映画とドラマとロケ地

映画や海外ドラマの撮影地の紹介+レビュー

ドント・ウォーリー・ダーリン Don't Worry Darling (2022)

ドント・ウォーリー・ダーリン(字幕版)

Wikipediaより抜粋

アリス・チェンバーズと夫のジャックは、1950年代の若くて幸せなカップルで、一見完璧に見えるカリフォルニア州ビクトリーの会社の町に住んでいる。 秘密の「ヴィクトリー・プロジェクト」に関する夫の仕事の性質についての好奇心はアリスを消費し始めるが、プロジェクトの彼女の調査がコミュニティ内の緊張を高めるにつれて、彼らの完璧な生活に亀裂が生じ始めて行く。

以下ネタバレ注意

 

インスピレーションを与えた作品

監督のオリヴィア・ワイルドは、インタビューで映画製作時に影響を受けた作品として、上記2つの映画だと答えている。
インセプション」(2010)「トゥルーマン・ショー」(1998)
どちらも観た事があり、言われてみれば確かに納得だ。

 

クラッシックカー

この映画では、美しいクラシックカーも楽しめる。
ハリー・スタイルズが演じるジャック・チェンバーズが最初に乗っていたのは、フォード・サンダーバード(1956)。(参考:上段動画 映画とは関連無し。)
ジャックが昇進してからは、下段動画でアリスが運転しているシボレー・コルベット(1953)に変わっている。

バスビー・バークレー

映画で度々登場するダンサーたちのシーンは、万華鏡のようなファンタジックな世界を作り出したバスビー・バークレーの作品をオマージュしている。
彼は、映画の撮影地であるパームスプリングスでお亡くなりになられている。

 

ロケ地

チェンバース家自宅

Canyon View Estates(パームスプリングス)
ジャックとアリスが住む家は、パームスプリングスにある集合住宅で撮影されている。

 

フランクの自宅

Kaufmann House(パームスプリングス)
ヴィクトリー・プロジェクトの創設者であるフランクの自宅のシーン。
様々な映画やドラマで使用されてきた豪邸。室内も撮影に使われたのは、珍しいという。

 

ヴィクトリー・コーポレーション本社

The Volcano House
砂漠の真ん中にそびえるビクトリー社本社の建物は、Vard Wallace氏の別荘だったザ・ヴォルケーノ・ハウス。

 

パーティー会場

Cicada Restaurant and Lounge
ヴィクトリー社の祝賀会会場。
ジャックが、舞台で踊らされていた。

 

ねたばれあらすじ

アリス・チェンバース
1950年代、アリスは夫ジャック・チェンバースと共に、砂漠の中にある企業都市カリフォルニア州ヴィクトリーで暮らしていた。
毎朝、夫らはそろってヴィクトリー本部に車で出勤し、妻たちは皆、専業主婦として贅沢な暮らしをしていたが、妻たちは会社に入ることは許されておらず、会社が決めた場所から出てはいけないことになっていた。

マーガレット
住人の1人であるマーガレットは、心を病み、ある日息子を連れ、許可されていない砂漠へ行き、息子を亡くしてしまうという事件が起こる。
ヴィクトリー社の創始者であるフランクの自宅のパーティーで、マーガレットは規則を破り砂漠にいったことで会社に息子を奪われたと訴える。
マリアは、マーガレットが夫から薬を飲まされている場面を目撃してしまう。

飛行機の墜落
トローリーに乗り、街の風景を楽しんでいたアリスは、砂漠に飛行機が墜落するのを目撃し、1人で現場に向かう。
アリスは、砂漠の中にある本社に偶然たどり着き、鏡のような窓に触れた瞬間、様々な幻覚を見ていくが、目覚めると自宅で寝ていた。
その後、マーガレットから「同じものを見た」と電話で伝えられ、アリスの目の前でマーガレットは自分の喉を切り自殺をする。
アリスがショックを受ける中、突然現れた赤いジャンプスーツを着た男達が遺体を処理し、アリスもその場から引きずられ、再度幻覚を見る。

コリンズ医師
アリスは、夫ジャックにマーガレットの話をするが、ジャックはマーガレットは死んでおらず、治療し回復しているところだと話す。
コリンズ医師も、マーガレットが回復中だと語り、アリスに薬を処方する。
アリスは、密かにマーガレットに関する医療ファイルを、コリンズ医師の鞄から盗むが、ファイルは黒塗りされており、詳細は何もわからなかった。

祝賀会
アリスはその後も精神的に不安定だったが、夫婦そろって会社の祝賀パーティーに出席する。夫ジャックの昇進が決定するが、アリスは社の創始者であるフランクに疑いの目を向けていた。アリスは隣人のバニーにマーガレットのことを訴えるが、彼女は激怒し、アリスの考えを否定する。

自宅での夕食会
ジャックは、フランクと妻シェリーを特別ゲストに、親しいご近所さんをディナーに招待する。隣人のバニーは、祝賀会でのことがあり欠席していた。
フランクは、アリスを煽るような発言をし、アリスは全てを暴露しようとするが、アリスを信じるものはおらず、アリスが妄想に取りつかれているように思われてしまう。

21世紀のヴィジョン
アリスは、ジャックにヴィクトリーを離れようと訴える。ジャックはアリスに同意するが、赤いジャンプスーツを着た男達にアリスは連れ去れてしまう。
アリスは電気ショック療法を受け、過去の自分を思い出していく。
実際のアリスは、21世紀に外科医として働いていたが、仕事が長続きしない無職で怠け者の夫ジャックを養うため、シフトを増やし疲労困憊していた。

真実
治療後、アリスは自宅に戻り、通常の生活に戻ったふりをしていたが、電気ショックで見た姿が本当の記憶であると確信していた。
ジャックも、これ以上は隠し切れないと考え、アリスに真実を語りだす。
この世界は、創始者フランクによって作り出された仮想空間で、会社に出勤した男性たちは、ログアウトをし実際の世界へ戻り、ビジョンを見せられたままの寝たきりの妻の手当てをしていた。
ジャックは、惨めな生活から抜け出したかったと訴えるが、アリスは自分の同意を得ないまま参加させたことに激怒し、懇願するジャックの頭に向かいロックグラスを叩きつける。

ラスト
ジャック死亡の一報がフランクに入り、アリスの親友バニーが、アリスのもとにかけつける。バニーは、仮想空間だと知っていたが、現実世界にはいない(亡くなった?)子供たちと一緒に暮らすため自ら選択したと告白する。
バニーから、フランクの手下に殺さる前に、この世界の出口であるヴィクトリーの本部へ行くようアドバイスされ、アリスは必死に本部へ車を走らせ、手下に捕まえられる寸前に本部の窓に手を置き、現実の世界へ戻っていった。
~おわり~

 

ひとこと

映画「ステップフォワード・ワイフ」に雰囲気が似ていた。
食いしん坊としては、仮想空間で食事はどこまで味わえるのかが気になった。
満腹に果たしてなるのか?