映画とドラマとロケ地

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テイク・シェルター Take Shelter (2011)

テイク・シェルター (字幕版)

オハイオ州で掘削作業の仕事をしているカーティス・ラフォーシュは、

妻のサマンサと耳に障害を持つ娘と平凡で幸せな毎日を送っていた。

ある夜からカーティスは、巨大な竜巻が街を襲う悪夢を見るようになる。

悪夢は毎晩続き、竜巻とともに降る雨は、色のついた油のような雨粒で

その雨に濡れた人々は理性を失い、周囲の人を襲うようになっていくという内容。

あまりにリアルな夢が続き、カーティスは将来実際に起きる予知夢ではないかと

考え、家の庭に巨大なシェルターを作り始める。

 

以下ネタバレあり

 

 

【映画ロケーション】

 

 缶詰類を買い占めるスーパーマーケット:Grafton Sparkle Market (オハイオ)

 

ラストシーンのビーチ:Gem Beach (Catawba Island, Ohio)

 

 

まだ見ていない作品だったので、アマゾンプライムにて視聴。

マイケル・シャノンが演じる主人公が、悪夢によって追い詰められていく様子が

圧巻だった。はまり役。

ウィキペディアで確認したところ、第64回カンヌ国際映画祭では

批評家週間グランプリ賞、FIPRESCI賞等を受賞し、

沢山の映画祭で受賞・ノミネートされていた作品だった。

 

裕福ではない家族の夫が、何かのメッセージを受け取り、それを信じて

庭先で作り続けていくというのは、「フィールド・オブ・ドリームス」に似ている。

周囲に心配されたり、呆れられていく展開も似たものになっていく。

陰と陽の違いはあるけれど、どちらも妻が夫を見捨てずに、支えようと

してくれるのが良かった。

 

 

夢の内容

①油のような色のついた雨

②愛犬に噛まれる→実際に痛み (奇妙な動きをしながら飛ぶ大量の鳥)

③娘ハンナに危険が迫る

④家の外に怪しい人影 家の家具が宙に浮かぶ

⑤親友につるはしで襲われる→実際に血が出る

⑥キッチンでずぶぬれになって佇む妻 ナイフで襲われそうな雰囲気

⑦鳥に襲われる

 

 

そして、ラスト。

映像通りととらえるのか、もしくは悪夢ととらえるかで、感じ方が

変わってきてしまう憎い演出。

ポイントは、カーティスの母が統合失調症で入院していたという事実。

 

 

①やっぱり!

カーティスが見た悪夢は、やはり予知夢だった!

夫婦は頷き合い、これから起こりうることから逃れるために

自宅シェルターに向かうことになるのだろう。

出来れば、映像通りの展開であってほしい。

 

②また悪夢?

ラストのあのシーンは、実はカーティスの悪夢。

たとえ悪夢だとしても、夫と妻で理解し合っており、家族3人一緒なのが救い。

 

 

もし、悪夢であれば、カーティスは母と同じように入院することになるのだろう。

でも、もう悪夢であっても、妻が自分の言葉を信じ、家族3人だけは助かると

思える夢が見られるならば…。

 

まだ観ていないと言う方は、是非。