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映画やドラマの撮影地の紹介+レビュー

天の怒り La Ira de Dios (2022)

Netflixより
ルシアナを襲う、愛する人々の相次ぐ死。ルシアナは、かつて彼女を雇っていた大物作家が悲劇の黒幕だと確信し、ある記者と協力して真実を追いかける。

以下ネタバレあり

 

原作「ルシアナ・Bの緩慢なる死

La Muerte Lenta de Luciana B.

原作は、Guillermo Martínezの「 La muerte lenta de Luciana B.」(2007)。
上の動画は、監督(左)と作者(右)へのインタビュー。

 

ロケ地 エル・アテネオ書店

El Ateneo Grand Splendid
1919年に出来た劇場を改装した書店。
映画の冒頭とラストシーンで使われている。

 

ロケ地 ビーチ

Mar del Plata
ビーチのシーンは、ブエノスアイレスのMar del Plataで撮影されていました。
詳細な場所は不明です。

 

感想

レイ(Esteban Rey):元作家志望の新聞記者
10年ぶりに、ルシアナから電話が入る。
ルシアナ:10年前にレイが雇っていた若く美しいタイピスト
直接会って話をしたいと言われ、彼女の家へ。
著名な作家であるクロスターに家族を次々と殺され、次は妹の命が危ないと訴えられる。

にわかに信じがたいルシアナの話しだが、彼女の話をもとにレイが調べ始めると、彼女の家族の死に関し、不審な点が浮上していく。

①兄弟の死
ライフセイバーの兄:溺死
ルシアナは、ビーチでクロスターの姿を目撃。
兄が発見された時も、野次馬の中にクロスターの姿を目撃。
②毒キノコ
毎年キノコのパイを作るのが恒例となっていたルシアナの家族。
ルシアナは、クロスタータイピストとして働いている時に、毒キノコの見分け方や、母のキノコのパイの話をしていた。
毒キノコを間違えるはずのない母が、誤って毒キノコでパイを作り父親が死亡。
母は命を取り留めるが、施設に入ることになる。
③兄弟の死
病院で働いていた兄が、妻の浮気相手と誤解した男に惨殺される。
男は刑務所に収監されていたが、妻の浮気に関する匿名の手紙が届き、兄へ復讐するために脱獄していた。
手紙の差出人⇒クロスター
④放火
母親が入所している施設が放火され、大勢が亡くなる事件が起こる。
ルシアナの母も死亡する。
放火魔が持っていたのは、クロスターが書いた本だった。

ロスターの恨み
ロスターの殺害動機=ルシアナが起こしたセクハラ裁判
・クロスター
アルゼンチンの偉大な作家
・クロスター
著名な元バレリーナ 事故で脊髄を痛め、バレエを引退。
育児ノイローゼに苦しみ、精神的に不安定。
・クロスター
わがまま盛りの女の子 母の言うことを全く聞かない。

(セクハラ)
ルシアナは、クロスタータイピスト
若く美しいルシアナに、クロスターは魅了され、ルシアナが自分に気があると誤解
2人きりの時にクロスターからキスするが、ルシアナはショックを受け、帰宅。

(弁護士)
未払いの給与等の相談のため、母とルシアナは弁護士に相談する。
弁護士は、セクハラの話を聞き、慰謝料込みで請求額を上げる。

(裁判に関する手紙)
ロスターの留守中、妻が夫のセクハラ訴訟を知り、ショックを受ける。
精神的に不安定な上に、夫の裏切りでショックを受けながらも、娘をお風呂へ。
言うことを聞かない娘にカッとなり殺害。⇒我に返り、服毒自殺を。
ロスターが帰宅後、二人の遺体を発見する。
テーブルにあったルシアナの裁判の書類を発見。
⇒ルシアナ許すまじ!

映画では、クロスターがルシアナの家族を殺害したシーンや計画する様子等は一切映らない。
警察も証拠がないため、クロスターが黒幕とは考えない。
だが、ひと家族が10年がかりで、一人ずつ死んでいくものだろうか?
ロスターは本当に黒幕なのか?と疑いながら見続けていく。

ロスターが妹に近づいたことを知ったルシアナは、クロスターの前で自ら死を選ぶ。
火葬場では、ルシアナの妹に寄り添うクロスターが。身寄りのない妹は、親切なクロスターを信頼しきっている様子。
唖然とするレイに、クロスターが、レイもルシアナのようになるぞと警告する。
~おわり~

 

ロスターは、ルシアナの妹を亡くなった娘の代わりにしようと考えているのだろうか?
それとも、娘の恨みを果たすために、妹をのちに殺害してしまうのだろうか?
映画を観た限りは、娘のかわり(+妻のかわり)にしていくのかもしれない。
妹が、妻と同じバレリーナというのもポイントだろう。
まさか、最初から妹目的!?

レイは、クロスターに関する新聞記事を書くのだろうか?
記事を書き、クロスターへの疑惑が公になるかもしれないが、家族に危険が及ぶのでは?と考え、躊躇しそうな気がする。

 

ロスターを演じた、俳優Diego Peretti。
アル・パチーノ似だという人が多く、映画「ディアボロス/悪魔の扉」と比較する人も何人か見かけた。
2人とも悪魔顔なのだろうか?
ただ、映画のタイトルは、“天の怒り”。クロスターは、自分を神だと考え神の鉄槌を下す行為だと考えているようだ。

そもそものきっかけは、クロスターのセクハラ。
そのセクハラさえも、ルシアナが誘惑したと思い込んでいる。
頭が切れ、お金もある、神様俺様クロスターに、イラっとしながら映画を観終えた。