映画とドラマとロケ地

映画や海外ドラマの撮影地の紹介+レビュー

ザ・キラー The Killer (2023)

ベテラン暗殺者の男は初めて任務に失敗し、逆に命を狙われることになる。隠れ家のあるドミニカへ戻ると、恋人のマグダラが男女二人組に襲われ、病院に入院していることがわかった。冷静沈着な暗殺者が、初めて怒りの感情のまま、復讐の旅に出る。

以下ネタバレ注意

 

原作

The Killer (Le Tueur)
フランスの出版社Castermanから出版された、グラフィック・コミック。
原作者:Matz グラフィク担当:Luc Jacamon

 

偽名の面白さ

主人公の殺し屋が使う偽名は、どれも有名な海外ドラマの登場人物の名前でした。

Felix Unger (The Odd Couple):パリの空港 ドラマ「おかしなカップル」
Archibald Bunker (All in the Family) :航空券を譲る時 ドラマ「オール・イン・ザ・ファミリー」
Oscar Madison (The Odd Couple):郵送するシーン ドラマ「おかしなカップル」
Howard Cunningham (Happy Days):ラス・アメリカス国際空港から出発するシーン 海外ドラマ「ハッピー・デイズ」 
Reuben Kincaid (The Partridge Family):Hertzのシーン ドラマ「人気家族パートリッジ
Lou Grant (Mary Tyler Moore Show):ニューヨーク行きの飛行機の搭乗名 ドラマ「事件記者ルー・グラント」
Sam Malone (Cheers):enterprise(レンタカー)のシーン ドラマ「チアーズ」
George Jefferson (The Jeffersons):銀行のシーン ドラマ「オール・イン・ザ・ファミリー」
Robert Hartley (Bob Newhart Show):会員制スポーツジム ドラマ「ボブ・ニューハート・ショー」

懐かしのコメディ作品のキャラクター名が多い。

 

ロケ地

パリのシーン

エストラパード広場周辺
冒頭のパリのシーンは、主にエストラパード広場周辺で撮影されている。
殺し屋が待機している建物は、建設中のWeWorkビルで撮影されたという。
いつも通りに、ストリートビューで細かく紹介したいのだが、ここ数日エラーが続いており、紹介することが出来ず本当に残念。

 

レオのタクシーに乗るシーン

Columbus Park(Parque Colón)
2人組の犯人が利用したタクシーを特定した殺し屋が、運転手レオの車に客として乗り込むシーン。ドミニカ共和国サント・ドミンゴにあるサンタ・マリア・ラ・メノール大聖堂の前の公園。

 

買い物シーン

Breaux Mart Chalmette
スーパーでの買い物シーン。店名そのまま。

 

弁護士事務所

Hampton Inn & Suites New Orleans Downtownの角
建物の角にある空き店舗を弁護士事務所入り口として撮影したという。

 

運転中の景色

West Pearl River Bridge
殺し屋が運転中、印象的な形の橋が映し出されていた。
これはルイジアナ州にある1930年に建てられた歴史的建造物。2022年に閉鎖されている。

 

レストランのシーン

The Waterfront
ターゲットの女性が食事をしているレストランのシーン。

 

依頼人が使用している会員制スポーツクラブ

Midtown Athletic Club
映画では、BALIQUINOXという名前のスポーツクラブだった。

 

ネタバレあらすじ

THE KILLER
熟練したプロの(匿名の)殺し屋は、パリのホテルの一室をの張り込みをしていた。
ターゲットをスナイパーライフルを使い殺害する計画を立て、静かにその時を待っていた。しかし、誤って同室にいた女性に命中し、暗殺は失敗。殺し屋は、警察をかわし、証拠を全て捨て、偽名のパスポートを使い出国する。

隠れ家
殺し屋が、ドミニカ共和国にある隠れ家に戻ると、入り口に沢山の吸い殻と足跡が残されていた。家の中には血痕があり、その後、ガールフレンドのマグダラが襲われ、病院に入院していることが判明する。彼女は、男女の2人組に襲われたと証言する。

タクシー運転手
緑色のタクシーに乗っていたという証言から、殺し屋はタクシー運転手を突き止め、彼の車に客のふりをして乗り込む。
殺し屋は、運転手から筋肉質の若い男性と、白髪の華奢な女性を乗せたとことを聞き出すと、容赦なく射殺する。

弁護士ホッジス
次に殺し屋は、殺し屋を担当する弁護士ホッジスがいるニューオリンズに向かう。
衛生作業員を装いオフィスがあるビルに侵入し、秘書のドロレスに銃を向け、ホッジスと対面する。
ホッジスの胸にネイルガンを撃ちこみ、殺し屋の名前を吐くよう脅迫するが、ホッジスはすぐに絶命してしまう。
秘書のドロレスは、自宅に保管している犯人に関する資料を渡し、家族に保険がおりるようにと自然な死を望み、殺し屋は階段の上で彼女の首を折ったあと、階段から突き落とし、事故死を偽装する。

犯人の男
殺し屋は、フロリダ州セントピーターズバーグに向かい、犯人の男の自宅を特定する。
男のペットのピットブルに、眠気を引き起こす薬(ジフェンヒドラミン)が入った肉を食べさせた後、家に侵入するが、すぐに見つかり激しい戦いになる。
傷を負いながらも、なんとか男を殺害し、家に火をつけて立ち去った。

犯人の女
次に殺し屋は、もう一人の犯人の女が住むニューヨーク州ビーコンに向かう。
レストランで食事中の女と対峙すると、女は自分の運命を素直に受け入れ、店を出た後、外で殺害することになる。
女が階段でつまづき助けを求め、手を出した瞬間に、殺し屋は女を射殺する。
倒れた女の手から短剣が転がり落ちた。

依頼人
殺し屋は、最後にシカゴに向かい、暗殺の依頼人である億万長者の実業家であるクレイボーンの屋敷に忍び込む。
レイボーンに銃を向け、個人的な恨みから報復攻撃を指示したのかと尋ねる。
レイボーンは、初めて暗殺を依頼したが、暗殺が失敗したことを知り驚いたと説明する。その後、弁護士のホッジスから問題を解決すると言われ、それが何を意味しているのかはわからなかった訴え、殺し屋に対する恨みはないと話す。
殺し屋は、今後何かあったら、陰惨な方法で殺害すると脅し、姿を消す。

ラスト
殺し屋はドミニカに戻り、マグダラと共に、静かに引退生活を送る。
~おわり~

 

 

ひとこと

David Fincher監督ということで、当初ブラピが主人公を演じる計画があったようだ。
ブラピバージョンも観てみたかった。
カッコ良さを追求した作品で、ストーリーは二の次といった印象。
でもそれで良いのだ!
偽名チェックとロケ地探しでじゅうぶん楽しめたから。

 

オシャレ!