リーマン・ショックに端を発する不況が続く2011年。ネバダ州エンパイアでは石膏工場が閉鎖され、その影響で臨時教員のファーンは失業し、家を手放す事態に。彼女はキャンピングカーに家財を積み込み、全米各地を放浪する旅へ。彼女は各地で短期の仕事をしては別の土地に移動することを繰り返す。ファーンはそれぞれの土地で自分と同じような境遇の人々と出会って交流していくが、やがて大きな金銭的問題と直面してしまい……。
以下、ロケ地と簡単な感想。
原作は、ジャーナリストのジェシカ・ブルーダーのノンフィクション作品
『ノマド: 漂流する高齢労働者たち』
(Nomadland: Surviving America in the Twenty-First Century)。
【映画ロケーション】
デザート・ローズ(パーキング):ネバダ州ファーンリー
アマゾンで働いている時のパーキング。(駐車料代はアマゾン持ち)
サウス・ダコタ シーニック(風景)
ファーンが働いた岩石ショップ:T-ROCKS
アリゾナ州クォーツサイト
国立グラスランズ・ビジターセンター National Grasslands Visitor Center
ノマド仲間のリンダとツアーに参加するために訪問し、デイブと再会する。
デイブに誘われ、ウォール・ドラッグの調理場で働くシーン。
Wall Drug Store(店名そのまま)上記ビジターセンターそば
夜、映画館の前をファーンが歩くシーン。Midwest Theater
バスに乗って、姉の家に行くシーン。Wtt Truck Stop
ファーン達がかつて住んでいた町。ネバダ州・エンパイア
2011年、郵便番号〒89405も抹消され、ゴーストタウンに。
2017年
女優フランシス・マクドーマンド
ジェシカ・ブルーダーのノンフィクション『ノマド: 漂流する高齢労働者たち』の
映画化権を購入。
2017年9月 監督・脚本 クロエ・ジャオ(マクドーマンドから依頼)
2018年6月 撮影スタート
ファーン役:F・マクドーマンド
デイブ役 :デヴィッド・ストラザーン
デイブの息子ジェームズ役:Tay Strathairn(実の息子)
他の主な登場人物は、実際に車上生活を送っている人々。
2019年2月 フォックス・サーチライト・ピクチャーズ 全米配給権を獲得
ヴェネツィア国際映画祭 金獅子賞受賞
ゴールデングローブ賞 作品賞(ドラマ部門)と監督賞を受賞
アカデミー賞 作品賞を含む6部門にノミネート
作品賞、監督賞、主演女優賞を受賞。 他多数受賞。
アカデミー賞授賞式で、フランシス・マクドーマンドが壇上で狼の遠吠えをしていましたが、それは1か月前に亡くなった「ノマドランド」のサウンドミキサーの故Michael Wolfe Snyder氏へ思いを込めた行動だった。
(簡単なあらすじ)
ネバダ州のエンパイアで臨時教員として働いていたファーン。
町の石膏工場が閉鎖され、その影響でファーンは失業し、家も失うことに。
自家用車に家財道具を積み、日雇いの職を求めて、国内を放浪していく。
行く先々で、同じ境遇の人々と出会い、絆を深めていく。
…という内容なのだが、口では説明出来ないものが多すぎるので、是非一度、映画を観て欲しい。
誰もが賞賛する名作だが、年齢や置かれている状況で、感じ方も違ってくるはず。
撮影裏側
観て損は無し。