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アイシェ -反攻の時 Av: The Hunt (2020)

 
 
 
 
 
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Netflixより

不倫をしたアイシェは、名誉という名の下に彼女を罰しようとする夫や男性親族たちに追われていた。そして今、彼女の命をかけた逃亡と反撃がはじまる。

以下ネタバレあり

目次

 

名誉殺人

Wikipediaより抜粋

婚姻拒否、強姦を含む婚前・婚外交渉、「誤った」男性との結婚・駆け落ちなど、自由恋愛をした女性、さらには、これを手伝った女性らを「家族の名誉を汚す」ものと見なし、親族がその名誉を守るために私刑として殺害する風習のことである。
トルコでは、2000年から2005年の間に、1806人の女性が殺害され、さらに、5375人が家族からの圧力により自殺している。
殺害被害者は基本的に女性、男性の場合は同性愛者。
2022年現在もいまだに行われているという、恐ろしい風習。
家族(地域)ぐるみで行われ、隠蔽されるために、殺人罪として裁かれるケースは、氷山の一角という。

 

ロケ地 Antalya郊外

 
 
 
 
 
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映画は、トルコ・アンタルヤ郊外から始まる。(他、イスタンブールでも撮影。)
ロケ地は発見できなかったが、INDIEGOGO(クラウドファンディング)サイトに、映画で使われた住居、道路、洞窟などの画像が紹介されていました。
興味がある方はぜひ。

 

ネタバレあらすじ

 
 
 
 
 
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主人公:アイシェ(Ayse)
警察官の夫がいるが、とある男性と不倫中。
一度、夫と離婚しようとし、大変な目にあったという。
不倫相手の男性の家にいた時に、アイシェの夫が踏み込んでくる。
アイシェはベランダに隠れるが、不倫相手が沸騰した鍋をアイシェの夫に投げつけて抵抗したため、不倫相手の男性は射殺されてしまう。
アイシェは、その場から逃走する。

誰も頼れない
アイシェは、友人のネスリハンに助けを求めに行く。
彼女は怪我の手当てはしてくれたが、それ以上は助けらないと、お金を渡してきた。
その後アイシェは、ハティジェに電話をするが、助けられないと断られる。
2人とも不倫をしたアイシェは、最終的に家族に殺されることをわかっており、アイシェを助ければ、自分たちの身も危ないと怖がっていた。

 

 
 
 
 
 
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イスタンブールへ逃走
実家に忍び込み、お金と車を盗みだすが、すぐに気づかれてしまう。
途中、パトロール警官に車を停められ、身元確認後、夫の乗った車が到着。
パトカーを奪い、逃走するが、すぐに夫らも追いかけてくる。
霧で視界が悪い中もハイスピードで飛ばしたため、車が横転。
さらに怪我を負いながらも、森の奥へ逃げ込んでいく。

 

 
 
 
 
 
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山奥での戦い
夫ら4人に追われながら、山奥へ逃げ込んでいくアイシェ。
途中、アイシェの夫とアイシェの兄(アメフット)が口論になり、夫はアメフットを殺害。
アイシェの父に、アメフットをアイシェが殺したと電話をする。
夫に捕まり、レイプされそうになり、夫の首をナイフで刺し殺害。
さらに追ってきたチェティンを撲殺し、連れてこられた16歳のエンギンを脅し、山奥から逃走する。

 

ガソリンスタンド
山奥から逃げ出したアイシェは、あるガソリンスタンドにたどり着く。
そこで、トイレ休憩で止まったイスタンブール行きの長距離バスの乗務員に大金を渡し、バスに乗る交渉をするが、男に騙され、すぐにバスを降ろされる。
ガソリンスタンド近くの店で気を失うように寝ていたアイシェが目を覚ますと、目の前に父親が。
アイシェは父ともみあいになり、父を撃ち、店から逃げ出そうとするが、アイシェも足を撃たれてしまう。
店の外にいたエンギンを人質に逃走しようとするが、弾が無くなったところをさらに撃たれ、森の中へ走って逃げていく。
~おわり~

 

 

 
 
 
 
 
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感想

日本での映画レビューサイトでは、低評価な作品だが、海外(主にimdb)の映画サイトでは、意外にも高評価。
トルコで問題になっている“名誉殺人”をテーマにしたトルコ産映画ということが、高評価の要因のようだ。

鑑賞ポイント
・ダイハードな主人公アイシェ
・男は全員信じるな
・同性も頼れない
・逃げて!

主人公のアイシェは、とにかく怪我に強く、車が横転しようが、足を撃たれようが、胸(肩)を撃たれようが、走って逃げられる体力の持ち主。
捕まる=“死”一択のため、痛みを感じる暇がないほど追い詰められているという状況なのだろう。

映画に登場する男性は、誰一人アイシェを助けようとはしない。
後半に登場するバスの乗務員も、アイシェからお金をだまし取る。
バスの乗客も、アイシェが隣に座ったことを激怒していた。(女が隣に座るなど、許せない!といった言い方だった。)

ネスリハンという友人だけは、怪我したアイシェを看病し、お金は渡してくれるが、家に泊めることは出来ないと断っていた。
電話で助けを求めた女性は、ネスリハン以上に拒絶し「結婚は我慢」と言っていた。
もちろん、アイシェをかばったことで、彼女たちにも危険が及ぶということだろう。
結果、アイシェを助けてくれる人は、誰一人いない状況だった。

追い詰められたアイシェにとって、男はすべて敵。
レイプをする夫、レイプをするぞと罵倒する夫の仲間を、殺害。
売女だと罵る父親を迷わず撃つ。
自分を追う男は皆殺し!

足を撃たれて倒れて動けない父親と、足や肩を撃たれても走って逃げていくアイシェ。
アイシェならば、逃げ果せるかもしれない。
一縷の望みを賭け、アイシェが助かるよう祈りながら映画を観終えた。

残念なのは、もう少し説明が欲しかったこと。
いろいろざっくりしすぎていた。

 

 
 
 
 
 
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