パリ。医師アリス・ランベールは夫ロランや生後6カ月の娘タラと幸せに暮らしていた。ある日、アリスが自宅にいたところ、突然背後から何者かに銃で撃たれてしまう。1週間の昏睡状態から目を覚ましたアリスは、眠っている間にロランは何者かに射殺され、タラが誘拐されたことを知る。捜査を担当する刑事のテシエとロマノはアリスの妹クレールが関わっているのではないかと疑う。
夫の葬儀の日、アリスに封筒が届く。中には携帯電話とタラの服の切れ端、そして身代金を要求する手紙が入っていた。アリスは裕福な義父母に依頼し、身代金を準備するが、その夜、アリスの前に突然クレールが現われて……。
以下ネタバレあり
米国のベストセラー作家、ハーラン・コーベンの小説「ノー・セカンドチャンス」をフランスでドラマ化。
フランスTF1での放送を、3人に1人が観ていたというほどの大反響を巻き起こす。
ヒロイン役のアレクサンドラ・ラミーの夫は、映画『アーティスト』でアカデミー主演男優賞授賞ジャン・デュジャルダン。
原作者のハーラン・コーベンもAbe Tansmore役でゲスト出演。
#1 かかってきた電話
医師のアリス・ランベールは、夫ロラン、生後6カ月の娘タラとの幸せな3人家族。
ある日、アリスは自宅で何者かに撃たれ昏睡状態に。
1週間後に目覚めた彼女は、夫の死とタラが行方不明になったことを知らされる。
夫の葬儀の日、携帯電話とタラの服の切れ端と脅迫状が入った封筒が届く。
妹のクレールがアリスに謝罪しにくるが、詳細を語らず去って行ってしまう。
アリスは、ホテルを経営する裕福な義父母に身代金を用意してもらうが、受け渡し場所にタラはおらず、お金だけを奪われてしまう。
・妹は誘拐に関わっているのか?(謝罪、悪そうな彼氏)
・身代金を奪った男性の前歯に特徴あり
#2 撃たれた警官
身代金を奪った犯人は、警察の追跡をかわし逃走。手掛かりさえ見つからない。
アリスは娘を見つけるため、独自に動き出す。
ある店の防犯カメラに、アリスの妹クレールが身代金の紙幣で買い物をする姿が映っており、警察はクレールと恋人ヴィンスが事件に関わっていると考え、2人の行方を追う。
そんな中、アリスは病院で撮ったヴィンスの写真から、ある手掛かりを見つけ、
独自に追うことに。
・妹クレールは誘拐犯の一味なのか?
・妹の恋人ヴィンスは、誘拐犯ではない。クレールにも会っていない。
・妹の死因は薬物過剰摂取なのか?それとも誰かに殺されたのか?
・タラはもうこの世にいないのか?
#3 夫のノート
事件から2年が過ぎた頃、再度アリスの前に誘拐犯が現れる。
犯人が置いていった封筒には、新たな身代金を要求する手紙とブロンドの髪の毛が。
すぐにアリスは、病院の仲間にDNA鑑定を依頼する。
同じ頃、アリスの家の様子を探る夫ロランの友人という女性が現われる。
彼女は、ロランの黄色いノートの存在をアリスに告げ、逃げ去る。
自宅で見つけた夫のノートから、ある探偵事務所が浮かび上がる。
・誘拐犯登場(カップル+男性1名の計3人?)
・夫の黄色のノートに書かれたことは秘密とは?
(過去の秘密?虐待らしき絵。父親が怪しい。)
・探偵事務所の依頼は、アリスの浮気。
#4 反撃
アリスに身代金を要求した犯人のリザとサムは、金を奪ってスタジアムから逃走。
アリスは、タラを連れた男を追い、後部座席のタラを確認するが、ふり払われてしまう。
犯人らが渡してきた髪の毛とアリスのDNA型が一致し、タラの生存が確認される。
アリスは警察の監視の目をくぐり、同僚の助けを借りて病院を脱走。
アリスが持ってきた紙幣が、GPS付きの偽札であることに気付いた犯人らはアリスを殺害することに。
・タラは生きていた。(DNA鑑定の結果)
・里親あっせん業者(弁護士)が誘拐犯のボス
・誘拐犯のリザは、仲間の男から暴力を受けるが、何故か抵抗しない。
(支配されているのか?)
・リシャールは諜報員で、妻が二重スパイだったため、痴情のもつれを理由に殺害した。
・義理父が、黄色いノートを盗み出す。
(父親の悪事が書かれているのか?やはり虐待か?)
#5 誘拐犯の目的
手がかりからたどり着いた農場に忍び込んだアリスとリシャールは、農場主のティエリーという男に捕まってしまう。
しかし、アリスから事情を聞いたティエリーは、妻のカタリーナが心配になり、2人を連れて妻を探しに出る。
カタリーナを追及すると、彼女の兄が誘拐犯の一味だったことが判明し、養子縁組をあっせんするある組織について聞かされる。
・ティエリーという善人登場!
・貧しい移民女性を妊娠させ、高額で生まれてくる子供をあっせんしていたのか?
・あっせん業者の弁護士とアリスの友人で弁護士であるルイが仲間だった。
#6 本当の姿
組織に協力する産婦人科医の家で、警察に身柄を拘束されたアリスとリシャール。
逮捕されたリザは黙秘を続けるが、実は彼女も誘拐事件の被害者だったことがDNAで判明する。
弁護士の事務所を調べていたテシエはある書類を発見する。
ルイは、ある住所が書かれた匿名の手紙を受け取る。アリスは、ルイとともに向かうが…。
【事件の真相】
アリスの夫ローランは、子供の頃から父親のエドワード・ドルネーに性的虐待され、心を病んでいた。
アリスとリシャールは恋人になるが、リシャールは諜報員だということを隠していたため、アリスと音信不通になり破局。
アリス結婚。
リシャールも仕事で仮の夫婦になるが、妻は二重スパイのため殺害。
リシャールは、アリスを忘れられず、留守電にメッセージを残す。
アリスの夫ローランがリシャールのメッセージを聞き、二人が浮気をしていると思い込む。
探偵事務所に捜査を依頼し、リシャールがアリスが勤務する病院へ行く姿が撮られる。
ローランは、子供の頃のトラウマもあり、アリスがタラを連れてリシャールと出ていく妄想に支配されていく。
ローランは、アリスの妹クレールに銃の調達を依頼。
クレールは、付き合っていた男性の銃を盗み、アリスの夫に渡す。
ローランは、アリスを背後から撃つ。
アリスの家へ迎えに来たルイが、現場を目撃。正気ではなくなったローランを射殺してしまう。
アリスも死んでいると思ったルイは、タラが祖父のエドワード・ドルネーに引き取られたら、同じような虐待を受ける可能性があると考え、タラの安全を第一にとバカールに連絡し養子縁組にしてもらう。
身代金事件が起こり、タラを取り戻そうとするが、ルイも逆にバカール脅迫され、従わざるを得なくなる。
その後、警察の捜査でバカールまでたどり着いたため、ルイはバカールを撃ち、書類を奪い、タラの住所を手に入れる。
エドワード・ドルネーは妻に虐待の事実を知られ、自殺。
【ラスト】
タラは、アメリカの裕福な家庭(タンズモア家)に引き取られ、幸せに暮らしていた。
引き取った夫婦は、リシャールから事情を聞き、アリスのもとにタラを返す決意をするが、アリスも夫婦の思いを考え、一緒に育てていこうと提案する。
タンズモア家もタラのために、アメリカからフランスへ移住してくる。
タラの誕生日を、タンズモア夫妻とともにお祝いするアリス。
そこには義理母やリシャールの姿も。
~ Fin ~
【感想】
夫婦関係、父親からの性的虐待の秘密、闇の養子斡旋業者、誘拐のプロ(+ストックホルム症候群の被害者)などが複雑に絡み合って起こった事件。
全6話だが、飽きさせるシーンが無く、あっという間に観終えてしまった。
アリスの妹クレールについて詳しく説明するシーンが欲しかった。
リシャール役のパスカル・エルベがとにかくかっこいい。
「トラップ」や「もうひとりの息子」など、話題の映画に出演するフランスの有名な俳優。
今後の活躍にも注目!