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この世に私の居場所なんてない I Don't Feel at Home in This World Anymore (2017)

I Don't Feel at Home in This World Anymore

Wikipediaより抜粋

気弱で地味でおとなしい看護助手ルースの自宅に空き巣が入るが、警察は何もしてくれず、世間も同情してくれない。彼女は仕方なく、変わり者の隣人トニーと手を組んで、自分で犯人探しを始める。

以下ネタバレ注意

 

映画タイトル

カントリー歌手のCarter FamilyとWoody Guthrieが歌ったことで有名になった古いゴスペルソング「 I Don't Feel at Home in This World Anymore」がタイトルの由来。

 

監督自身の体験から

メイコン・ブレア監督のデビュー作。
この映画は、監督がラップトップを盗まれ、警察から冷たい対応をされたという体験からヒントを得て生まれた作品だという。
上記記事によると、ニューヨークに引っ越してきたばかりの監督のアパートに空き巣が入り、ラップトップを盗まれる事件が起きたという。対応した警察官に、次は何をすれば?と尋ねたが、警察官は「(ラップトップが)見つかるか、見つからないか、のどちらかだ。」(意訳)と答えただけだったと言う。
事件が起きた当初は、怖くて辛い思いはしただろうが、こんな面白い作品になったと思えば、何倍にもなって元が取れたと言えそう。

 

監督出演シーン

ルースの読んでいる本のネタバレをする男は、メイコン・ブレア監督。
こういうの、本好きとして地味に許せない!

 

ロケ地 ルースが本のネタバレをされるバー

Sandy Hutオレゴン州ポートランド
上記の本のネタバレをされたバー。

 

ネタバレあらすじ

空き巣事件
ルース:看護助手
ルースは、他人に気を使いすぎる気弱な性格。
散々な一日を終え、自宅に帰ると、空き巣に入られ、ラップトップと薬と祖母の形見の銀食器が盗まれていた。
事件を担当したベンデックス刑事にアドバイスを求めたが、刑事は被害者であるルースに対し、鍵を開けたままにしたことを叱責するばかりで親身になってくれなかった。

近所への聞き込み
警察の捜査が期待できないため、ルースは独自で近所の人たちに聞き込みを始める。
隣人のトニーは、隣人を狙う空き巣に対し、異常なまでに激怒する。
庭にあった犯人のものらしき足跡も、ルース自身で石膏で型取りした。
ルースが、位置情報アプリを根気強く続けていると、ついにラップトップの位置が判明。ルースは、トニーに一緒に行って欲しいと頼みに行く。
ルースとトニーは、位置情報が示す家へ行き、持ち主の男を脅迫し、ラップトップを取り返すが、彼はリサイクルショップで購入したと訴える。

リサイクルショップ
ルースとトニーは、男が話していたリサイクルショップへ向かう。
その店で、祖母の形見の銀食器を発見し、レジでルースの家の庭に残された犯人の
足跡と一致する靴を履いた男を発見する。
ルースは男を追い、銀食器をもったまま店を出るが、店主ともみあいになり、男を取り逃がす。
ルースは店主に指を折られ、トニーが店主を殴り、2人はその場から逃走する。

空き巣犯
空き巣犯の男の車のナンバーから、男がクリスチャン・ルマックという人物だと判明。
登録されていた住所の家へ行き、警察官のふりをして、家の中に入ることに成功する。
彼女は、クリスチャンの継母で、車の所有者は夫クリスではなく、継子のクリスチャンのものだと説明する。
クリスが、ボディーガードのセザールと共に帰宅すると、2人はクリスから罵倒され、家から追い出されてしまう。
起こったルースは、ルマック家の庭にあったアート作品を壊し、ひとつ盗んで車に詰め込むが、トニーはルースの態度に幻滅し、けんか別れに。

強盗団
・マーシャル:強盗団ボス
・デズ:女性強盗犯
クリスチャンら強盗団の一味は、ルースたちの様子を目撃し、いったんルマック家への強盗を中止し、クリスチャンはルースから話を聞くため、彼女の家に侵入する。
驚いたルースは、クリスチャンの喉を攻撃。気管がつぶれたルースは苦しみながら外へ出て、通りを渡ろうとした瞬間、バスに轢かれて死亡する。
強盗団の2人はルースを誘拐し、ルマック家への強盗の手伝いをさせようとする。

ルマック家
ルースは、強盗団の2人と共にルマック家へ押し入り、妻メレディスとボディーガードのセザールに銃をつきつけ、クリスを呼ぶよう命じられる。
クリスを刺し、金庫を開けさせるが、クリスチャンが予想したようなお宝は無かった。
そこにトニーが現れ、強盗団との争いが始まり、結果、セザールとクリス、デズが死亡し、メレディスは逃走する。
ルースは、重症を負ったトニーを連れ、ルマック宅の裏の森へ逃げ込むが、すぐにマーシャルが追ってきた。ルースは、トニーを隠し、マーシャルを引き付けるため石を投げ攻撃する。マーシャルは森にいたウォーターモカシン(沼マムシ)に襲われ死亡する。

ラスト
ルースは、トニーのもとに戻ろうとするが、迷子になりパニックになるが、そこに祖母の幽霊が現れ、道案内をしてくれる。
ルースに命を助けられたメレディスが、ルースを庇い、ベンデックス刑事に証言をし、ルースらはお咎めなしとなる。
ルースとトニーは、平和な日常に戻る。
~おわり~

 

ひとこと

Netflixのおすすめリストにあり、試しに観てみたが、個人的にかなり好みの作品だった。膨大な予算の超大作は確かに見ごたえがあるが、身近にありそうな空き巣事件から主人公が常軌を逸っしていく展開に目が離せなくなってくる。
イライジャ・ウッドもフロドのイメージを脱し、面白いお隣さんがはまり役だった。
たまにこういう面白い作品が公開されるから、Netflixを辞められずにいる。