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少女バーディ 大人への階段 Catherine Called Birdy (2022)

少女バーディ ~大人への階段~

13世紀のイギリス・ストーンブリッジに住むレディ・キャサリン(通称バーディ)は活発で冒険好きな女の子。父・ロロ卿の浪費癖が原因で、家計は火の車になっていた。父は家のために、バーディをお金持ちの家に嫁がせようと考えるが、バーディは訪ねて来た求婚者と毎回追い払ってしまう。最後の求婚者であるジョン・ヘンリー・マーゴー8世が現れるが、彼は毛むくじゃらの顔の下品極まりない男だった。

以下ネタバレ注意

 

原作 Catherine, Called Birdy

Catherine, Called Birdy (English Edition)

アメリカ人小説家Karen Cushmanの1994年「Catherine, Called Birdy」が原作。
13世紀(1290年9月~)のイギリスを舞台にした日記形式の歴史小説
1995 年、ニューベリー名誉賞とゴールデン カイト賞を受賞。
ラストは、原作と映画とは違う設定になっている。

 

ロケ地 Stokesay Castle

13世紀、イギリスのシュロップシャー州に建てられた、要塞化した大邸宅。
この歴史的建造物のすぐそばで、あのトイレを燃やすシーンが撮影されたため、撮影時には消防士6名と消防車が待機する中、ワンテイクで撮影したと、監督がインタビューで語っていました。

あらすじ

レディ・キャサリン:主人公の少女 通称バーディ(沢山の鳥を飼っている。)
ロロ卿:バーディの父 浪費で家を傾かせる
Lady Aislinn:バーディーの母
Morwenna:バーディの乳母
ロバート:バーディの兄
エドワード:バーディの兄 修道院に住む修道士

父ロロ卿の浪費が原因で、家計は火の車になり、ロロ卿はお金のために、成長した娘キャサリン(バーディ)をお金持ちの家に嫁がせようと計画。次々に求婚者がストーンブリッジ邸に訪れるようになる。
バーディは次々と求婚者を追い返し、父からそのたびお仕置きをされることに。

バーディの憧れの存在は、母の弟である叔父のジョージ。
ジョージが十字軍から戻り、バーディは幸せな日々を過ごすが、叔父は親友のエリスと恋に落ちてしまう。ショックを受けたバーディは、エリスを恨むが、エリスの父親が地位の低いジョージとの交際に反対し、エリスを9歳の公爵と無理やり結婚させてしまう。
ジョージは、逆に年の離れたお金持ちの女性と結婚することになってしまう。

次々と追い払った求婚者の最後の一人は、毛むくじゃらで下品な年寄りのジョン・ヘンリー・マーゴー8世だった。バーディが嫌がらせをするも、逆に気に入られ、婚約が決まってしまう。

その後、親友のエリスの夫が病死し、エリスは実家に戻ることになる。エリスをずっと好きだった兄ロバートが求婚するが、エリスの父が要望する持参金が用意できずにいた。バーディは、兄とエリスのために、毛むくじゃらの婚約者から受け取ったお金を兄に渡し、自分も運命を受け入れようと決める。

バーディが家を出る日、父ロロ卿は家のためとはいえ、若い娘を嫁がせることを後悔し、見送った馬車を追いかける。バーディを強引に取り戻そうとするが、婚約者と決闘することになってしまう。父は死に物狂いで闘い、相手がギブアップ。バーディを取り戻すことが出来る。

バーディは、籠の鳥たちを空に放ち、誰のものでもない”女の子”として、自由な日々を過ごしていく。~ラスト~

 

感想

イギリスの13世紀に生きる少女が主人公、という設定が面白い。
原作は、児童向け(青少年向け)の作品のため、主人公と同じティーンエイジらが自分と照らし合わせながら、読むための作品なのだろう。

自由奔放で、機知に富んだおてんば娘のバーディに映画冒頭から魅了されていた。
海外のレビューでも、例えに使っている方が多かったが、「長くつ下のピッピ」を思い出していた。

13世紀の家父長制の中で生きる少女が、自分の人生を生きるために、試行錯誤していく姿を応援しながら観続けていた。

主人公と同じ年代の女性達にぜひ見てもらいたい作品。

“death by frying pan!” 「フライパンで死ね!」

 

 

テイラー・スウィフトファンとしても、Joe Alwyn出演作は見ておかねば。