映画とドラマとロケ地

映画や海外ドラマの撮影地の紹介+レビュー

ジャスティス Napad (2024)

引用:Netflix
免職された警察官に、かつての人生を取り戻すチャンスが与えられる。その条件は、1人の検察官と協力し、ある銀行強盗事件を解決することだった。

以下、感想など。

 

実際の事件をベースに

2001年3月3日、ワルシャワのクレディト銀行の銀行強盗事件をベースにした作品。
3人組の銀行強盗が、銀行員3人と警備員を殺害した事件。
犯人の1人が銀行の警備員で、映画同様、殺害された警備員と任務を交代していたという。事件内容は似ているが、人物設定や、事件後の流れは全く違う。

 

ロケ地 ビデオワールド

ポーランドワルシャワ
共犯者の1人バルテックが開いたビデオ店。この商店街の一角(内側)にある。
周囲の看板などは、そのまま映している。
ここ以外のロケ地は探せ出せなかった。

 

1990年代のポーランド

映画の舞台は、1990年代のポーランド
ポーランド民主化が始まった直後で、強盗にあった銀行が数週間後に民営化の予定があり、それまでに何としてでも解決したいという上からのお達しがあったという設定。
画面はずっと暗くグレーな印象。社会主義の雰囲気がまだ残っている暗さなのか、ノスタルジックにポーランドを描いているのか。
時代考証にもこだわっているようだ。個人的に一番気になった段ボールの上での試着(ご婦人が店前でジーンズの試着をしているシーン)は、当時の市場でよく見かける光景だったようだ。

 

 

感想

明るいシーンはゼロの、フィルム・ノワールな雰囲気がある作品。
これからはポーランド映画も要チェックだと思わせる名作だった。
あらすじを紹介したい気持ちもあるが、是非観て欲しいため、あえて書かず。
主人公は、強引な捜査や暴力問題で左遷された元(名)刑事。銀行の民営化を目指す上からのお達しで、急遽現場に呼び戻されところからスタートする。
犯人らが残忍な犯行にいたった経緯や、名刑事にじわじわと追い詰められ自滅していく様子が丁寧に描かれており、結末までの流れは予想出来てもとても楽しめる。
お勧め作品です。