人類の死滅した後、人類を復活させるための全自動システムが起動する。
その施設では、母親という名前の一体のロボットが、多数の胚を保存し、ひとつだけ
選び、成長させ、新生児を誕生させていた。
以下ネタバレあり
【あらすじ】
人類の死滅した後、人類を復活させるための全自動システムが起動する。
その施設では、母親という名前の一体のロボットが、多数の胚を保存し、ひとつだけ
選び、成長させ、新生児を誕生させていた。
数年後に子供から、何故一人ずつしか育てないのか?と尋ねられ、母親は
「良い親になるための練習期間が必要」と答える。
そこから38年後、10代の娘が、母親の腕を修理が出来るまで成長していた。
母親はテストに備えるためにと、難しい倫理の授業を行っていた。
成長した娘は、施設の外の様子を知りたがるが、汚染のため、外に出た途端に
あなたは死んでしまうと説明していた。
ある日、外から助けを求める声が聞こえ、娘は施設のロックを解除すると、
1人の女性が倒れこんでくる。
母親は女性を治療室に閉じ込め、その後、娘と女性の交流を監視していた。
テストに合格した娘は、新たな胚の育成を許され、自分の弟妹を1人誕生させる
準備を始める。
その後、母親が娘にいくつかの嘘をついていたことがわかり、娘が女性の盾になり
母親にエアロックを開けさせ、2人は施設から脱出する…。
映画に登場したロボットを紹介する動画。
母親の目の部分は、映画「2001年宇宙の旅」のHAL 9000のオマージュと
言われている。(HAL 9000:人工知能を兼ね備えた架空のコンピューター)
人類復活のためのシステムがスタートしてから、35年後に主人公の娘が
10代という設定を不思議に思いながら、観ていた。
歳を取らないのか?とか、見間違いかな?とか、一瞬思ったが
案の定、“今までにもう何人も育てている…”という一番怖い設定だった。
実際、1人目よりも2人目、3人目のほうが、母親として経験値がある分
子育てが上手くなっていく。映画の“母親”は、良い親になるための
練習期間が必要だと言っていたが、それは、自分が良い親として子を育てられ
また、子供も思い通りの良い子に成長していくまでは、あくまで“練習”であり
失敗した時点で、改めて別の子で子育てをやり直していた、ということになる。
ということは、今まで産まれた子供達は、あの場所に…?
今後、母親の考えた基準(テスト)に合格した娘は、次々に人類を誕生させて
いくのだろうが、母親が思い描いていた”善き人類”にはきっとならないだろう。
人数が増えた分だけ、問題も増え、結局同じ状態かもしれない。
その時は、改めてリスタート(全滅)させるのか?
そもそも、このシステムは、単なる研究のひとつにすぎないのかもしれないし…。
女性を殺しに来たロボットは、施設にいた“母親”ロボットと少し違っていた。
女性は、施設内の子供1号だと思っていたが、もしかして同じような施設が
他にもあり、目的別に育てられているという可能性もありそう。
考えすぎるときりがない!