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BECKY ベッキー (2020)

 

保安官と心理学者の2人は、脱獄囚が惨殺された事件に関わったと思われる13歳のベッキー・ホッパーの事情聴取を行っていた。ベッキーは「覚えていない。」と答えるばかりで、有益な証言は得られないままだった。

以下ネタバレ注意

 

ドラとディエゴ

映画に登場するベッキーの愛犬、ディエゴとドーラという名前は、アニメ番組”Dora the Explorer”(邦題「ドーラといっしょに大冒険」)に登場するキャラクターから名づけられたと言われている。

 

ヴァルクナット

ベッキーが見つけた鍵には、ヴァルクナットのマークが付けられていた。
脱走したネオナチの囚人らは、この鍵を探していた。
ヴァルクナットのマーク(シンボル)は、北欧神話に起源を持ち、古代ゲルマン人が使用していたという。
シンボルの意味には、いくつかの説があり、いまだ詳細は謎のようだ。
戦争と死の神オーディンとの結びつきを表しているとも言われている。
※注意:現在、ネオナチの人々に好まれ、使用されている。

 

ロケ地

カナダ・バーリントンでの撮影。詳細は不明。

 

 

 

ねたばれあらすじ

事情聴取
保安官と心理学者の2人は、ベッキーという少女から、彼女が関わった事件に関する事情聴取を行っていた。
しかし、ベッキーは「覚えていない。」と言うばかりで、有益な情報を得られずにいた。

2週間前
ベッキーは、13歳。学校でいじめられ、孤立している状態のようだ。
愛する母は、1年前に亡くなり、父ジェフとの関係もうまくいっていなかった。
父は、ベッキーを連れ、湖畔の家へ向かう。
同じころ、ネオナチの囚人ドミニク・ルイスと彼の部下たちが、刑務所の車で移送中、警備員を襲い逃走。途中、車を強奪するために、運転していた男性と子供たちを殺害してしまう。

バルクナットの鍵
湖畔の家に到着し、しばらくすると、父の恋人のケイラと息子のタイも到着する。
父は、ベッキーにケイラと婚約したと伝え、ショックを受けたベッキーは愛犬のディエゴを連れて、森にあるツリーハウスへ向かい、そこでヴァルクナットのシンボルが彫られた鍵を発見し、ポケットに入れる。

囚人らの人質に
ベッキーが、森のツリーハウスにいる間に、脱獄犯らが、湖畔の家に現れ、父やケイラ、タイを人質に取り、鍵を要求してくる。
ケイラとタイは、隙を見て逃走するがすぐに捕まり、愛犬ドラを射殺されてしまう。
ベッキーは、ツリーハウスから一部始終を目撃する。

父への拷問
囚人らは、ベッキーのリュックを発見し、他に家族がいるかと追及するが、ジェフは娘を守るため嘘をつく。しかし、ケイラの足を撃ち、真実を話せと迫る。
ベッキーは、脱獄囚らが使っているトランシーバーを盗み、警察に通報したと嘘をつく。
脱獄犯のリーダー、ドミニク・ルイスは、ジェフを外に連れ出し、火であぶった金属棒を使いジェフを拷問し、ベッキーをおびき出そうとするが、ジェフはベッキーに逃げろと叫ぶ。
ジェフは、ベッキーに愛していると伝えてすぐにルイスに射殺される。

ベッキー覚醒
父を殺されたベッキーは、鍵を返すふりをして、ルイスの目を刺し逃走。
ルイスは、コールとハモンドベッキーを捕まえるよう指示する。
コールは、ツリーハウスにいるベッキーと交渉するが、ベッキーはコールの隙をついて、ツリーハウスから滑車を使って襲い、先の尖った定規と色鉛筆の束で、コールを刺し殺す。
ハモンドは、コールの死体を発見したあと、ベッキーを見つけ湖まで追いかけるが、ベッキーが準備していた罠にはまり倒される。ベッキーとの格闘中、湖に落ちたところを船のモーターを押し付けられ殺されてしまう。

最後の戦い
ベッキーは、人質になっているケイラとタイに、生きていることを知らせ、ケイラはベッキーのために、ルイスの気をそらせようと話しかけていた。
その後、ベッキーは、ルイスをおびき出すため、車の警報を鳴らし、焚火の前で待ち構え、ルイスを火だるまにする。
ルイスは、ベッキーを殺そうと追うが、ルイスの仲間のエイペックスが現れ、ベッキーを逃がそうとルイスに飛び掛かる。
ベッキーは、その隙に納屋にある芝刈り機を運転し、ルイスたちの元へ向かい、倒れていたルイスの首を切り落とす。
ベッキーは、逃がそうとしてくれたエイペックスも容赦なく撃ち殺す。

ラスト
ケイラの通報により、ベッキーとケイラとタイは、警察によって保護される。
そして現在、ベッキーは保安官と心理学者から事情聴取を受けていた。
保安官は、脱獄犯らを殺害したベッキーの暴力性を心配するが、心理学者の女性はひどい暴力を目にしたことで、記憶喪失なのも無理はないと説明する。
ベッキーは、首から下げた例の鍵を触り、落ち着いた様子でお菓子を食べていた。
~ラスト~

 

ひとこと

鍵については、結局謎のままで終わってしまう。
何故、あれほどまでして欲しかった鍵なのか?
そして、何故あの場所にあったのか?

映画を観た後、鍵そのものが人を惑わせたり、覚醒させたりするものなのかもしれないと想像した。ルイスにとっては新しい世界の扉を開ける鍵であり、ベッキーにとっては暴力性を覚醒させるための鍵だったのかもしれない。
鍵についていたヴァルクナットのマークは、北欧神話オーディンに関係したものだと考えると、戦争と死そして知識の神であるオーディンの力を得たベッキーが、戦いと死の知識を得て殺し屋になったと考えることも出来そうだ。全部、勝手な想像だが。

ネットを観ると評価は低め。
基本スプラッターは苦手なのだが、可愛い少女が主人公ということもあり、とても楽しめた。
続編もあると知り、嬉しくなる。
鍵の謎については判明するのか?
それとも、全く別の戦いになるのか?
imdbで確認すると、今作より続編のほうが評価が高い。
さらに期待大!

 

武器が本格的なものになっている!