇒5年減刑に。⇒ヒョンミンは、警察で孤立。

暗数殺人:判明されていない殺人事件
ヒョンミンは、テオから6人の殺害に関する情報を得るが、異動先の刑事課長から「カン・テオの件には、関わるな。」と言われる。
カン・テオが犯した、まだ未解決の殺人事件“暗数殺人”があると確信するヒョンミンは、独自に捜査を続ける。

カン・テオに関する聞き込み
・仕事が長続きしない。
・タクシー会社 タクシーを戻さないまま行方不明に。
・テオの最後の客は、水商売の女性だったと証言を得る。
⇒テオの殺害リストに、その乗客と思われる女性が。

カン・テオからの要求
ヒョンミンは、テオから話を聞こうとするが、物とお金を要求される。
ヒョンミンが、言われた通りにお金を振り込み、欲しがっていたものを渡すと、テオから水商売の女性の殺害現場の地図を書き始める。

捜索
地図を頼りに現場にたどり着いたヒョンミンは、テオの証言が本物だと確信。
捜査令状を取り、刑事課の協力も得て、捜索を開始するが、何も見つからないまま。
1人で捜索を続けるヒョンミンに、チョ刑事が協力し、2人はついに女性の白骨死体を発見する。

証言の撤回
テオは、自分は死体を運んだだけで、ヒョンミンに金を渡されて、無理やり証言させられた、と証言を撤回。
発見した白骨死体は、数十年前の古いもので、時効が成立。
また、被害者と考えられた水商売の女性のDNA鑑定も不一致した。
⇒ヒョンミンを嵌めるため、あえて時効が成立する古い殺人現場を教えていた。

カン・テオ
ヒョンミンは、時効が成立していない、男性の殺人事件の捜査を続け、カン・テオに改めて面会するが、ヒョンミンを見下すカン・テオは多額の金銭を要求。
ヒョンミンは、カン・テオから聞き出すことを諦める。

元刑事からの話
ヒョンミンは、刑事課長から、過去にもテオの事件に執着し、警察をクビになった刑事の話を聞かされ、二の舞になるなと心配される。
ヒョンミンは、その元刑事ソン・ギョンスを訪ね、話を聞くことに。
ソン・ギョンスは、ヒョンミンの実家が裕福で(お金目当て)、捜査が好きなところを狙われたと話す。
Aで実刑⇒BとCを(嘘を絡めて)自供⇒必死で捜査⇒証拠不十分で無罪。
その後、Aも無罪だと訴え、無罪or減刑に。

ヒョンミンの左遷
ヒョンミンが関係を絶ったことで、孤独になったカン・テオ。
改めて接触しようと、男を殺害した凶器を海に捨てたと自供。
起訴のため、現場検証もさせるが、カン・テオは悪態をつくばかり。
結果、証拠不十分で無罪。
その上、ヒョンミンはテオに訴えられ、左遷させられてしまう。

パク・ミョン
交番に左遷させられたヒョンミンだったが、チョ刑事と共に発見した死体の女性誰なのかと考えながら、現場写真を眺めている時に、避妊具のリングが映っているのを発見する。
リングの購入者リストを一件ずつ、行方不明届の情報と照らし合わせていき、ついに、パク・ミョンという女性に辿り着く。
パク・ミョンはテオの元恋人で、子供を置いて、テオとともに出て行ったが、その後の行方不明に。

カン・テオの反応
ヒョンミンは、テオに会い、パク・ミョンの話をぶつけると、テオが動揺。
動揺しながらも、「俺には勝てない」というテオ。
ヒョンミンは、勝ち負けに興味はない、殺害された被害者の無念を晴らしたいだけだと言い返す。

無期懲役
ヒョンミンは、パク・ミョンの息子を探し出し、カン・テオと母親の関係や母が出て行った日の状況に関し、息子から供述を得て、裁判でも証言してもらう。
パク・ミョンの当時の通話記録、遺体の骨の状況(人為的に切断された跡)からテオは無期懲役に。

捜査は続く
カン・テオは、その後、自殺。
しかし、彼に殺害された残りの犠牲者を探すため、ヒョンミンはその後も1人で捜査を続けていく。
~終~

 

暗数殺人、という言葉を初めて聞いたが、意味を知るとゾッとしてくる。
日本でも当然、沢山あるのだろうと想像してしまう。
被害者が発見される日はくるのだろうか?