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ガラスの城の約束 The Glass Castle (2017)

ガラスの城の約束(字幕版)


「ニューヨーク・マガジン」で活躍する人気コラムニストのジャネットは、ファイナンシャルアドバイザーの恋人デイヴィットとの婚約も決まり、幸せな日々を送っていた。ある日、ジャネットは、ストリートでゴミ漁りをする両親の姿を目にする。
父のレックスは、家族のために「ガラスの城」の建築を夢見るエンジニアで、妻のローズマリーは、売れない画家。2人は、夢を追い求め、その日暮らしの貧乏生活の中、幼い子供達を育て未だ自由気ままにホームレス生活を続けていた。

以下ネタバレあり

 

ガラスの城の約束 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

原作は、 ニューヨーク・マガジンの人気コラムニスト、ジャネット・ウォールズのベストセラー小説。アメリカ図書館協会ヤングアダルト図書館サービス協会(YALSA) が主催するアレックス賞とクリストファー賞受賞。

 

変わり者の毒親のもとで苦労する子供達の話だろうと思いながら観ていたが、途中、父レックスの実家のシーンで、幼少の父の辛い経験を知る。
レックスは威圧的な母親から性的虐待を受けており、母ローズマリーもレックスに出会うまで自分の絵を褒めてくれる人が誰もいなかったと話している。

こういう負の連鎖、どうやったら断ち切れるのだろう?と思っていたが、子供達は「この生活から抜け出すためには、“勉強”しかない!」と考え、勉学とアルバイトに励んで、奨学金得て、家を出ていく計画をしていた。

親からの援助無く進学した娘の友達は、努力を重ね、学費をほぼ返済不要の奨学金でまかなったと聞いた。ただ、そのような選択肢を選び、頑張れる子供がどれだけいるだろうか?

映画は、ハッピーエンドで終わっているが、個人的には父親が許せないシーンがひとつあった。溺死寸前のプールでのシーンも酷かったが、酒場で、ジャネットを男と部屋へ行かせるシーンがどうしても許せないし、理解出来ない。
いくら、良い思い出が沢山あったとしても、あの事だけで縁を切りそう。
ジャネットは、恋人は失うが、最終的に両親を許し、受け入れ、家族との幸せをつかむことは出来た。
やはりその選択が正解なのだろう。

ロケ地は、主にモントリオールで撮影されていたようだが、特定の場所はわからなかった。ファミリーツリー用の樹木も撮影用に移植されたと書かれていた。