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いつかの君にもわかること Nowhere Special (2020)

いつかの君にもわかること(字幕版)

WOWOWより抜粋

窓拭き清掃員として働きながら、4歳の幼い息子マイケルを男手一つで育てている、シングルファーザーのジョン。まだ33歳の若さながら、不治の病を患い、余命宣告を受けた彼は、息子の将来のために新しい家族が必要と、マイケルを養子にしてくれる里親探しを始める。理想の家族を求めて、何組もの家族候補と面談を重ねるジョンだが、いざとなると踏ん切りがつかず、なかなか決断を下すことができない。果たして父子の運命は?

以下、簡単な感想

 

新聞掲載の実話から

ウベルト・パゾリーニ監督は、ある新聞記事がこの映画のヒントになったとインタビューで語っている。その記事は、末期疾患と診断されたシングルファーザーが、自分が亡くなる前に4歳の息子の里親探しをしているという内容。
監督には3人の娘がいるが、もし自分が同じ立場だったらどうするだろうか?と考えさせられたという。
別の記事には、監督がソーシャルワーカーを通じて関係者と連絡を取ろうとしたが、プライバシーの問題で、新聞記事以上の情報は得られなかったと語っている。

ロケ地 ベルファスト

撮影は、北アイルランドベルファストで。

 

マイケル役のダニエルがとにかく可愛い動画!

 

ひとこと

悲劇だが、最後に一筋の光が差し、ホッとした気持ちでエンディングを迎えられた。
多分誰もが、主人公の選択に納得し頷くはずだ。
同じ親として身につまされ、養父母候補に会うシーンのたびに主人公同様真剣に考えてしまった。
愛する子を託せるのは、裕福な家なのか、子供に甘い親なのか、きちんとしつける親なのか?、大家族?それとも初めて子を持つ夫婦?ひとり親はどうなのだろうか?
彼が選んだのは、人の痛みがわかる愛情深い女性。裕福とはいえないシングルマザーだが、飾らずオープンな女性だった。
映画は、未来のことはわからないままエンディングを迎える。
だが、きっと安心して養母に託し、彼は風になったと信じたい。
映画で、人は亡くなったあと、土に還るのではなく、空気になるという台詞があった。
彼は息子と養母を見守りながら、2人の優しい風になるはずだ。