カナダ・ケベック州、人里離れた深い森の中で、3人の年老いた世捨て人たちが俗世間に背を向けて静かな隠遁生活を送っていた。くしくもそのうちのひとりが亡くなったのと入れ替わるようにして、残った2人の男性チャーリーとトムの前に、80歳の老女ジェルトルードが新たな仲間として登場。彼女は、少女のころから60年以上もの長い間、精神科の療養所でつらい日々を送っていた。森で過ごすうち、彼女の心と体は癒やされていく。
以下ネタバレ注意
原作「Il pleuvait desoiseaux」
原作は、カナダの小説家兼ジャーナリストのJocelyne Saucierの作品「Il pleuvait desoiseaux」
(カナダ)ケベックのカトリーヌ・ドヌーヴ
ジェルトルード(マリー・デネージュ)を演じたのは、フランス系カナダ人女優のアンドレ・ラシャペル。
癌闘病後、医師のほう助による安楽死にて2019年11月21日にお亡くなりに。
この作品が、最後の出演作となる。
【ロケ地】Forêt Montmorency
撮影は、カナダ・ケベックにある自然保護地区の森。
【挿入歌】Time
レミー・ジラールが演じるトムが、酒場で歌うのは、トム・ウェイツの名曲「Time」。エンドロールの途中、トムが別の歌うシーンもあるので、最後まで見逃さずに!
(ネタバレ感想)
「バッカス・レディ」を観た後、この映画を観たので、ダメージ大。
邦題を信じ、やすらごうと思ったのが間違いだった。
若くはない私にとって、重すぎるテーマが続き、途中のペットと共に…というシーンでは、凍り付いた。
私は何としてでも愛猫より1日でも長く生き、きちんと見送りたいと考えている。
女性カメラマンのラフを好きになれないまま、終わってしまった。
亡くなったテッドの絵を、自分の写真と並べて展示し、嬉しそうに取材を受けているように見えた。
テッドのために…という雰囲気が伝わってこなかったのは何故だろう。
別の俳優が演じたら、また違っていたのだろうか?
年配の男女が愛し合うシーンは、戸惑うことも多いが、この映画のシーンはとても美しく、愛が感じられるシーンだった。
その分、チョメチョメという訳には失笑。
2人が少しでも長く穏やかに暮らしていけるように祈るばかり。