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ある女優の不在 سه رخ Se rokh 3 FACES (2018)

ある女優の不在(字幕版)

イランの人気女優ベーナーズ・ジャファリのもとに、見知らぬ少女から動画が

送られてくる。マルズィエという少女は、女優を目指し芸術大学に合格したが、

家族の裏切りによって夢を砕かれ自殺を決意したと告げ、首にロープをかけ

スマホが地面に落ちたところで終わっていた。

ショッキングな映像に衝撃を受けたジャファリは、友人の映画監督ジャファル・

パナヒと共に、マルズィエが住むイラン北西部の村を訪れることにする。

(女優ベーナーズ・ジャファリ、映画監督ジャファル・パナヒは、本人役。)

 

以下ネタバレあり

 

 

 

2018年の第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で脚本賞を受賞。

監督は、2010年にイラン当局によって20年間の映画監督禁止命令が下された

ジャファル・パナヒ監督。

そのため、首都テヘランから遠く離れた地方の村で、撮影が行われたという。

 

カンヌ レッドカーペット

主演のベーナーズ・ジャファリとマルズィエ・レザイが登場。

 

映画製作を禁じられ自殺した少女に関する新聞記事を読んだパナヒ監督が

もしSNSで夢を絶たれ自殺をする人からビデオが送られてきたら…と考えた

ことが、今作を製作するきっかけになったという。

 

 

 

(あらすじ)※ネタバレ注意

 

自殺動画

洞窟のような場所を歩く1人の少女は、スマホのカメラに向かい話し始める。

映画が大好きで、女優を夢見た少女は、必死に勉強をし、テヘラン芸術大学

合格したが、家族に反対され、夢を絶たれたという。

マルズィエと名乗る少女は、憧れの女優ベーナズ・ジャファリに連絡をし

家族を説得してもらおうとするが、コンタクトが取れず、絶望したと話す。

そして、彼女がロープを首にかけ、スマホが落ちたシーンで、動画が終わっていた。

 

マルズィエを探しに

動画を観たベーナズ・ジャファリは、ショックを受けるが、彼女からのメールや

電話等、全く心当たりが無かった。

しかし、マルズィエの死を確かめるために映画監督のパナヒと共に、彼女が住む

イラク北西部のサラン村に向かうことにする。

 

サラン村

サラン村は山間部にある小さな村だった。

村の様子を見る限り、マルズィエの死を悼んでいる気配はなかった。

村人に、マルズィエについて尋ねると、「あのバカ娘を捜しに来たのか?」と

言われ、彼女が村では浮いた存在だと知る。

マルズィエの自宅を訪ねるが、母親から3日前から行方不明だと聞かされる。

村人らは、“芸人”という職業に対する偏見があり、女優を夢見て芸術大学

進学しようとしたマルズィエを村の恥だと考えていた。

 

偽動画

ジャファリとパナヒは、動画の撮影場所である洞窟に向かうが、マルズィエの遺体も

首を吊ったロープも彼女のスマホも発見されなかった。

偽動画と知った2人に、マルズィエの親友がマルズィエに引き合わせる。

ジャファリは激怒するが、少女の必死の訴えと、彼女を匿っていたのが

往年の名女優シャールザードだったことを知る。

 

シャルザード

イラン革命後、演技を禁じられたシャールザードは、数年前に村にやってきた。

引っ越し当初、村長や村人たちから嫌がらせを受け続けていた。

現在は、嫌がらせはなくなったが、村八分の状態。

ジャファリは、マルズィエと共にシャールザードの家に一泊することに。

 

村を出る3人

一旦、マルズィエを自宅に送り届け、パナヒ監督とジャファリは村を出ることに。

途中、牛を乗せたトラックが通り過ぎるのを待つが、ジャファリは車を降り

山道を歩きだす。その後を、マルズィエが追い、2人は並んで歩いていく。

 

~終~

 

 

映画には、往年のスター女優シャールザードも登場し、未来の女優と

現在の女優、過去の女優3人の生き様が描かれた名作。

ジャファル・パナヒ監督に関し、ざっくりで良いので予備知識を得てから

観たほうが、より映画を楽しめると思います。