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ブロー・ザ・マン・ダウン-女たちの協定- Blow the Man Down (2019)

ブロー・ザ・マン・ダウン

Wikipediaより抜粋

メイン州にある小さな漁師町、イースター・コーヴ。同地に暮らすコノリー姉妹(メアリー・ベスとプリシラ)は母親の死から立ち直れずにいた。そんなある日、メアリー・ベスはバーで出会った男性とトラブルになり、勢い余って男性を刺殺してしまった。パニック状態になったメアリー・ベスはプリシラに助けを求めた。2人は男の死体を海に捨てることにしたが、後始末が不十分だったため、事件は警察の知るところとなった。逮捕されまいと必死であがいているうちに、姉妹はイースター・コーヴと亡き母親に関わる暗い秘密を知るのだった。

以下ネタバレ注意

 

David Coffin

David Coffin - David Coffin (公式サイト)

フィッシャーマンズ・ソングを歌っているのはフォーク歌手のデヴィッド・コフィン。映画初出演のようだ。

 

ロケ地

お葬式のシーン

Islands Community Church
プリシラとメアリー・ベスの母親のお葬式のシーン。

 

橋のシーン

Bailey Island Bridge
母親のお葬式の後、メアリーがパブに行くシーンで映る橋。

 

墓地のシーン

Orr’s Island Cemetery
プリシラとメアリーの母のお墓。

 

巨大漁師看板があった場所

Cundys Point Rd
メアリーが破壊した大きな漁師の看板が立っていた場所。

 

Connolly Fish(外観)

Holbrook's General Store

 

ネタバレあらすじ

コノリー姉妹
姉:プリシラ・コノリー(母と魚屋を経営)
妹:メアリー・ベス・コノリー(大学生)
メイン州イースター・コーブ在住
母親のお葬式から映画がスタートする。
妹メアリーは、母の看病+家業の手伝いのため、1年大学を休学していた。

母の借金
魚屋は経営難で、母は家を抵当に入れていたため、母が亡くなった今、家を失う可能性が出てきた。姉プリシラは、妹メアリーに店の経営が落ち着くまで手伝ってほしいと思っていたが、メアリーは借金のことを初めて聞かされ姉と口論になり、家を飛び出しバーへ向かった。

ゴルスキ
バーへ行ったメアリーは、ゴルスキという男性と飲み始める。
店を出た2人は、ゴルスキの車で家に戻ろうとするが、途中で衝突事故を起こしてしまう。車の外に出て、開いたトランクを見たメアリーは、中に血痕やブロンドの長い髪の毛の束を発見し、ショックを受ける。それに気づいたゴルスキは、メアリーをトランクに押し込もうとするが、メアリーは逃走。
追いかけてくるゴルスキを銛で刺し、レンガで頭を殴りつけ、殺害してしまう。

事件の隠蔽
メアリーは血だらけで家に帰り、姉プリシラは警察に電話をしようとするが、途中で止め、事件を隠蔽しようと決める。
2人は、遺体を切断し、クーラーボックスに入れ、海に投げ込む。
翌日、プリシラは遺体を切ったナイフが無いことに気づき、メアリーが探しに行くがナイフの代わりに50000ドルが入った紙袋を発見する。

遺体発見
海で遺体が発見され、プリシラはゴルスキの遺体ではないかと心配するが、遺体は女性で、エニッドの経営する売春宿で働いていたディーだと判明する。
プリシラとメアリーは、母の親友だったドリーンから、漁師らの欲望を満たすための売春宿を開くことをエニッドに許可した経緯を聞かされる。それは、自分たちの娘たちが漁師たちに狙われないためでもだった。

ゴルスキの車が発見される
警官らは、ゴルスキの車を発見し、車内にあった銃やトランクに残された血痕を確認し、ディー殺害犯がゴルスキだと確信する。
同じころ、ディーと一緒にエニッドの店で働いているアレクシスは、ディーから借金をしていたエニッドがディーを殺したと考えていた。

エニッドの脅迫
エニッドは、お金が消えた場所にプリシラの店のナイフが落ちていたのを発見し、プリシラとメアリーに、ナイフと引き換えに盗んだお金を返すよう脅迫してくる。
プリシラ達は、警察に自白することに決めるが、いざ警官を目の前にすると何も話せず、エニッドにお金を返すことにする。
ドリーン、ゲイル、スージーは、エニッドのもとへ行き、売春宿の運営は許可できないと言い、町を離れるよう伝える。

エニッドの最期
プリシラとメアリーは、お金を持ってエニッドに会いに行く。
エニッドは、彼女らの母親と親しかったこと、彼女が娘たちを守るために売春宿から手を引いたことを2人に伝える。
エニッドは、札束を2人に渡し、お金を使い果たしたら、店で働けばよいと言い出したため、2人はお金を返し、エニッドの提案を拒絶する。
エニッドは激怒するが、酔っていたために体が動かず、その隙にメアリーがナイフを奪い、二人は店を出る。
3人のやりとりを一部始終聞いていたアレクシスは、寝ているエニッドの顔に枕を押し付け窒息死させ、お金を奪い、店で働いていた女性と町を去る。

ラスト
売春宿は閉鎖されることが決定する。
プリシラとメアリーは、スージーがゴルスキの遺体を入れたクーラーボックスを洗っているのに気付く。
スージーは、二人に気づき微笑む。
~おわり~


ひとことふたこと

レビューサイトを見ると評価に差があるようだが、とても面白い作品だった。
それはきっと、私が女性ということもあるだろう。
この映画に登場する男性たちは単純で、少々おバカに描かれている。

閉鎖的な漁村が映画の舞台。
冒頭、主人公の姉妹の母親のお葬式から映画が始まる。
母親の親友らしき3人のご婦人たち。
姉妹の母に助けられたと語るが、具体的な話は出ない。

ある事件が起こり、漁村の闇を知っていくことになる。
男中心の漁村に暮らす女性たちは、長年力を合わせ、お互いを守りあっていたようだ。売春婦として働くアレクシスに対しても、身を案じていた。

そんな支え合い精神が交差し合い、最終的に姉妹の完全犯罪が成立する。
町に流れ着いたところをエニッドに拾われ、売春婦として働かされていたアレクシスは、大金を手に町を去り、売春宿は閉鎖された。
あのご婦人たちも、コノリー姉妹のように封印した秘密があるように感じた。
秘密を共有し、いざという時は助け合う。
そうやって、漁村の平和が守られていく。