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ユニコーン・ストア Unicorn Store (2019)

Netflixより抜粋
アートの道をあきらめ、平凡な仕事に落ち着いた元画家の卵。そんな彼女に、昔からの夢をかなえるチャンスが訪れる。それはなんと、ユニコーンの世話係になること!

以下ネタバレ注意

 

ホームビデオ

映画冒頭のホームビデオのシーンは、実際のブリー・ラーソンの家のホームビデオの映像を使用している。

音楽担当

音楽は、元婚約者のアレックス・グリーンウォルドが担当。2016年5月に婚約するが、2019年1月に婚約を解消している。

 

ネタバレあらすじ

主人公キット
アーティストを目指していたキットは挫折し、自宅へ戻ることに。
子供の頃からユニコーンを飼うことを夢見ており、今でも虹とユニコーンに夢中。
両親からは、両親が主催する「エモーションクエスト」で働くことを勧められるが、キットは自分で仕事を見つけ、広告代理店の派遣社員として働き始める。

副社長ゲイリー
キットは、仕事初日にコピー室で副社長のゲイリーと出会い、彼に気に入られる。
しかし、同僚女性らに、副社長に気を付けるよう釘を刺される。

THE STORE
キットは、謎のセールスマンから手紙を受け取り、ザ・ストアに招待される。
セールスマンから、「貴方が一人前の大人であると証明できれば、ユニコーンを飼う夢が叶う」と言われ、ユニコーン用の厩舎を建てるよう指示される。
キットは、ホームセンターで働くヴァージルを雇い、厩舎を建ててもらう。
セールスマンから次の指示があり、キットはヴァージルと干し草を購入しに行き、2人は親しくなっていく。

エモーションクエス
キットは、両親が主催するエモーション・クエストというツアーに参加させられる。
昼間はカヌーに挑戦し、夜は「真実の輪」の時間に両親と対峙するが、両親に理解されないまま終わることに。

掃除機の広告のプレゼンテーション
キットは、副社長のゲイリーから掃除機のマーケティング・ピッチ(プレゼン)の機会を与えられ、大量のラメを使った派手なプレゼンを行うが、幹部らには理解されずに終わる。
プレゼン後、会社をクビになる。

消えた店
ヴァージルから、厩舎を建てた目的を尋ねられ、キットはヴァージルをTHE STOREに連れて行くが、店があった場所には何も残っておらず、キットは混乱する。
ヴァージルは、キットを信じると言うが、キットは怒って店を出て行ってしまう。

夢を諦める
キットは、THE STOREが消えたことで、ユニコーンを飼う夢を諦め、自分の作品や備品を捨ててしまう。
冷静になったキットは、ヴァージルに謝罪しようとするが、連絡が取れず、ボイスメールで謝罪のメッセージを残す。
実は、ヴァージルはキットのために、キットが捨てた作品らを集め、厩舎に飾りつけていたことが判明し、感激するキット。

ユニコーン到着
セールスマンからキットに電話が入り、ユニコーン到着を知らされる。
キットがためらっていると、次の候補者がいることを聞かされる。
キットは、ヴァージルを連れてTHE STOREへ行き、念願のユニコーンと対面する。
キットは、ユニコーンを自分のよりも必要な人に譲りたいと言い、ヴァージルとともに店を出る。すると、店の前にセールスマンからの招待状を握りしめた女性と遭遇する。
2人は手をつなぎ、帰っていく。
~おわり~

 

ひとことふたこと

アメリカでも問題になっているミレニアル世代を主人公にした作品のようだ。
親に依存をし、実家暮らしを続けている成人の割合が高く、大人になり切れない人が多いと問題視されている。

主人公のキットは、レインボーとラメとユニコーンが大好きな29歳。
子供の頃からの親友はケアベア
成人した娘を持つ母として、この4点は学生時代にほぼ卒業するものだが、29歳の今も大好きでいるというところがポイント。

この夢見る夢子さんが、芸術学校を退学になり、自宅に戻るところから映画が始まる。
親に頼らず、PR会社の派遣の仕事を見つけてくるも、初日はコピー取り中心の仕事に明け暮れる。
そのコピー室で、突然副社長から声をかけられる。キットを褒め、プレゼンのチャンスを与えるが、最初から彼女の案を選ぶ気はさらさらなかった。セクハラ目的ではなかったが、男女平等の職場アピールというより、副社長の趣味の悪いお遊びのように感じられた。実際、何人もの女性社員が副社長に痛い目に合わされおり、注意してくれる人もいたのだが、社会人になりたてのキットは副社長の言葉をそのまま受け取ってしまう。

また、このプレゼン時、キットのキラキラ掃除機に対抗したのは、”セクシーな女性が使う掃除機”だった。結局は、男2人がプレゼンした男が好むもの(セクシー女性)が選ばれるという結末になり、キットが男社会に挫折するというシーンになっている。

ザ・ストアという不思議な店で、ユニコーンを手に入れるために奮闘するという、ふわっとしたファンタジーな作品と思わせつつ、シニカルな要素が隠されている。

海外の映画サイト(Rotten Tomatoesやimdb)では、評価が分かれていたが、個人的にはとても楽しめた。グリッター、万歳!