映画とドラマとロケ地

映画や海外ドラマの撮影地の紹介+レビュー

スーパーディープ Кольская сверхглубокая Kolskaya sverhglubokaya The Superdeep (2020)

スーパーディープ(吹替版)

WOWOWよりあらすじ抜粋

1984年、ソ連。疫学者アンナのもとに、軍部からの依頼が舞い込む。地下1万2000メートルの超深度に造られた極秘研究施設で謎の疫病が発生、研究員との連絡が取れなくなったため、原因究明と疫病のサンプル回収を行なってほしいというものだった。アンナはエンジニアと軍人たちとの調査チームを率いて永久凍土層の地下に隠された研究施設へと足を踏み入れる。そこで彼女たちが目にしたものは、想像を超える異常事態だった。

以下ネタバレ注意

 

都市伝説「地獄の井戸」

映画の舞台になったのは、ロシアにあるコラ半島超深度掘削坑。
ロシアのコラ半島ペチェングスキー地区で、地球の地殻深部を調べる科学プロジェクトによって掘られたボーリング坑がある。
このボーリング坑を調査している際、地獄の音が録音されたという都市伝説(Well to Hell)から発想を得て作られた作品だという。
都市伝説は、インターネットで徐々に広まっていったというが、アメリカのテレビ番組でも取り上げられていたようだ。それ以外にも、悪魔のような生き物がドリルパイプから現れたという都市伝説もあるという。
実際に、1995年に地下で爆発事故があり、様々なフィクションが作られていったようだ。

 

Nine Miles Down(2009)

邦題「ジェニーズ・ボディ 地底の呻き」
保安検査官のThomas Jackmann(通称:ジャック 元警察官)は、ボーマン教授が率いる施設のメンバー25人と3 日間連絡取れないという連絡を受け、中央サハラ砂漠にある研究ステーションに向かう。

この作品も、都市伝説Well to Hellを基にした作品。

 

Zygote(2017)

2017年ショートフィルム。邦題は「融合体」のようだ。
上記Youtubeで、年齢制限がある作品だが、全編観ることが出来る。
この作品も、都市伝説Well to Hellを基にした作品と言われている。

 

短編ドキュメンタリー映画(2012年)

2012年 Владимир Батраков監督の短編ドキュメンタリー作品
「Кольская сверхглубокая. Дорога в ад」(直訳:Kola Superdeep. 地獄への道)
都市伝説ではなく、掘削の歴史やプロジェクトの目的等についてまとめられている。

 

有名作品のオマージュ

制作チームは、様々な有名作品を参考にしたと語っている。
遊星からの物体X」(The Thing)、「エイリアン」、「イベント・ホライゾン」(Event Horizon)等の作品名が挙げられていた。
また、「Dead Space(シリーズ)」や「The Last of Us(シリーズ)」等のゲームも参考にしたと言われている。

 

ロケ地

海沿いのシーン

海沿いのシーンは、バレンツ海沿岸での撮影。

 

地下施設のシーン

ザポリャルニにある鉱山(地下)で撮影されたと言われている。
エレベーターのシーンは、モスクワからエレベーターを持ち込み、撮影したという。

 

ねたばれあらすじ

地下極秘研究施設
1984年、家族と大晦日を祝っていたロシアの疫学者アンナ・フェドロヴァのもとにユーリ・モロゾフ大佐から電話が入る。
地下1万2000メートルの超深度に造られた極秘研究施設で謎の疫病が発生し、研究員との連絡が取れなくなったため、原因究明と疫病のサンプル回収を行なってほしいと依頼される。
アンナは、ユーリ・モロゾフ大佐とセルゲイ・ミキーフ少佐らと共にヘリコプターで問題の施設へ向かう。

自爆した男
ヘリコプターが着陸すると、白衣を着た男が、制止の指示に従わずヘリコプターに近づいてくる。男に向け発砲するも、男は歩みを止めず、最後に持っていた手榴弾で自爆する。

地獄
アンナはZiminという男から、疫病が原因ではなく、地下に“地獄”があると伝え、手遅れになる前に帰るよう説得される。
アンナや大佐らは、施設の副研究責任者のピーター(Peter Kuznetsov)と グリゴリエフ博士(Dr. Grigoriev)から説明を受ける。グリゴリエフ博士は、避難中に施設の下層階に閉じ込められている従業員らの救出を願っていた。
エレベーターで地下へ向かう途中、博士はブレーキが故障したと言い、エレベーター内を減圧、自分だけ酸素マスクを着用した後、エレベーターの鍵を持って逃走する。アンナ達は気絶してしまう。

グリゴリエフ博士
アンナらが目を覚ました時には、グリゴリエフ博士の姿は無かった。
アンナは、医学研究所で医者のキラとエンジニアのニコライの検査を行い、二人は感染の兆候は無いと診断する。
その後、グリゴリエフ博士を発見するが、彼はエレベーターの鍵は渡せないと言い、エレベーターを使い逃走。兵士らはシャフトから下降しようと決める。

オルガ
研究室の助手のオルガ・クリロヴァという女性が発見される。
彼女の背中は、カビのような生物で覆われていた。
アンナは、背中からサンプルを取ることに。
グリゴリエフ博士は、施設内にアナウンスをし、全員永遠に施設から出てはいけないと説明し、坑道を爆破する。
アンナと少佐が医学研究所に戻ると、一面壁がカビで覆われており、半分溶けかかったまま生存しているオルガを発見する。オルガは、胞子を放出していた。

カビ
カビは、寒い場所では生き残れず、施設を取り巻いている永久凍土がカビの拡散を妨げていたことがわかった。カビが生存できる唯一の方法は、暖かいホスト(人間)の体内だけだった。
その後、武器が効かない大きな何かに遭遇したという兵士らが、次々と死んでいく。
アンナ達は下層階に到達し、そこで感染した人間らが溶け合っているのを発見する。
大佐は、グリゴリエフ博士が持っていったエレベーターの鍵を取り戻すため、防護服無しで、過酷な環境へ向かう。防護服は、全てグリゴリエフ博士が壊していた。

ピーターの裏切り
アンナと、施設の副研究責任者のピーターとエンジニアのニコライは、地球上の生命全てを危険にさらす可能性があるカビについて公表しないことに同意する。
大佐が戻ってこないため、アンナは鍵を取り戻しに向かう。
大佐は既に死んでいたが、アンナは鍵を取り戻す。
アンナが戻った途端、ピーターが2人に銃を向け、鍵を渡すよう命令してきた。
カビの発見を公表し、有名になろうと考えていたのだった。
しかし、そのピーターもカビに感染した大きな生き物に襲われてしまう。

カビの阻止
アンナとニコライは、エレベーターの鍵で地上へ脱出しようとするが、エレベーターの床に溶けかかっている少佐を発見する。
少佐は、地球上の生物がカビによって絶滅すると言い、地上への脱出を止めようとするが、ニコライはどんな犠牲を払っても施設から脱出したいと言い張り、アンナを殺そうとするが、少佐がニコライの首を刺し殺害する。

ラスト
アンナは昇降機を破壊しようとするが、失敗。救出チームに助け出されるも、カビの感染を防ぐため、手榴弾を奪い自爆する。
~おわり~

 

ひとこと

海外の映画サイト等での評価は、5/10☆程度だが、個人的にはとても楽しめた。
色々な映画を参考にして作られているようだが、個人的には「エイリアン」をずっと思い出していた。
ロシアの作品は、二番煎じ的な内容なものが多いのは確かだが、ハリウッド作品ばかり観ているため、目新しく感じられる。

温暖化で永久凍土が溶けだしたらどうするの!?

 

 

少佐!!

(Galaxy Effects公式instagramより)