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パワー・オブ・ザ・ドッグ The Power of the Dog (2021)

The Power Of The Dog (Soundtrack From The Netflix Film)

舞台は、1920年代のアメリカ・モンタナ州

冷徹な兄フィル・バーバンクと心優しき弟ジョージは、正反対な性格ながら

長年2人で協力し、大きな牧場を経営していた。

ジョージは、地元の未亡人のローズと結婚するが、彼女との結婚を良く思わない

フィルは、ローズや息子ピーターに対し、執拗な嫌がらせを続ける。

 

以下ネタバレあり

 

 

目次

 

 

 

原作「The Power of the Dog」

The Power of the Dog: A Novel (English Edition)

アメリカ人作家 Thomas Savageの同名小説(1967年)。

 

 

婚約者同志

ジョージを演じたJesse Plemonsとローズを演じたKirsten Dunstは、

実際に婚約中のカップル。「ファーゴ」共演がきっかけという。

 

 

【ロケ地】ニュージーランド Maniototo

牧場のシーンは、Central OtagoのManiototoにあるAl McKnight氏の経営する

牧場が使用されました。(詳細記事 牧場主写真あり

 

 

【ロケ地】Queenstown Hill

ジョージとローズがダンスをするシーン。正確な場所は不明です。

 

 

【ロケ地】Dunedin Railway Station

ジョージが両親を駅に迎えに行くシーン。:Dunedin Railway Station(NZ)

1906年に建築された美しい駅です。

 

 

【ロケ地】モンタナの架空の町Herndon

街のシーンは、19世紀の古い建物があるOmaru地区で撮影されています。

 

 

【ロケ地】葬儀場

フィルのお葬式のシーン:Puhoi Centennial Hall

1900年に建てられたコミュニティホール。

 

 

あらすじ ※ネタバレあり

(登場人物)

フィル ・バーバンク(兄) 牧場経営 粗野な性格 ブロンコ・ヘンリーを尊敬

ジョージ・バーバンク(弟) 牧場経営 心優しい性格

ローズ・ゴードン(未亡人) 宿屋のオーナー 夫は自殺

ピーター・ゴードン(息子) ローズの一人息子 中性的で繊細な青年。

 

結婚

ジョージは、ローズと結婚。

ジョージは、ピーターに医学(外科学)を学ばせようと大学に進学させる。

フィルは、ローズがお金目当てでジョージと結婚したと考え、気に入らない。

 

晩さん会

結婚後も、義兄のフィルに見下され、何かと辛く当られるローズ。

ある日、ジョージは、両親と知事夫妻を招いて晩さん会を開くことを計画する。

ジョージは、ピアノの得意なローズに招待客のためにピアノを弾いてほしいと頼む。

ジョージはローズのためにピアノを購入し、ローズも練習に励むが

晩さん会当日、ローズはピアノ演奏を失敗。その場に現れたフィルに嫌味を

言われ、ショックからお酒に逃げるようになる。

 

夏休み

ピーターは、夏休みになり牧場へ戻ってきた。

母ローズは、アルコール依存症になり、ジョージがお酒を捨てても、

隠れて飲酒を続けていた。

ピーターは、何かとフィルに馬鹿にされ、部屋に閉じこもるように。

ある日、ピーターは母のためにうさぎを捕まえて帰ってくる。

ローズはとても喜ぶが、その後、ピーターはウサギを解剖してしまう。

 

フィルの秘密

フィルは、人が立ち入らない場所で、ブロンコ・ヘンリーが遺したスカーフを

使って自慰行為をしていた。

同じ頃、牧場の周りを探索していたピーターが、フィルが隠していた男性ヌードの

載った雑誌を発見し、フィルが同性愛者だと気づく。

スカーフを巻いて水浴びをしていたフィルの姿も目撃するが、フィルに気づかれ

追い払われてしまう。

 

フィルとピーター

フィルの秘密を知ったピーターは、以前とは違い堂々とした態度を取るように。

フィルも態度を変え、ピーターを受け入れ、馬の乗り方を教え

ピーターのためにロープを編むと言い出し、2人で行動を取るようになる。

ピーターは、1人で出かけた時に、病気で死んだ牛を発見、その牛の皮を持ち帰る。

フェンス作りをしていた時に、フィルは手に怪我を負う。

休憩中、ピーターはフィルに自殺をした父親の死体を発見し、解剖した体験を語る。

父から優しさが無く強すぎる性格を指摘されたと話すが、フィルは笑って信じず。

 

牛の生皮

息子がフィルと親しくなる様子を見たローズは、アルコール依存症が悪化する。

ある日、ネイティブ・アメリカンの商人に、美しい手袋と引き換えに

フィルが保管していた大事な生皮を売ってしまう。

ピーターのロープのための生皮だったとフィルは激怒するが、ピーターに

自分が以前切り取った皮(病気の牛から切り取ったもの)があると提案される。

フィルは、ピーターの提案に感動し、今夜中にピーターのロープを完成させると

意気込む。

納屋でロープを作るフィルは、ピーターに敬愛するブロンコ・ヘンリーが自分の

命の恩人だと言い、遭難した時には体を密着させて、温め続けてくれたと話す。

その後、ピーターとフィルは、一本のタバコを2人で吸い合う。

 

炭疽病で死亡

翌朝、ジョージはフィルが起きてこないことを心配し、部屋へ向かうと

フィルの手の傷口が化膿し、脂汗をかいて苦しんでいた姿を発見。

医者へ行こうというジョージを止め、完成したロープをピーターのために

渡しに行く。

その後、フィルは炭疽病で死亡。

ジョージは、フィルは病気の牛に触らないように気を付けていたのにと困惑する。

 

犬の力

フィルの葬式に参列しなかったピーターは、部屋で一人、詩篇22篇の一節を

読み上げていた。

"Deliver my soul from the sword. My darling from the power of the dog."

わたしの魂を剣から救い出し. わたしの身を犬から救い出してください。

そして、ピーターは手袋をはめて、フィルが作ったロープをベッドの下にしまう。

部屋を出たピーターは、窓の外にジョージとローズがキスする様子を目撃し微笑む。

 

~おわり~

 

 

 
 
 
 
 
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中性的なピーターに過激に嫌悪するフィル。

冒頭から、隠れ同性愛者なのだ…と予想はついた。

 

ピーターが、大学で医学を勉強していると聞いてからは

何かが起こるのだろうとは思っていたが

幼い頃から、父親に優しさが足らず、強すぎると言われていたことには

驚かされた。

 

そうなると、父親の自殺は、果たして本当に自殺だったのか?と思えてくる。

父の解剖までしてしまったピーターは、もしやサイコパスなのかもしれない。

途中、連れて帰ってきたうさぎを解剖したというシーンもあったが

もっと以前から、たびたび動物を殺害し、解剖していたのかもしれない。

冒頭、母がフライドチキンを作るために、にわとりを絞めてきてと言った時も

全く嫌がっていなかったので「繊細そうな青年だけれども、にわとりを絞める

ことには抵抗ないのか。」と意外に感じたことを思い出した。

 

フィルの唯一の弱点(同性愛)を見つけてからのピーターの変わりよう。

フィルを倒す切り札が見つかり、母と自分を苦しめた男にロックオン。

あの横切って歩くシーンは見事だった。

 

ピーターの計画は成功するが、フィルを亡くした牧場はどうなっていくだろうか?

ジョージだけでは、牧場の経営が少し心配。

良くも悪くも、ああいうフィルがいたからこその成功があった気がする。

小説なのだから、続きはないが、その後が少し知りたい。

 

 

アカデミー賞は!?

今月開催予定のアカデミー賞授賞式では、はたしていくつオスカーを獲得

出来るのか!?

こうご期待!

 

 

 
 
 
 
 
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