映画とドラマとロケ地

映画や海外ドラマの撮影地の紹介+レビュー

インフィニット 無限の記憶 Infinite (2021)

インフィニット 無限の記憶 (吹替版)

現実感のある夢に悩まされているエヴァン・マコーリーは、過去の暴行沙汰や統合失調症の病歴が原因で再就職できずにいた。服用している薬が残りわずかとなり、自然に身についている刀鍛冶の技術を生かし、日本刀を作り上げ、麻薬の売人と取引をするが、トラブルになり、刀と薬を持ってその場から逃げ出す。

以下ネタバレ注意

 

原作

Prequel: Het Reïncarnisten Dossier (Dutch Edition)

原作は、アメリカの小説家D. エリック・マイクランツのデビュー小説「The Reincarnationist Papers」(2009)。

 

ゴールデンラズベリー賞ノミネート

この作品は、第42回ラジー賞に3部門ノミネートされている。
(作品賞・主演男優賞・助演女優賞
どこかで観たようなシーンが満載で、王道のB級作品。
ニューヨーク・タイムズ紙は「2021年の最悪の映画」の1つに挙げている。

 

ロケ地

冒頭カーチェイスシーン

メキシコシティ・メトロポリタン大聖堂 Catedral Metropolitana de la Ciudad de México
映画冒頭のメキシコシティでのカーチェイスシーンに映る大きな教会。
トレッドウェイが、腹部の傷にシガーソケットを押し付けるシーンの後に映る。

 

バサーストの屋敷(外観)

ハイクレア・カースル Highclere Castle
ニヒリストのリーダー、バサーストの屋敷の外観。
海外ドラマ「ダウントン・アビー」のロケ地として有名。

 

アルチザンのラボがあるカジノ

アシニーアム The Athenaeum Club(ロンドン)
脳の専門家であるアルチザンのラボがあるカジノの入り口。
実際は、会員制のクラブ。

 

 

 

ねたばれあらすじ

1985年メキシコシティ
ハインリヒ・トレッドウェイは、バサーストから“エッグ”を盗み逃走。
仲間のアベルとレオナと落ち合おうとするが、追手に追い詰められ、ギリギリの状況。
トレッドウェイは、アベルに自分がもし死んだら「内側を見る」よう告げる。
トレッドウェイは、クレーンの乗り移ることに成功するが、バサーストがアベルとレオナを殺す姿を見つめるしかなかった。

2020年ニューヨーク
エヴァン・マッコーリーは、十代の頃、統合失調症を患い入院。また、過去に暴力事件を起こしたこともあり、再就職が出来ずにいた。
お金に困ったエヴァンは、修行したこともない刃鍛冶の能力があるため、地元のギャングの依頼で日本刀を作る。しかし、ギャングとトラブルになり、エヴァンは刀と薬を持って逃走し、警察に逮捕されてしまう。

ビリーバーvsニヒリスト
取調室に現れた男はバサーストと名乗り、何世紀も前からの知り合いだと主張する。
エヴァンに銃を突きつけ、思い出せと命令し、エヴァンは前世の記憶をよみがえらせる。
そこに、ノーラ・ブライトマンが車ごと部屋に乱入し、エヴァンの救出し逃走。
ノラによると、世界にはインフィニットと呼ばれる前世の記憶を持つ人々がおり、彼らは前世で経験した全てを思い出すことができるという。
世界を良くしたいと願うノラ達の仲間と、世界を終わらせようとするバサーストが率いるニヒリストたちの戦いが続いていると話す。

エッグ
エヴァンの前世であるトレッドウェイは、バサーストが作り上げた“エッグ”と呼ばれる地球上全ての生命を根絶させる兵器を盗み、エッグをどこかに隠したまま死んでしまったという。
エヴァンは、エッグの隠し場所を思い出すため、アルチザンが作り出した記憶を復元する機械に入り、エッグを体内に埋め込んだまま死んでいったことが判明する。

トレッドウェイvsバサースト
バサーストは、トレッドウェイの死体からエッグを回収し、輸送機で逃走。
トレッドウェイは、輸送機に乗り込み、バサーストと一騎打ちに。
空中戦となり、トレッドウェイはバサーストを刀で刺し、特殊な弾丸を頭に撃ち殺害。エッグを停止し、エッグとともに海に落ち、死亡する。

ラスト
ノーラとアベルは生まれ変わり、始まりの場所で再会する。
エヴァンは、インドネシアジャカルタで生まれ、年老いたアルチザンが彼に会いに行き、刀を渡すと少年は「アルチザン、遅かったな。」(Artisan, what took you so long?)と話す。
アルチザンは、「またな、トレッドウェイ。」(See you soon, Treadway.)と言って立ち去る。
~おわり~

 

 

ひとこと

色々な作品のおいしいとこ取りをしようとしているようなB級作品。
おでこに深いしわが刻まれているマークよりも、もっと若い俳優のほうが良かったかも。
今生でさえ、記憶など忘れているぐらいがちょうど良いのに、前世何代分もの記憶を覚えているなんて。何かと過去の失敗を思い出しては猛省する私にとって、そんな能力地獄です。

 

アストン・マーティン

この映画唯一のおすすめは、アストン・マーティン
カジノ到着シーンでは、Lagonda Vision Conceptが。

30台も犠牲に!という記事。もったいない!