女性医師タチアナは、行き過ぎた治療で医師免許を剥奪される瀬戸際にあった。そんな時、彼女は軍関係者から極秘の依頼を受ける。それは、先ごろ宇宙船が謎の事故を起こしながらも、ひとりだけ生還した宇宙飛行士コンスタンティンに関わる調査だった。国家の英雄のはずの彼は、なぜか秘密施設に厳重に隔離されていた。やがてタチアナは、コンスタンティンの体内に寄生し、夜になると外へとはい出す奇怪な生命体の存在を知ることに。
以下ネタバレあり
映画ロケーション
撮影のほとんどは、モスクワにある
The Shemyakin-Ovchinnikov Institute of Bio-organic Chemistry。
エイリアンの動きは、コモドオオトカゲを参考にしたと言われている。
言われてみれば、似ているかも!?
タイトルの意味
Спутник という言葉は、ロシア語でコンパニオンや旅の仲間という意味が
あると言う。宇宙飛行士が旅の仲間として連れてきた、という意味をかけて
いるようだ。
もちろん、”スプートニク”=世界初の人工衛星の名前でもある。
「エイリアン」「遊星からの物体X」
映画「エイリアン」や1982年の「遊星からの物体X」に影響された作品と
言われている。「エイリアン」のノストロモ号の効果音に似た音が使われて
いると書かれていたサイトもあった。
あらすじ ※ネタバレ注意
1983年、2人のロシア人宇宙飛行士が地球へ帰還途中、誤作動により宇宙船が
墜落し、一名が死亡。コンスタンティンだけが生き残り、軍事施設へ運ばれる。
若き女性医師のタチアナは、セミラドフ大佐に採用され軍事施設に連れてこられ
宇宙飛行士のコンスタンチンが、体の中に地球外生命体を連れてきたことを
知らされる。
その生命体は、ホストであるコンスタンティンが眠っている深夜に体内から
現れ、また体内に戻り、コンスタンティンと共生関係にあった。
生命体はコンスタンティンから栄養を受け、コンスタンティンは生命体の
力で、驚異的な回復力をみせる。
タチアナは、セミラドフ大佐から、コンスタンティンと生き物を分離する方法を
見つけるよう依頼される。
その後、この生命体は、コンスタンティンの食事から栄養を受けているのではなく
ストレス・ホルモンであるコルチゾール(=人間の恐怖)から栄養を得ていること
が判明する。
生命体の命を維持するために、死刑囚が夜中に”食料”として与えられはじめ
セミラドフ大佐が、生命体を生物兵器として使用する計画を立てていることも
わかってくる。
タチアナは、コンスタンティンを誘拐し、施設から逃走。
生命体が、癌患者への寄生を避けたことから、コンスタンティンにあえて
病気になるワクチンを接種し、生命体を体から追い出し、生命体が彼の体に
戻れなくなる、という計画を立てる。
最終的に、コンスタンティンは、エイリアンと共存無しでは生きていけない
ことがわかり、彼は自分自身を撃ち、エイリアンと共に命を絶つ。
~おわり~
エイリアン=アメリカ、という内容にも飽きているのかもしれない。
有名なエイリアン作品に似た点も確かに多いが、新鮮で楽しめた。
監督のインスタグラム。
映画に関連した写真が公開されている。
モノクロの写真がステキなので、是非!