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アイリッシュマン The Irishman

The Irishman: Originally published as I Heard You Paint Houses (English Edition)

老人ホームに入居する車椅子の老人フランク・シーランが、1950年代からの

アメリカ裏社会での出来事を回想し、物語が展開していく。

フランクは、第二次世界大戦中、イタリア戦線で戦い、

復員後はフィラデルフィアで食肉配達の運転手の職を得る。

ある日、フランクは地元マフィアに食肉の横流しをした件で、会社側から

訴えられるが、共犯者に関する情報は決して明かさず、組合の弁護士の手腕により

無罪を勝ち取る。

裁判後、弁護士からいとこのラッセル・バファリーノを紹介される。

穏やかな紳士に見えたラッセルだが、実はイタリア系マフィアの大物だった…。

 

以下ネタバレあり

 

 

フランク・シーランは裁判後、弁護士のビルから従兄弟のラッセル・バファリーノを

紹介される。

彼は以前、フランクの車が故障した際、親切に修理を手伝ってくれた男性だった。

しかし、正体は、ペンシルバニア州の北東部を牛耳るイタリア系マフィアの大物

だった。

ラッセルに気に入られたシーランは、誘われるまま彼の下で働き始める。

最初は、みかじめ料の集金などをしていたが、その後、組織のヒットマンになり

ラッセルに指示されるまま組織の邪魔者を暗殺していった。

 

私生活では、フランクはラッセルに紹介されたアイリーンと再婚。

4人の娘に恵まれ、ラッセルとも家族ぐるみの付き合いに。

ある日、娘ペギーのアルバイト先での話を聞いたフランクは激怒し、

ペギーを連れてアルバイト先に乗り込み、店主に暴力をふるい、屈服させる。

その様子を目の当たりにしたペギーは、フランクに心を閉ざすようになる。

 

ある日フランクは、絶大な権力を持つIBT(全米トラック運転手組合)の委員長である

ジミー・ホッファを紹介される。問題を手際よく解決していくフランクを気に入り

彼のチーフ・ボディガードになることに。

フランクは、ホッファとも家族ぐるみの付き合いを始め、

娘のペギーはホッファにとても懐き、ホッファもペギーを可愛がった。

 

1960年、ジョン・F・ケネディが大統領に就任する。

ホッファは、ニクソン支持だったため、ケネディ政権から疎まれ、司法長官の

ロバート・ケネディから巨額の年金やマフィアとの関わりに関し、追及を受ける。

 (下の動画は、実際の映像。)

 

ケネディが、ダラスで暗殺されるが、ホッファへの追及の手は緩まず

1967年に実刑となり、収監されてしまう。

ホッファは、側近のフランク・フィッツシモンズを次期委員長にし、

出所後に委員長に返り咲くことを狙っていたが、 フィッツシモンズは

マフィアの言いなりになっていく。

また、恐喝罪で同じ刑務所に収監されてきた組合のライバルトニー・プロの

頼みを断ったことで、二人の関係は悪化する。

 

1971年、ニクソン政権の恩赦で、ホッファは出所する。

早速、ホッファは委員長に復帰しようとするが、マフィア達に支持されていた

フィッツシモンズに断られてしまう。

トニー・プロに協力を頼もうとするが、話し合いは決裂。

そこで、フィッツシモンズを陥れようとマフィアの関係を暴露しはじめ、

ジェノヴェーゼ・ファミリーのボス、トニー・サレルノに睨まれてしまう。

ラッセル・バファリーノは、ホッファを守るために説得しようとするが失敗。

ラッセルに頼まれ、フランクも再度ホッファを諭すも、聞く耳を持たない。

マフィアに対し宣戦布告をし、逆に脅しをかけてくるホッファ。

 

1975年、弁護士のビルの娘の結婚式に出席するため、ラッセルとシーランは

妻を同伴し、車で会場へ向かっていた。

その結婚式が、ホッファとマフィアとの最後の交渉の機会となっていたが

ホッファは欠席するとフランクに告げる。

仕方なくラッセルは、フランクにホッファ暗殺を命じる。

ショックを受けながらも、フランクは用意された飛行機でデトロイトに向かい

トニー・プロと会う予定のホッファのもとへ向かう。

ホッファはフランクを見て安心し、トニー・プロに指示された家に向かう。

家に誰もいないことに気づいたホッファは、慌てて家を出るが、その瞬間フランクは

彼を撃ち殺してしまう。

その後、すぐに飛行機で、結婚式会場に戻り、予定通り式に出席する。

(ホッファの遺体は、何者かが火葬し、処分される。)

 

ホッファの失踪に関し、フランク達は事情聴取を受けるが、皆黙秘。

ホッファに懐いていた娘ペギーは、父の仕業だと勘付き、その後、父フランクと

完全に関係を断ってしまう。

 

ホッファの件とは別件で、フランク、ラッセル、サレルノ達は逮捕され、刑務所に

入ることに。年老いたラッセルは、神父を呼び、神に祈るようになる。

ラッセルが亡くなり、出所後に妻も亡くしたフランクは、ペギーに謝罪をしたいと

彼女の職場まで向かうが、拒絶され一言も話すことが出来なかった。

老人ホームに入ったフランクは、ラッセルと同じように神父と会うようになる。

FBIから、ホッファ失踪の真実を話すように説得されるが、最後まで口を割らなかった。

~終~

 

 実際の映像

フランク・シーランに関する動画

全米トラック運転手組合委員長:ジミー・ホッファに関する動画

イタリアン・マフィアのボス ラッセル・バファリーノ

フィラデルフィア・ファミリーのボス アンジェロ・ブルーノ

ジェノヴェーゼ・ファミリーのボス トニー・サレルノ

ギャング:ジョーイ・ガロ 通称:クレイジー・ジョー

 

マーティン・スコセッシ監督が、イタリアン・マフィア役といったらこの俳優!

という豪華俳優陣を揃えた超大作。

映画の主演は、フランク・シーランを演じるデニーロなのだが

歴史的に有名なのは、アルパチーノが演じる、ジミー・ホッファ。

映画同様、いまだ彼の失踪事件は解決されていない。

映画「フィスト」(原題:F.I.S.T.)

シルベスター・スタローン主演の作品で、全米長距離トラック協会(F.I.S.T. =Federation of Inter State Truckersの略)でのし上がっていく男を描いた作品で、

ジミー・ホッファがモデルと言われている。

1992年には、タイトルそのまま「ホッファ」(原題:Hoffa)という作品も。

ジャック・ニコルソン主演の作品。

ジム・キャリー主演の「ブルース・オールマイティ」という映画の中で

ホッファの死体を発見したというシーンも描かれるほど。

 

マーティン・スコセッシ監督×デニーロ×マフィア

といえば、映画「グッドフェローズ」を思い出す。

ニューヨーク・マフィアのヘンリー・ヒルという実在する人物を描いた作品で

主演はレイ・リオッタ

今回、ラッセル役のジョー・ペシも出演している。

監督自身も、シチリア系イタリア移民の家に生まれ、マフィアの支配する

ニューヨークのリトル・イタリーで育ったとされている。

 

 

映画ロケーション

 

ホッファが、幼いころのフランク・シーランの娘ペギーを可愛がっているシーンで

撮影に使われたアイスクリームショップ。看板もそのまま映っている。

 

 ラッセルと出会ったガソリンスタンド

 

 少女の頃のペギーがアルバイトをしていた店(店主を殴り倒すシーン)

この場所での撮影風景。目の前で父親にこんなことされちゃ、心閉ざすよね…。