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1秒先の彼女 消失的情人节 My Missing Valentine (2020)

1秒先の彼女(字幕版)

WOWOWより抜粋

郵便局で働くアラサー女子のシャオチー。何をするにもワンテンポ速く、他人とはズレてしまうせいで、彼女は恋も仕事も冴えない日々を送っていた。そんなある日、彼女は街で出会ったハンサムなダンス講師のウェンセンとバレンタインの日にデートをする約束を交わし、思わず胸をときめかせる。ところが彼女が目覚めると、なぜか既にバレンタインの翌日になっていた。バレンタインが消えた? 一体なぜ? 彼女の謎解きの旅が始まる。

以下、ネタバレ注意。

 

ロケ地

ウェンセンとの映画館デート

台湾・南港駅(南港火車站)前
映画館デートで、主人公のシャオチーがダンス講師のウェンセンとタクシーから降りてくるシーン。南港駅の駅ビル”City Link Nanguang”に映画館があります。
映画鑑賞後、バスに乗り込むシーンも同じ場所。

 

写真店

紫光攝影社(台北市
映画に店名がそのまま映っている。
店頭にシャオチーの写真が飾られていたシーン等。

 

海(秘密基地)


白水湖寿島
ウー・グアタイが、時が止まった間にシャオチーを連れて行った海。
シャオチーは、後に手紙の地図をもとに海にたどり着く。
東石郷は、陳玉勲監督のデビュー作『熱帯魚』の撮影地でもある。

 

事故のシーン

 

 

 

ねたばれあらすじ

ヤン・シャオチー
郵便局の窓口係 30歳独身女性 いつも数秒人よりテンポが速い。 恋人無し。
変わった客も多く、毎日切手を買って郵便を出す変人(男性)がいた。
[バレンタインデー3日前]
公園でダンスを教えているイケメンのリウ・ウェンセンと出会う。
[バレンタインデー1日前]
映画デートをする。市が主催する以心伝心コンテストに出場しようと練習する。
[バレンタインデー当日]
リウ・ウェンセンと以心伝心コンテストに出場するためバスに乗り込むシャオチー。隣の男性に痴漢されそうになるが…。

父との思い出
シャオチーの高校時代、帰宅途中に父親と会う。
豆花(トウファ)を買いに行くと言った父は、その後失踪。

1日分の記憶が無い!
シャオチーは、自宅で目を覚ます。
シャオチーにはバスに乗った後の記憶が無く、何故か日焼けをしていた。
慌てて以心伝心コンテストの会場へ向かうが、昨日終わったと告げられる。
目覚めたのは、バレンタインデーの翌日で、バレンタインデー当日の記憶が一切無かった。
リウ・ウェンセンとも連絡が取れない状況に困惑する。
慌てて郵便局に出勤すると、毎日郵便を出していた“変人”が、顔を腫らして現れ、今日で最後だと言って立ち去った。

失くした物
その夜、シャオチーは夢の中で、タンスの中にいたヤモリ(男)から、シャオチーが今まで失くしてきた物を渡される。その中に私書箱(038)の鍵があった。

写真
仕事の休憩中、外出先に通った写真屋さんの前で、自分の写真が店頭に飾られているのを発見する。
店主に確認すると、顔が腫れた男性が現像に出した写真の中の1枚だと説明。
写真の背景から、牡蠣が取れる雲林か嘉義の海岸ではないかと言われる。
⇒撮影したのは、毎日郵便局に現れていたあの“変人”だった。
 彼はいつもどこかの038番の私書箱に郵送していたと思い出す。

私書箱探し
シャオチーは休暇を取り、海岸のそばにある郵便局の私書箱をしらみつぶしに確認していく。数日かけ、ついにシャオチーは探していた私書箱を発見し、中にあった手紙を確認していく。
彼が最後に出した封筒から、写真を撮った場所“秘密基地”の地図が出てくる。
シャオチーは、秘密基地の場所にたどり着き、中に入っていた写真を見て、彼が誰なのかようやく思い出す。

ウー・グアタイの物語
ウー・グアタイは、シャオチーと反対に幼い頃から人よりワンテンポ遅い人生を送っていた。幼い頃、シャオチーと出会っていたが音信不通になり、その後偶然同じ高校に入学する。しかし、シャオチーは彼を覚えていなかった。
その後、グアタイはバスの運転手になり、ある日、彼の運転するバスにシャオチーが乗ってくる。彼女が郵便局に勤めていることを知ったグアタイは、勤務時間を変更し、毎日シャオチーに会いに郵便局通いを始める。

詐欺師リウ・ウェンセン
ウー・グアタイは、シャオチーがリウ・ウェンセンと親しくしている様子を目撃するが、彼が電話で別の女性と怪しげな話をしていることに気づく。
彼を追跡し、ウェンセンが詐欺師だと気づく。
その後、グアタイは勤務中に2人がデートに行くのを目撃し、乗客を無理やり降ろし、2人のあとを追う。
ウェンセンが1人になった時に、被害者女性がチンピラ風の弟が仲間を連れて現れ、お金を返せとウェンセンにボコボコにする。
彼らが去った後、グアタイもシャオチーに近づくなと、彼と戦うが、ワンテンポずれているため、逆にボコボコにされてしまう。殴られながらも、グアタイはシャオチーに近づいたら地の果てまでも追うと言う。

自分以外が止まっている世界
バスの運転席で目を覚ましたウー・グアタイは、彼以外、時が止まっていることに気づく。すぐにシャオチーをさがしに向かい、彼女が乗っているバスを運転し、思い出の秘密基地(海岸)へシャオチーを連れて行く。
そこで、シャオチーの沢山の写真を撮影する。
帰り道に、自分以外で動いている男性を発見。彼はシャオチーの失踪した父親だった。
シャオチーの父から、時が止まっている仕組みについて聞かされる。
別れ間際、父と娘の写真を撮り、父を港で降ろす。
グアタイは、シャオチーを自宅まで連れて行き、ベットに寝かせ、最後の手紙を書いて、彼女の部屋を出る。
彼女の写真を現像し、最後の手紙を窓口のシャオチーに渡したあと、グアタイは交通事故に遭う。

シャオチーとグアタイの出会い
2人が小学生の頃、グアタイは家族で、シャオチーは観光バスで台中に出かけていた。
玉突き事故に巻き込まれ、グアタイは両親を失い、大怪我をし、シャオチーは脳震盪で入院することになった。2人は同じ病室になり、親しくなる。
悲しむグアタイをシャオチーが励まし、シャオチーが退院する時に、グアタイの父の私書箱スペアキーをシャオチーに渡し、私書箱を通じて文通をしようと約束していた。

シャオチーの転勤
郵便局に現れなくなったグアタイに会うため、シャオチーは彼の私書箱がある郵便局へ転属願いを出す。
ある日、松葉杖をついたグアタイが窓口に現れ、シャオチーは涙を流す。
グアタイは、仕事が終わった後に話すよと言って、豆花を見せる。
~おわり~

 

 

ひとこと

よく練られた作品で、一度観た後、観返してみるとより楽しめる。
前半はヤン・シャオチーの視線から、後半はウー・グアタイの視線が描かれ、彼らがワンテンポずれている理由と、それ原因で起こる不思議な現象についても、きちんと説明されており、冒頭流れるニュースから全てが回収されていく。
2人の出会い、父の失踪等も、丁寧に描かれ、あっという間に観終えてしまった。


観て損は無し!
激しくおススメ致します。
ヤモリのおじさんのファンタジーな場面がお気に入り。

 


自分を愛そう。
あなたを愛する人がいるから。