映画とドラマとロケ地

映画や海外ドラマの撮影地の紹介+レビュー

ボーダー 二つの世界 Grans (2018)

ボーダー 二つの世界(字幕版)

生まれつきの特殊な嗅覚を利用し、国境のフェリー税関職員として働くティーナ。
ある日、税関で旅行者ヴォーレと出会い、二人は惹かれ合う。
ティーナには、ローランドという同居人がいたが、ヴォーレを自宅の離れに宿泊させることに。

以下ネタバレあり

 

 

ボーダー 二つの世界 (ハヤカワ文庫NV)

原作は、ヨン アイヴィデ リンドクヴィストの同名小説。

Amazonよりあらすじ抜粋
罪や不安を嗅ぎ取る能力を活かしスウェーデンの税関で働くティーナはある日、虫の孵化器を持った不思議な男と出会う。彼の秘密が明らかになるとき、ティーナが出会う新しい世界とは……。

 

 主人公ティーナを演じたEVA MELANDERのインタビュー映像。
撮影のために18キロ増量し、毎回4時間メイクアップチェアに座ったままだったという。

 

(あらすじ)
ティーナは、生まれつきの特殊な嗅覚を利用し、国境のフェリー税関職員として働いていた。 人の罪や不安、羞恥をかぎ分けることが出来るため、密輸犯や違法ポルノ所持者らを捕まえることが出来、勤め先での評価は高かった。
森の中にある自宅では、犬のブリーダーであるローランドと同居していた。

ある日税関で、虫の孵化器を持つヴォーレという男性と出会い、お互いに惹かれ合い自宅の離れに泊まらせることに。
ヴォーレと親しくなるうちに、自分の出生の秘密が明らかになっていく。

 


・人並外れた嗅覚の持ち主
・独特な外見
・動物とコミュニケーションが自然に出来る(狐、道路を横切る鹿等)
以上の点から、彼女が人間ではなさそうだと思ったところに、似た外見の旅行者が現れる。

 

・独特な外見
・落雷の傷
・お尻の傷(縫った痕)
という、共通点もあり、すぐに2人は惹かれ合っていく。

 

ティーナとヴォーレの関係が進むのと同時に、子供への虐待事件が描かれていく。
子供への虐待を疑われ、警察からマークされた男が何者かに殺され、匂いから、ヴォーレが犯人だと気付くティーナ。
ヴォーレは、ティーナと同じトロールだが、両親が人間から十数年もの間、実験という名の拷問を受け続け、ヴォーレ本人も孤児院をたらいまわしにされた過去から、人間を恨み、復讐しようとしていた。
ヴォーレは、トロールが産んだ子と人間の子をすり替え、誘拐した人間の子を売っていることを話していた。

フィンランドへ帰るヴォーレを追い、警察を連れてフェリーに乗ったティーナ。
すぐにヴォーレは捕まるが、隙を見て逃げ、海に飛び込んでしまう。

ティーナはその後、出生の秘密を父から聞き出す。
その後、彼女の自宅に、ヴォーレらしき人物からの(フィンランドからの荷物)宅配物が届き、なんとトロールの赤ちゃんが!
中に入っていたハガキには、フィンランドにようこそ、の文字が。

~終~

 

主人公のティーナは、独特の容姿から、孤独な日々を送っていたが、人間の両親に大切に育てられたため、人間に対する恨みはない。
ヴォーレは、人間から両親が虐待を受け続け、自分も孤児院を転々とし、保護が無い中、生き延びてきたため、人間を深く恨んでいた。
フィンランドには、トロール仲間が沢山暮らしているようだが、ティーナはいつかフィンランドへ行くのか?
苦労はあれど、子供を育てながら、人間界で生き抜いていこうと考えているのだろうか?

外見は女性のティーナだが、トロール同士で関係を持つ時には男性で何かがにょきっとはえてきていた。
ヴォーレは、逆に外見は男性に見えたが、トロール的には女性。

人間界とトロール界、二つの世界は、交わることはないのだろうか?
それとも、ティーナのような人物が、境界を失くすことが出来るようになるのか?

 

 

【映画 ロケーション】

 フェリーのターミナル Kapellskär