映画とドラマとロケ地

映画や海外ドラマの撮影地の紹介+レビュー

マーベラス The Protégé (2021)

マーベラス [Blu-Ray]

WOWOWより抜粋

1991年、ベトナム。暗殺者ムーディはある仕事で孤独な少女アンナと出会い、その育ての親になる。30年後、一流の暗殺者に育ったアンナはムーディと危険な仕事をこなすが、ムーディからルーカス・ヘイズという人物を捜すよう頼まれる。その直後、ムーディは何者かに殺されてしまい、アンナは復讐を誓う。調べるとルーカスの父エドワードは以前ムーディに殺された人物だったが、アンナは護衛のプロ、レンブラントと出会い……。

以下ネタバレ注意

 

ロケ地

冒頭のホテル

Grand Hotel Continental
ルーマニアブカレストの5つ星ホテル。

 

ベトナム・ダナン

ムーディや仲間が次々に殺害され、アンナの店にも暗殺者が現れる。アンナはすぐにベトナムのダナンに向かう。
アンナが降り立ったのは、ダナン国際空港だろう。
巨大な龍の頭が映るが、ダナンにある有名なドラゴン橋。
土日21時から、ドラゴンの口から火と水を噴射するファイヤーショーが行われる。

 

レストランのシーン

アンナとレンブラントのレストランのシーンは、上記に説明したルーマニアのグランド・ホテル・コンチネンタル内にある、Concerto Restaurantでの撮影。

 

アルチンボルド

誕生日をお祝いするシーン
サミュエル・L・ジャクソン演じるムーディーの豪邸には様々な美術品が飾られていたが、ムーディーの部屋の壁にイタリアの画家アルチンボルドの「四季」に似た絵が飾られていました。「秋」と「冬」の絵に似ていますが、左右逆?そのような作品もあるのでしょうか?
あつまれどうぶつの森の「おもしろいめいが」としても登場する、季節特有の植物を組み合わせ人の顔にしているユニークな作品なので、気づいていた方も多かったのでは?

 

1958 Gibson Flying V

ムーディの誕生日にアンナがプレゼントしたのは、1958年製のギブソンのFlying V。
ムーディが説明していた通り、希少なヴィンテージ・ギター。

 

オーデュボンの鳥 『アメリカの鳥類』セレクション

オーデュボンの鳥: 『アメリカの鳥類』セレクション

レンブラントが、アンナが経営する古書店に現れ、ジョン・ジェームズ・オーデュボンの「アメリカの鳥類」の初版本を探していると話していた。
上記動画は、2012年のマンハッタンのクリスティーズのオークションの様子。初版の完全なコピーが売りに出され、7,900,000ドルで売却されたという。
2018年には、クリスティーズでのオークションで、初版本が10.6億円で落札されている。簡単に買えるものではない。

 

タマレーン

Al Aaraaf, Tamerlane and Minor Poems (English Edition)

アンナの古書店に現れたレンブラントに、アンナが勧めたのが「タマレーン」というエドガー・アラン・ポーの匿名の処女詩集。
レンブラントは「知らないな」というが、店を出る直前に詩を口ずさむ。
“There rose a fountain once, and there full many a fair flower raised its head.”
「かつて泉があり あまたの美しい花が咲き誇った。」

それは、タマレーンの中の一文だった。
かれが立ち去った後、アンナは詩の続きを口ずさむ。
“But she who rear’d them was long dead, And in such follies had no part.”
「だが それを育てた娘は すでに亡い」
監督や脚本家の好みなのだろうか?やたらお洒落な設定が続く。

 

あらすじ(ネタバレ注意)

ムーディとの出会い
1991年 ベトナムのダナン
暗殺者ムーディは、家族を殺された後、1人生き残ったアンナという少女を見つけ、救出し、凄腕暗殺者に育て上げる。
30年後の現在、アンナはロンドンで希少価値のある古書を集めた古書店を経営していた。

レンブラント
ムーディの70歳の誕生日のため、彼の豪邸に向かったアンナ。
1958年製のギブソンのFlying Vをプレゼントし、ムーディからルーカス・ヘイズの捜索を頼まれ、仲間のベニーに調査を依頼する。
アンナの古書店レンブラントという怪しい客が現れた後、ムーディやベニーが殺され、アンナの古書店にも暗殺者が現れる。

ベトナム・ダナン
アンナは、ベニーが殺害される直前にルーカス・ヘイズは、ムーディが暗殺したエドワード・ヘイズの息子だと聞かされていた。アンナは、殺されたエドワード・ヘイズの会社をジョシーノ・ヴォールという共同経営者が引き継いだことを調べあげ、1人ダナンへ向かう。
昔の顔見知りであるビリー・ボーイに、ヴォールとのセッティングを依頼。
アンナは、ヴォールの会社で、ヴォールと弁護士デュケと話をするが、デュケがヴォールを殺害し、アンナはデュケに捕らえられてしまう。

レンブラントとの再会
デュケに捕まったアンナは、ルーカス・ヘイズを探す理由を尋ねられるが口を割らず、拷問を受け続ける。
その後、アンナの前にあのレンブラントが現れ、ルーカス・ヘイズを探すのを止めるよう忠告される。デュケとレンブラントは、同じボスに雇われていたことが判明する。レンブラントをライバル視していたデュケは、彼を失脚させるためにアンナを殺害しようとするが、アンナは反撃し逃走する。

キテリア病院
ビリー・ボーイは、アンナにベトナムから出るよう忠告するが、アンナはムーディのためにルーカス・ヘイズを探し続けることを決め、ルーカスが入院していたというキテリア病院へ向かう。
ルーカスは、クリスチャンという名前で再入院しており、今も病院に入院したままで、耳も目も話すことにも不自由な状態だと説明を受ける。多額の寄付があり、入院費用は無料だという。

デュケの追撃
アンナとレンブラントは、ディナーを共にする。帰り道、レンブラントはデュケの手下に襲われるが、反撃し逃走。アンナはデュケを殺害し、レンブラントが来るのを待ち伏せするも、惹かれ合っていた2人は一夜を共にする。
アンナがレンブラントと別れた後、待ち構えていたデュケの部下がアンナを銃撃するが、突然死んだはずのムーディーが現れ、アンナを救出する。

慈善パーティー
ムーディーは、自分の死を偽装し、アンナに隠れ、密かにルーカス・ヘイズの支援者(=レンブラントのボス)を追っていた。
レンブラントのボスが、事前パーティーを開催予定と知り、アンナはウエイターに変装し、パーティー会場に潜入する。
アンナが、ボスを殺害しようとするが、レンブラントに邪魔され、ボスは部下により会場から連れ出される。暗殺は未遂となるが、実は、ボスの部屋でムーディが待ち構えていた。

死の偽装
レンブラントのボスである慈善活動家の男性は、ムーディが暗殺したはずのエドワード・ヘイズ本人だった。エドワードは、罪を逃れるために死の偽装を計画し、ムーディに自分を殺害するよう依頼していた。
ムーディがルーカスを探した目的は、病状が悪化したムーディがルーカスに父親を殺害したことを謝罪するためだったが、エドワード・ヘイズが勘違いをし、殺し屋を送り込んだことで、ムーディに死を偽装したことに気づかれる結果となった。
ムーディは、エドワード・ヘイズを道連れに、爆死する。

ラスト
重傷を負ったアンナは、子供の頃にムーディに助けられた場所へ向かう。
アンナの両親と姉はギャングに襲われ、アンナの目の前で惨殺されていた。アンナは、ギャングに捕らえられるが、ギャングのリーダーが銃を組み立てているのを見て覚え、彼がいなくなった隙に銃を組み立て、リーダーと部下を殺害。その後、戸棚に隠れていたところをムーディに助けられていた。
アンナを追ってきたレンブラントと撃ち合いになる。

~おわり~

 

 

ひとこと

色々と既視感ある設定が続くが、美しいマギー・Qの活躍する様子が観られて、まあまあ満足。
マイケル・キートンは素晴らしい俳優だが、もう少しだけ見栄えするキャスティングだったらよかった。マギー・Qのお相手としては、いささか年上すぎた。
でも、映画全体を考えると、マイケル・キートンだからまとまったとも言えなくもない。

ネットでの映画レビューは、6/10☆程度のようだ。
名作ではないが、B級ともいえない作品。
イケメン要素を増やせば、7.5☆ぐらいにはなったはず。なんてね。