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SISU シス 不死身の男 (2022)

SISU/シス 不死身の男

公式サイトより抜粋

時は第二次世界大戦末期。ナチスの侵攻により焦土と化したフィンランドを旅する老兵アアタミ・コルピと愛犬ウッコは、掘り当てた金塊を運ぶ途中でナチスの戦車隊に目をつけられ、“おたずね者”として追われる。アアタミが手にしているのはツルハシ1本だけ。それでも戦場に落ちている武器と知恵をフル活用し、ナチス戦車隊に囲まれて銃弾の雨を浴びながら地雷原を駆け抜けても、荒野で縛り首にされ窮地に陥っても、上空で戦闘機にツルハシを引っ掛け宙吊りになっても…絶対に死なない!多勢の敵を相手にアアタミはいかにして戦い、そして生き抜くのか?

以下、ネタバレ注意

 

“白い死神” シモ・ヘイヘ

主人公のアアタミ・コルピのモデルになった人物と言われているのが、冬戦争でソビエト軍から“白い死神”(белая смерть)と呼ばれたフィンランドの軍人Simo Häyhä氏。
スナイパーとして射殺した人数では世界戦史で最多と言われている。
終戦1週間前に顎を撃ち抜かれる重傷を負うが、葬式の途中で生きていていることが判明したという。
2002年4月1日、96歳で亡くなられている。

 

ベドリントン・テリア

残虐なシーンが続く映画の中での唯一の癒しが、主人公の愛犬、ベドリントン・テリアのウッコちゃん!
可愛いだけじゃなく賢く、主人公のように不死身なので安心してください。
ただ、愛馬は亡くなってしまうので、馬好きの方は鑑賞注意。

 

実は親子

ナチス軍の戦車の運転手Schützeを演じたのは、フィンランド人俳優のオンニ・トンミラ。名前からもわかるように主人公を演じたヨルマ・トンミラの息子さん。
代表作は、映画「ビッグゲーム 大統領と少年ハンター」。この映画でも親子で出演し、監督も同じヤルマリ・ヘランダー監督です。

 

ラップランド戦争

主人公は、ソビエト連邦フィンランドに侵攻した冬戦争で活躍した伝説の兵士。
ラップランド戦争中、1人で金塊を掘り当てた後、ロヴァニエミへ向かう途中で、ナチスと遭遇してしまう。
上記wikipediaによると、モスクワ休戦協定を結んだ後もドイツ軍は、徹底した焦土戦術を行いながら撤退していったと書かれている。

 

ロケ地

フィンランド・ヌオダム

ヌオダム Nuorgam(フィンランド
フィンランドのヌオダムで主に撮影されたと紹介されていた。

 

火だるまになり湖に飛び込むシーン

SISU water scene - YouTube

トゥースラ湖 Tuusulanjärvi
ピトカヤルヴィとも呼ばれる湖での撮影。
あのシーンでの桟橋は、映画用のセット。
撮影後、しばらく設置され、観光名所になっていたようだ。

 

滑走路のシーン

Kaamasen vanha lentokenttä(カーネマンの空港跡地)
戦時中に使用された、カーネマン(イナリ)にある滑走路で撮影されているようだ。
情報提供サイト



撮影裏側




ネタバレあらすじ

老兵アアタミ・コルピ
ラップランド戦争中の1944後半、元兵士のアアタミ・コルピは、ラップランドの荒野で金鉱床を発見し、大量の金塊を掘り当て、愛犬のベドリントンテリアのウッコと共にロヴァニエミへ向かっていた。

ナチスの戦車隊
アアタミは運悪く、冷酷なナチス親衛隊ブルーノ・ヘルドルフ中尉率いる戦車隊に遭遇してしてしまう。へルドルフ中尉は、戦車隊を撤退しながら村を破壊していき、数人のフィンランド人女性を捕虜にしていた。
中尉は、アアタミは向かう先で殺されるだろうと言い、彼を見逃す。
その後、アアタミはナチスの小隊に遭遇し、金塊を持っていることに気づかれ、殺されそうになるが、一瞬で彼らを全員殺害する。
銃声に気づいた中尉が、小隊の元へ向かうと、全員の死体と共に金塊を発見する。

ナチスの追跡
中尉は、地雷原の端までアアタミを追い詰める。
アアタミの馬は地雷により爆死するが、アアタミは金塊を集め、目くらましに地雷を爆発させながら、逃走。
中尉は、数人の部下にアアタミを負わせるが、すぐに地雷で爆死してしまう。
捕虜の女性2人を縄で縛り、道を進ませ、その後を追っていくことにする。

アアタミの過去
中尉らは、アアタミのドッグタグを発見し、副司令官のヴォルフが無線でアアタミの情報を得る。
アアタミは、冬戦争中に戦った元兵士で、家族を失った後、復讐に燃えた彼は、1人で大勢の敵を倒し、コシチェイ(不死身)と呼ばれ伝説的な一人部隊の兵士になった。
中尉は、撤退を続けよという命令に反し、戦争犯罪の刑罰を逃れるために、アアタミの金塊を狙う。

軍用犬での追跡
中尉は、軍用犬を使い、アアタミを追跡させる。
アアタミは、愛犬を逃がした後、ナチスのトラックに潜り、ガソリンを浴びて臭いを消すが、すぐに見つかってしまい、自分の服に火をつけ、犬が怯んだすきに、湖へ飛びこむ。
中尉は、3人の兵士にボートでアアタミを探すよう命令するが、次々に水中で殺害され、最後の1人はアアタミを恐れ、対岸に逃げようとし、ヴォルフに射殺される。
アアタミは岸にあがり、死体を盾に逃走。
アアタミの愛犬ウッコが、中尉に捕まってしまう。

捕まったアアタミ
アアタミは、燃やされたガソリンスタンドの跡地に身を潜めていた。
中尉は、アアタミの愛犬に柄付き手榴弾(シュティールハントグラナーテ)をつけ、アアタミのもとへ向かわせる。
アアタミはギリギリ、愛犬ウッコから手榴弾を取り外すが、爆風で倒れ、気絶してしまい、中尉らに捕まってしまう。
中尉は、アアタミを絞首刑にし、金塊を奪い、立ち去る。
アアタミは、吊るされた柱から突き出た鉄筋に体を刺し、窒息を免れる。
しばらくすると、ドイツ軍機が、燃料を求めてガソリンスタンドに着陸する。
アアタミは1人を殺害し、パイロットにヘルドルフ中尉の戦車隊の先に飛行するよう脅迫する。

アアタミの逆襲
戦車隊は、ドイツ軍の飛行機が墜落しているのを発見する。
殺害されているパイロットの首に巻かれているのは、ヴォルフがアアタミの首に巻いた自分のロープだと気づく。
驚いた中尉は、急いで戦車隊を出発させる。
戦車隊を待ち構えていたアアタミは、捕虜になった女性たちが乗るトラックを襲い、彼女らに武器を与え、次々に敵を殺害していく。
戦車に乗っていたヴォルフを引きずり出し、置き去りにするが、捕虜の女性達が武器を持ち彼の前に現れる。

最後の戦い
中尉は、残った一人の部下を射殺し、待ち構えていた軍機に乗り、飛び立つが、アアタミはツルハシを使い、飛行機に飛び乗ることに成功。
アアタミは、中尉との一騎打ちで彼を軍機から落とし、殺害。
パイロットが死んだため、沼地に墜落直前に体をロープに縛り付ける。

ラスト
捕虜だった女性達は、ヴォルフを砲塔に縛り付け、戦車に乗ってフィンランド軍部隊へ向かう。
アアタミは、墜落した沼地から這い出た後、愛犬ウッコと再会。
金塊を持ってヘルシンキへ向かい、ボロボロの姿のまま銀行の窓口へ行き、金塊を高額紙幣に換金する。
~おわり~

 

不死身な動画

7

 

ひとこと

またまた伝説の殺し屋ものを鑑賞。
残虐シーンが苦手なため、1時間31分の作品をさらりと観終えたが、面白くてポイントポイントで観返している。
どんな状況でも死なないアアタミに失笑。
とにかく、ツッコみながら楽しんで観てもらいたいです。
愛犬ウッコちゃんのおかげで、怖がりながらも最後まで観ることが出来て感謝。

※残虐なシーンが多く、R15+指定の作品です。(15歳以上のみ)