ペンシルベニア州郊外の山小屋で休暇を過ごす、ゲイのカップル、エリックとアンドリューと彼らの養子であるアジア系の少女ウェンは、レナードら謎の4人組に突然訪問され、そのまま彼らに拘束されてしまう。レナードらによれば、世界には終末が近づいており、それを阻止するため、3人家族のうちひとりを犠牲にするので誰かを選べという。しかも4人組は会ったのが今日が初めてで、いずれも世界が終末を迎える夢を見たと言い……。
以下ネタバレ注意
原作
原作は、ポール・トランブレイの2018年のホラー小説「世界の終わりの小屋」。
2019年のブラム・ストーカー賞受賞作品。
原作と少し違う展開になっているが、ベースは同じ。
原作のままではショッキングすぎる映像になるため、映画化時に避けたのではと思われます。
黙示録の四騎士
山小屋を訪問する四人組は、黙示録の四騎士という設定。
レナード（デイヴ・バウティスタ）：白 第一の騎士 勝利 ”導き” 教師
レドモンド（ルパート・グリント）：赤 第二の騎士 ”悪意” 収監経験あり
エイドリアン（アビー・クイン） ：青 第三の騎士 “飢餓” 料理人
サブリナ（ニキ・アムカ＝バード）：黄 第四の騎士 黄色⇒癒し 看護師
四騎士らが、家のドアを7回ノックしているが、この7回にも黙示録的な意味があるようだ。
お馴染み！監督カメオ出演
自分の作品にはかならず出演するナイト・シャマラン監督。
今回は、ニュースの前、テレビの通販番組でエアフライヤーを紹介するホスト役で登場している。
ロケ地
森のシーンなど
タバーナクル Tabernacle
未来のシーン
Chester County Cat Hospital（実在する病院）
ウェンが成長し、獣医になり、白髪になったアンドリューと共に車に乗り込むシーン。
ラストシーン
Evergreen Dairy Bar
アンドリューとウェンが来るまで立ち寄ったドライブイン。
ねたばれあらすじ
見知らぬ4人組
ペンシルベニア州の森の中。
7歳のウェンは、父のエリックとアンドリューと共に、人里離れた小屋で休暇を過ごしていた。
ウェンが昆虫採集をしていると、レナードという大きな男性に声をかけられ、世界を救うにはウェンと両親の協力が必要だと説明され、森の奥からレナードの仲間らしき3人が近づいてくる。
ヴィジョン
エリックとアンドリューは、小屋に侵入してきた4人組に抵抗するが、すぐに椅子に縛り付けられてしまう。エリックは脳震盪を起こす。
4人は、危害を加えるつもりはないと言い、1週間の間、ヴィジョンに導かれていたと話しだす。
海面上昇（津波）、パンデミックの蔓延等、黙示録的な出来事が地球上に起こると言い、これを防ぐ唯一の方法が、彼らの家族から1人生贄を捧げることだと説明する。
そして、レナードは「世界の終末を回避できるか否かは、あなたたちの選択にかかっている」と話す。
生贄
エリックらが拒否すると、レドモンド自ら生贄になり、仲間に撲殺される。
彼が死ぬ時にエリックは、光を見る。
その直後、テレビでは大津波のニュースが報じられる。
そして、彼の死で人類初の審判が下されたと話す。
翌日は、エイドリアンが生贄となり、致死性の高いインフルエンザウィルスの変異種が世界中に蔓延していく。
世界の終わり
アンドリューが逃げ出し、銃を入手し、サブリナを射殺する。
その後、アンドリューはレナードと対峙するが、彼に銃を奪われてしまう。
その後、世界中で何百もの飛行機が墜落事故を起こしていることが明らかになる。
レナードは、世界の終わりが近づいていることを悟り、エリックとアンドリューに自分が死んだ後、決断する時間は数分しかないと訴え、自ら喉を切り裂き絶命する。
その直後、落雷で火災が発生し、さらに多くの飛行機が墜落事故を起こしていく。
選択
エリックは、彼らを黙示録の四騎士だと信じ、自分が生贄になることを決める。
アンドリューに、成長したウェンが獣医師となり、少し年老いたアンドリューとの幸せな未来のビジョンについて説明する。2人の愛があまりに純粋であるために、生贄として選ばれたのだろうと考えていた。
アンドリューは、愛するエリックを射殺する。
ラスト
生き残ったアンドリューとウェンは、4人が乗ってきた車を発見。車内には彼らの話を裏付ける所持品が残されていた。
その車に乗り、近くのダイナーに立ち寄ると、店のテレビには災害が沈静化してきたというニュースが流れていた。
店を出て車のエンジンをかけると、KC & The Sunshine Bandの”Boogie Shoes”が流れてきた。それは3人で小屋に向かう車の中で歌っていた曲だった。
～おわり～
ポストクレジットシーンは無いが
ポストクレジットシーンは無いが、エンドロールの最後に改めて映画タイトルが表示されると、7回ノックの音が聞こえてくる。
もし、あなたの家の玄関が7回ノックされたら？
ロン！？
四騎士の1人レドモンドを演じたのは、「ハリーポッターシリーズ」でお馴染みのルパート・グリント。上記のinstagramでは、奈良美智さんの絵がデザインされた服を着ています。
この映画に出演していることを知らないまま鑑賞したので、少し驚きました。
ファンとして、レドモンドが殺されるシーンは観ていられませんでした。
魔法で消えた、ということにしておきます。
ひとこと
怖がりというのもあるが、犠牲者を選択するという設定が苦手。
そもそも、誰かを殺さなければ、世界が絶滅するなんて。
殉教という言葉で誤魔化さないで欲しい。
そんな世界なら、みんなで一緒に滅べばいいさ。
